石川歩はアンチ巨人!?千葉ロッテ入団までの長い道のり

石川歩はアンチ巨人!?千葉ロッテ入団までの長い道のり

石川歩のアンチ巨人説は拡大解釈だった?実は中日ファンだからセ・リーグに行きたくなかった?

石川歩(いしかわあゆむ)は、千葉ロッテマリーンズに所属するプロ野球選手です。社会人野球の強豪・東京ガスからプロ入りし、安定感あふれるピッチングで新人王に輝くなど、今や先発ローテーションに欠かせない存在となりました。

石川歩には「アンチ巨人」という噂がつきまとっていますが、本当なのでしょうか?この噂は、ドラフト会議後のコメントが起源となっているようです。ドラフト1巡目で読売ジャイアンツとの抽選となったことを受けて、「ロッテの抽選勝ちでよかった。巨人だったら入団拒否するところだった」とコメントしたと伝えられている石川歩。しかし実は、巨人を毛嫌いしていたという意味ではなく、子供の頃からの中日ドラゴンズファンとしての本音が出ただけでした。

対戦したくないので、「(ファンである中日が所属する)セ・リーグには行きたくなかった」という意味だったとか。これが拡大解釈されて「巨人には行きたくない=アンチ巨人」と広まったのでしょう。さらに、バッティング嫌いなことから、「(投手も打席に入る)セ・リーグでプレーしたくなかった」という意味もあったようです。いずれにしても、石川歩を「アンチ巨人」と見てしまうのは、短絡的かもしれません。

石川歩が千葉ロッテに入団するまでの長い道のり!高校で野球にピリオドを打つつもりだった?

石川歩は、1988年4月11日生まれの28歳で、出身は富山県魚津市。身長186cmで、体重80kg。右投げ右打ちです。愛称は、石川五右衛門に由来して「五右衛門」。社会人時代は「歩」を音読みして「ふ」と呼ばれていたそうです。野球を始めたのは小学3年からで、石川歩は、スポーツ少年団に所属してプレーしていました。

魚津市立西部中学校では、軟式野球部に所属し、富山県立滑川高校へ進学後、硬式野球部に所属。3年夏の県大会でエースとして登板しながら3回戦で敗退したため、甲子園出場には届きませんでした。高校卒業後は、服飾関係の専門校に進むつもりでしたが、周囲の勧めもあって大学のセレクションにトライするとなんと合格してしまった石川歩。

この時点で野球にピリオドを打っていたら、現在のプロ人生はなかったわけですから、人生の分岐点ということになります。中部大学進学後はエースとして実績を積み重ね、チームを引っ張る存在にまで成長。プロからも注目を浴びますが、東京ガスへ入社します。

公式戦デビューで初勝利という幸先いい出だしでしたが、都市対抗では先発してノックアウトされました。2年目は、都市対抗でチームが予選敗退。自身も目を見張るほどのピッチングができないまま、不完全燃焼のシーズンとなりました。結局、10月のドラフト会議でも、石川歩は、指名対象から漏れてしまいます。

その反省で臨んだ社会人3年目は、安定感に満ちたピッチングを展開し、都市対抗などでの活躍が高く評価されました。念願かなって、ドラフト会議では、2球団から1巡目指名を受け、抽選で交渉権を獲得した千葉ロッテ入りすることになります。他球団と抽選でのプロ入りというのは、富山県出身者としては初めてだとか。

記者会見で、「期待に応えられるよう頑張っていきたい」と抱負を語る石川歩の表情は、実に晴れ晴れとしたものでした。石川歩が千葉ロッテに入団するまでの道のりは順調そうに見えて、決してそうではなかったことが分かります。

石川歩の年棒・成績推移!ヒゲへのこだわりが凄かった!

石川歩が先発ローテーションの柱として2桁勝利!年俸1億3000万円に!

石川歩は、推定年俸1500万円でルーキーイヤーをスタートします。2014年のシーズンは、オープン戦でも4試合に登板して結果を残し、見事に開幕1軍スタートを勝ち取りました。開幕カードの対福岡ソフトバンク3回戦でプロデビューした石川歩でしたが、先発で好投しながらも勝敗には関係なし。

しかし、北海道日本ハム戦で先発完投勝利を遂げ、記念すべきプロ入り初白星を挙げました。千葉ロッテとしては、ルーキーが、完投でプロ入り初勝利を飾ったのは、実に9年ぶりです。以降は、先発ローテーションに定着し、25試合で10勝8敗、防御率3.43の好成績で、パ・リーグの新人王に選ばれます。富山県出身者として、新人王に輝いたのも初めてのことでした。

1位指名で抽選されてのプロ入りに、新人王選出と、立て続けに「富山出身として初」となった石川歩。その活躍で、年俸は3700万円にアップしています。2年目の2015年は、27試合で12勝12敗 防御率3.27という成績でした。負けが込んだものの、ルーキーイヤーから続いての2桁勝利が評価され、年俸は7500万円に。2016年は、23試合で14勝5敗、防御率2.16を記録し、最優秀防御率のタイトルを獲得。

14勝は、リーグ2位で、チームトップと、まさに先発ローテーションの柱となりました。勝率もグンと良くなり、勝ちを計算できる存在としての評価も定着した石川歩は、年俸も、1億3000万円(別途タイトル料)にまでアップ!2016年シーズン終了時点の通算成績は、75試合で36勝25敗、防御率2.96です。石川歩は、プロ入り後もきっちりと成績を残し、それに見合って年俸も順調に推移しています。

石川歩トレードマークのヒゲへのこだわりが凄かった!社会人時代からヒゲを剃らない主義を貫く!

石川歩のトレードマークといえば、ヒゲです。千葉ロッテでは、ヒゲを生やすことは認められているようで、もみあげから顎にかけてのヒゲの生やしっぷりが実に様になっています。入団会見でも、「ヒゲの青さにも注目して欲しい」と言ってのけたくらいですから、こだわりはもの凄く、半端ではありません。

社会人時代からヒゲを剃らない主義を一貫しているという石川歩。とはいえ、チーム規定でヒゲが禁止されていたため、試合になれば例外で、きちんと剃っていたとのことです。「ウルヴァリンみたいにしたい」「口ヒゲを密度濃くしたい」など具体的なこだわりに沿って、常に6~7㎜くらいの長さに整えているという石川歩のヒゲ。

ヒゲがトレードマークのピッチャーといえば、古くは、「ヒゲの斉藤」こと斉藤明夫(横浜大洋)や、「兄やん」松沼博久(西武)がいました。ロッテOBとなると、元AKB48倉持明日香の父親としても有名な倉持明もいます。もっともロッテオリオンズ時代の話ですが。彼らはいずれも口ヒゲでしたが、今見てもダンディな印象です。それに比べると、石川歩のヒゲは、より「ワイルド」なイメージかもしれません。

石川歩は先発陣危機の侍ジャパンで抜擢濃厚か?ガムを噛んでWBCでもバッチリとリラックス?

石川歩は、WBC侍ジャパンの投手陣整備が緊急課題となっている中、メンバー枠に割って入る可能性が高くなっています。プロ入り後、先発ローテーションの柱として3年連続2桁勝利を達成した安定感が持ち味です。2016年11月の対メキシコ、オランダ強化試合に招集されると、武器とするシンカーのコントロール力をアピールしました。

そんな中、メジャーリーグ組は、前田健太の不参加が確定。田中将大は、侍ジャパン参加に強い意欲を見せていますが、ヤンキースがエースを参加させる可能性は非常に低い状況にあり、参加断念がほぼ確定の状況です。田沢純一も移籍初年度とあり、出場は困難な様子。加えて、メンバーの柱として期待された北海道日本ハムの大谷翔平もWBC参加断念を表明するなど、侍ジャパンの投手陣は、危機的状況を迎えることになりました。

ここで、屈指の安定感を誇る石川歩が先発陣入りする可能性は濃厚です。人選に頭を抱えている小久保裕紀監督も、強化試合での石川歩のピッチングに対して高い評価をしていたため、十分にあり得るでしょう。そんな石川歩は、ロッテ本社から、お年玉として、ガム365個が贈られたそうです。365個といえば、ちょうど1年分。ロッテ本社によると、「石川選手は緊張するタイプと聞いたので、ガムを噛んでリラックスに役立てて欲しい」ということです。

「この年でお年玉とは思っていなかったから、嬉しい」と喜びつつ、「登板2、3日ぐらい前から緊張してしまうので、リラックスや緊張を和らげる効能もあるガムだとバッチリ」とガムのPRも抜かりない石川歩。これでWBC対策もバッチリでしょうか?今シーズンは、先発ローテーションの柱として4年連続2桁勝利が期待される石川歩。まずは、WBCでも、その安定感を見せて欲しいものです。

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