映画「レディ・バード」はアカデミー賞で女性監督史上2人目の快挙達成なるか?

映画「レディ・バード」はグレタ・ガーウィグの監督デビュー作!女優としても大活躍

映画「レディ・バード」監督グレタ・ガーウィグは女優としても大活躍!

女優で映画監督でもあるグレタ・ガーウィグにとって、2017年公開のアメリカ映画「レディ・バード」は、単独で長編映画の監督を務めた初めての作品です。2008年に、ジョー・スワンバーグと共同で「Nights and Weekends(原題)」の監督を務めたグレタ・ガーウィグは、その後は女優として「ローマでアモーレ」や「抱きたいカンケイ」などに出演してきました。

2010年のコメディ映画「ベン・スティラー 人生は最悪だ!」ではデトロイト映画批評家協会賞「助演女優賞」やインディペンデント・スピリット賞「主演女優賞」などにノミネート。2012年の映画「フランシス・ハ」では、ゴールデングローブ賞ミュージカル/コメディ部門「主演女優賞」にノミネートされるなど、女優としても高く評価されています。

映画「レディ・バード」将来に悩む女子高生をユーモラスに描いた作品!あらすじネタバレ

映画「レディ・バード」の主人公は、自らを「レディ・バード」と呼んでいる女子高生のクリスティン。サクラメントというアメリカの田舎町でカトリック系の高校に通い閉塞的な毎日を送ってきた彼女は、男性経験もありません。さらに、高校最後の夏には、ボーイフレンドが男性とキスしているところを見てしまい別れを切り出す羽目に……。

映画「レディ・バード」には、恋愛だけでなく、家族のことや将来についても思い悩むクリスティンが、大学受験を経てニューヨークへ向かうまでのちょっとイタい青春時代が描かれています。しかしその作風は深刻なものではなく、ユーモアたっぷり。監督だけでなく脚本も担ったグレタ・ガーウィグの自伝的要素もたっぷり詰め込まれている本作の人気の秘密は、観客から共感の笑いが巻き起こるほどユーモラスな描写にあるようです。

映画「レディ・バード」のシアーシャ・ローナン他メインキャストは?樹立した新記録とは?

映画「レディ・バード」の主演は人気実力派若手女優シアーシャ・ローナン!

映画「レディ・バード」で主人公のクリスティンを演じるのは、アイルランド出身のシアーシャ・ローナン。2007年のイギリス映画「つぐない」で、わずか13歳でアカデミー助演女優賞にノミネートされるという快挙を達成した天才女優です。2015年には、映画「ブルックリン」でアカデミー主演女優賞にノミネートされるなど、大人になってもその演技力は変わらず、出演作品が相次ぐ人気若手女優へ成長しています。

その他のメインキャストは、本作のマリオン・マクファーソン役でナショナル・ボード・オブ・レビュー2017「助演女優賞受賞」を受賞したローリー・メトカーフ。ダニー・オニール役を演じているのは、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」で注目されるようになったルーカス・ヘッジズです。ラヴィアッチ神父役では映画「リンカーン」のスティーヴン・ヘンダーソン、カイル・シェイブル役では映画「君の名前で僕を呼んで」で一躍注目を集めた若手俳優ティモシー・シャラメなども出演しています。

映画「レディ・バード」が批評家から絶賛の嵐で新記録を樹立!

映画「レディ・バード」は、アメリカの映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で、最高評価の新記録を樹立しました。それまで「Rotten Tomatoes」で最高評価を記録していたのは、163人の批評家が肯定的な評価Fresh(フレッシュ)を与えた「トイ・ストーリー2」でした。

しかし、「レディ・バード」は164人の批評家からFreshを獲得し、約17年ぶりの記録更新という快挙を達成しています。アメリカ国内でわずか4館の限定公開だったにも関わらず、1館当たり約一千万円を超える話題作となって以降は、上映場所は1500館以上まで拡大。興行収入も順調に伸ばしていきました。

映画「レディ・バード」はアカデミー賞で女性監督史上2人目の快挙達成なるか?

2017年11月にアメリカで公開された、映画「レディ・バード」の日本公開が2018年6月に決定しました。本国での公開直後からアメリカの批評サイトで高評価を獲得し、スマッシュヒットを飛ばした本作は、ゴールデングローブ賞にも作品賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞の4部門でノミネート。

2018年3月に開催されるアカデミー賞では、作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞と、実に5部門にノミネートされるという快進撃が続き、受賞の期待が高まっています。中でも、映画「レディ・バード」が単独監督デビュー作となる若手女性監督グレタ・ガーウィグの存在は、ヒートアップする賞レース予測に絡み、大きな注目を集めていくことになるでしょう。なぜなら、仮にグレタ・ガーウィグがアカデミー賞で監督賞を受賞することになれば、女性監督としては2009年「ハート・ロッカー」で受賞したキャスリン・ビグロー以来の快挙となるからです。

映画「レディ・バード」は、グレタ・ガーウィグが脚本制作に1年をかけたという意欲作。シアーシャ・ローナンやルーカス・ヘッジズなど、若くしてアカデミー賞へのノミネート経験を持つ期待の若手俳優が多く出演している点も注目ポイントで、まさに今が旬の作品と言えそうです。

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