北川悦吏子は難病「炎症性腸疾患」「聴神経腫瘍」!病気の症状は?

北川悦吏子の病気は難病「炎症性腸疾患」に「聴神経腫瘍」!症状は?

北川悦吏子の病気は難病「炎症性腸疾患」!症状と治療経過は?

脚本家の北川悦吏子は、10万人に1人の割合で発症するという病気を2つも抱えています。1つは国が難病指定する「炎症性腸疾患」。これは1999年に北川悦吏子が人間ドッグを受けた時に分かったそうです。

この病気は「潰瘍性腸炎」「クローン病」の総称でもありますが、症状は、大腸などの粘膜に原因不明の慢性炎症や潰瘍が起こって消化活動が妨げられ、下痢、血便が続くというもの。命を落とすことはありませんが、ひどい痛みが伴うため、生活全般が大きく犠牲になってしまう病気です。

この診断後、ほどなく北川悦吏子も倒れ、10年以上にも及ぶ闘病生活が始まりました。ただし完全に治ることがないのが「炎症性腸疾患」の特徴で、さまざまな薬、時には新薬を投与するも再発を繰り返してしまい、ついに2010年6月には最終手段であった”大腸全摘手術”に乗り出しました。それによって症状は落ち着いたそうですが、”完治”が見込めないのは苦しいかぎりですよね。

北川悦吏子は「聴神経腫瘍」も患っていた!その症状とは?

北川悦吏子には少女時代から腎臓に持病がありました。その上での出産がたたって「炎症性腸疾患」を引き起こしたのではないかという懐疑の中、闘病中には、時間の経過が分からなくなるほどの痛みをこらえながら執筆を続けていたそうです。また、大腸全摘後のトラブルとの戦いも体力を要するものでした。

そうこうしているうちに、今度は左耳が突然聞こえなくなりました。診断名は「聴神経腫瘍」。良性の脳腫瘍が聴神経を圧迫するために、聴覚に異常をきたす病気です。聴覚以外の症状は、顔面のしびれ、嚥下障害、めまい発作などが有名で、進行が遅く、発見が遅れがちになることが多いそうです。一般的には外科手術で摘出すれば完治も可能ですが、北川悦吏子のように聴覚低下が顕著の場合はその限りではありません。

現在、北川悦吏子の左耳は完全失聴しており、”潮騒みたいな音”や”ザリガニがバケツをガサガサ這うような音”に似た耳鳴りだけが続いているそうです。

北川悦吏子作品「月シリーズ」あらすじ感想!

北川悦吏子作品「月シリーズ」完結編、「三つの月」あらすじ感想!

2013年から3年連続で放送されている北川悦吏子作品「月シリーズ」完結編。「三つの月」は、北川悦吏子の故郷である岐阜県の山間部、白川郷が映える背景の美しい町が舞台でした。ヒロイン、小坂繭は、金儲けに躍起になる夫と、要介護の姑、離れて暮らす息子への心配を抱え、小さな食堂経営に追われる毎日を送っていました。

名古屋の音楽大学でピアノの研鑽を積んだ過去がありながらも田舎町に埋もれる繭の前に、東京から来たバツイチの作曲家・秋風蒼太が現れます。廃校で統合される新学校の校歌を作曲するためにやってきた秋風は、この時スランプに陥っていました。やがて繭と秋風は互いに恋心を抱くようになり、それに伴って秋風はスランプを脱出。

東京に帰る秋風に繭はついて行こうとしますが、夫への不実を自戒し、淡い恋の終わりを告げるというプラトニックラブストーリーです。夏目漱石の有名な「I LOVE YOU」の和訳「月がきれいですね」や、ドビュッシーのピアノ曲「アラベスク」など、ベタながら美しく淡い描写が胸を締め付ける作品でした。

北川悦吏子作品「月に祈るピエロ」「月に行く舟」あらすじ感想!

2013年に放送された北川悦吏子作品「月に祈るピエロ」の舞台もまた、岐阜県山間の町。母と、要介護状態の祖母に挟まれて、自由も夢もない静流は、昔好きだった絵本「月に祈るピエロ」をネットオークションで購入。その絵本に挟まれていたメモをきっかけに、静流と絵本の出品者との交信が始まるという恋物語です。

一度も会わずして、一番大切な人に……素敵な話ですよね。また、翌年の「月に行く舟」も、またまた岐阜県山間の駅物語。幾本もの列車が走り去ってもホームのベンチから離れない盲目のヒロイン・理生に、その町に住む作家に原稿を貰って帰路にあった編集者・涼太が出会い、列車を待つ間の束の間、付近の飲食店でささやかなデートをするという、ちょっと変わったラブストーリー。

しかし、理生は誰か別の待ち人があって駅に佇んでいたという、この2人のもどかしい距離に胸をかきむしられるような、北川悦吏子ならではの憎い演出でした。

北川悦吏子は恋愛ドラマのスタンダード!「月シリーズ」も本当に素晴らしかった

北川悦吏子は、「あすなろ白書」「ビューティフルライフ」「ロングバケーション」など、1990年代の日本ドラマ界を盛り上げ、若い視聴者の絶大な支持を集めてきました。2000年代に入っても「オレンジデイズ」「たったひとつの恋」など、多くの人々が胸をときめかせてきた北川悦吏子作品。

男女の心情の機微のリアリティと、セリフの丁寧さは、まさに日本恋愛ドラマのスタンダード。今でも北川悦吏子の連ドラ作品を待ち望んでいるファンは多いはずです。しかし、2010年の「素直になれなくて」以来、北川悦吏子の後続作品は放送されていません。ファンはもちろん心配しますから、北川悦吏子も自身の病気「炎症性腸疾患」「聴神経腫瘍」を打ち明ける決心をしたようです。

そんな病魔の苦しみの中で筆を執り続けた「月シリーズ」にもかかわらず、土曜14時という視聴者層が絞られがちな枠での放送には、若干寂しさを覚えてしまいますよね。「月シリーズ」はどちらかというと”大人LOVE”ですから、ゴールデン向けではなさそうな気がしますが、俳優陣も魅力的ですし、文学的な描写も大変美しい秀逸作品であることは間違いありません。

スタンダードな恋愛ドラマが少ない中、連ドラへの期待を捨てることはできませんが、北川悦吏子には自愛の時間も必要なのかもしれないですね。

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