ティツィアーノはヴェネツィア派の巨匠!主要作品を徹底解説!

ティツィアーノはヴェネツィア派の巨匠!主要作品を徹底解説!出典:http://www.geocities.jp

ティツィアーノはヴェネツィア派の巨匠!その生涯とは?

ティツィアーノはヴェネツィア派の巨匠!ミケランジェロも嫉妬した“画家の王者”

ティツィアーノは、15世紀から16世紀にかけて最盛期を迎えたイタリア・ルネサンスを支えていたヴェネツィア派の中心で活躍していた巨匠画家です。時代の流行りをいち早く取り込み、自己プロデュース力にも長けていたティツィアーノは、20代の若さで名声を築きあげました。その斬新な画法は、近代絵画の先駆けとも言われています。

ティツィアーノは、自身の作風を変え続けながら時代に寄り添い、スペイン国王フェリペ2世や、神聖ローマ帝国皇帝カール5世ら内外の有力者をパトロンにつけ、半世紀以上の長きにわたって活躍し続けました。”画家の王者”と呼ばれたティツィアーノがこだわったのは、ヴェネツィア派最大の特徴である色彩です。

その色彩感覚には、あの天才ミケランジェロでさえも嫉妬したと言われており、”色彩の錬金術”とも呼ばれています。類まれな色彩感覚や筆使いが革新的だったティツィアーノ。その存在は、ルーベンスや、ベラスケス、レンブラント、その後に続く印象派の画家たちにも影響を与えました。

ティツィアーノの生涯とは?巨万の富を築いた幸せな画家だった?

ティツィアーノは、15世紀末に、北イタリアの裕福な家庭で生まれ育ち、幼い頃から画家を志していました。数々の優れた芸術家を輩出したことで知られるベッリーニ工房に入り、その後は、近代的な絵画の概念を打ち出したとも評されるジョルジョーネに弟子入り。ティツィアーノは、柔らかな筆跡で描く画法を身に着けながら成長していきました。

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注目されるようになったのは、20代の頃に、当時人気の高いモチーフだった花の女神「フローラ」を描いてからです。ティツィアーノは、絵の中に流行りのファッションを取り入れたことで人気を博し、それ以来、肖像画の依頼が殺到したと言われています。肖像・風景・古代神話・宗教画・裸婦など、多岐にわたる作品を生み出し続けたティツィアーノ。

若いうちから、名声と有力者のパトロンを有していたことから巨万の富を築き上げ、80年以上に及ぶ長い生涯、お金に困らない生活を送ったようです。

ティツィアーノの主要作品まとめ!初期作「聖愛と俗愛」を徹底解説!

ティツィアーノの主要作品まとめ!晩年に描いた傑作とは?

ティツィアーノの有名な作品には、裸婦像の基準となったと言われる「ウルビーノのヴィーナス」や、肖像画の傑作と呼ばれる「男の肖像(アリオスト)」、アルゴス王アクリシオスの娘の官能的な場面を想像力豊かに描いた「ダナエ」などがあります。「聖母被昇天」は、ティツィアーノの初期の代表作と呼ばれ、聖母が天使たちに囲まれつつ天に召される姿を描いたもの。

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ティツィアーノ独自の解釈により、典型的なパターンとは違う大胆な構図を取っている上、濃淡や深みのある陰影など、見事な色彩の表現方法が絶賛されました。また、晩年に描かれたとされる「自画像」は、年老いた者とは思えないほどの生命力に溢れ、右手には絵筆が握られており、画家としての心意をが感じることができる晩年の傑作と言われています。

ティツィアーノの初期作「聖愛と俗愛」を徹底解説!2人の女性が象徴している“愛”について

ティツィアーノの数ある代表作の中でも特に重要と言われている作品は「聖愛と俗愛」です。またの名を「ヴィーナスと花嫁」と言われており、ニコロ・アウレリオとラウラ・バガロットの結婚を祝って依頼された1514年の作品とされています。石棺に腰かけている2人の女性の間に、石棺の中に手を差し入れて何かをかき混ぜている様子のキューピッドがいる構図の「聖愛と俗愛」。この絵に込められたとされる暗示については、さまざまな解釈がなされてきました。

2人とも壺を持っていますが、裸体の女性が持っているのは、神性を象徴すると言われる燃える火の壺。これは、聖なる愛、天の愛の象徴です。衣服をまとった女性が持っているものは、財宝が詰まった重い壺で、世俗的な愛、地の愛の象徴だと言われています。「結婚」を意味する”植えられた木”に咲くのは、ピンクのバラ。キューピッドがかき混ぜているのは、肉体的な愛と精神的な愛の調和、すなわち、ルネサンスが目指した信仰と人間性の調和を表現しているとも解説されています。

「ティツィアーノとヴェネツィア派展」が東京で開催中!その見所について

ティツィアーノを中心に、ヴェネチィア派の名作を多数集めた「ティツィアーノとヴェネツィア派展」が、上野の東京美術館で、4月2日まで公開されています。15世紀から16世紀にかけて黄金時代を築いたルネサンスと言えば、フィレンツェが中心地というイメージ。しかし、アドリア海に面し、水の都と呼ばれるヴェネツィアにおいても、ルネサンス美術は花開き、輝かしい発展を遂げました。

ヴェネツィアで活動していた芸術家たちは「感覚的なヴェネツィア派」と呼ばれ、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロなどといった技巧重視のフィレンツェ派とはライバルのような関係にあったとされています。今回の展覧会では、両派の表現や技法の違いに注目。

第1章「ヴェネツィア、もうひとつルネサンス」、第2章「ティツィアーノの時代」、第3章「ティツィアーノからティントレット、ヴェネローゼ― 巨匠たちの競合」と大きく3つのパートに分け、時代の移り変わりに沿った展示を行っています。ティツィアーノに焦点を当てた日本での大規模な展覧会は今回が初めて。

ティツィアーノの名を知らしめた出世作「フローラ」や、日本初公開となる「ダナエ」といったティツィアーノの傑作7点を含むヴェネツィア派の絵画や版画約70点が堪能できる「ティツィアーノとヴェネツィア派展」。フィレンツェ派とはまた一味違ったヴィネツィア派の芸術を身近に感じることができるので、ルネサンス美術の新たな魅力が発見できるのではないでしょうか。

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