道尾秀介おすすめ作品「シャドウ」「向日葵の咲かない夏」あらすじネタバレ!

道尾秀介おすすめ作品「シャドウ」「向日葵の咲かない夏」あらすじネタバレ!出典:http://www.asahi.com

道尾秀介おすすめ作品「シャドウ」「向日葵の咲かない夏」あらすじネタバレ!

道尾秀介を知りたいなら、「向日葵の咲かない夏」「シャドウ」は必読

道尾秀介は、第144回直木賞を受賞した作家です。道尾秀介の小説の多くは、陰惨で暗澹とした不条理の世界が舞台。いくつにもはりめぐらせた伏線とミスリード、そしてエンディングに大どんでん返しを仕掛けた、独自のミステリーサスペンスといえます。決して大衆受けを狙った作風ではないため、道尾秀介独自の世界観や小説技法は、読者にとって好き嫌いの分かれ目にもなっているともいえるでしょう。

道尾秀介がこれら手法を駆使し、主人公の少年による一人称の叙述トリックで、見事に仕上げたのが「向日葵の咲かない夏」です。物語は、終業式当日に、級友の遺体を発見した主人公の夏休みに繰り広げられます。また「シャドウ」では、母親の病死から数日後、次々と不幸に見舞われる主人公の周りで、複数の登場人物それぞれに事件について語らせることで、読者を何度もミスリードし、驚愕のラストに導く作品となっています。この2作品によって、道尾秀介の作風は確立されたといっても過言ではありません。

道尾秀介は、若干35歳で最多連続直木賞候補になっていた!

道尾秀介が直木賞を受賞したのは、2011年のことでした。第144回芥川賞・直木賞は、それぞれ2作品の受賞となりましたが、中でも、「苦役列車」で芥川賞を受賞した西村賢太は、その容貌や生い立ち、暮らしぶりで、大いに注目されました。一方、直木賞を受賞した華奢な青年、道尾秀介は、過去5回、最多連続で直木賞候補となっていたにも関わらず、意外に話題になりませんでした。

道尾秀介は1975年生まれで、まだ40歳の若さ。オフィス用品の商社で、トップセールスマンとして勤める傍ら、2004年、「背の眼」で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、29歳で小説家デビューしました。2011年に若干35歳にして「月と蟹」で直木賞を受賞するまでにも、順調に作品を発表し続け、数々の賞を受賞。マスコミにとって道尾秀介は、プロ作家のイメージがすでに定着していたのかもしれません。

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道尾秀介は「情熱大陸」で直木賞受賞予告していた!作風の特徴は?

道尾秀介、TBS「情熱大陸」の取材に、思わず直木賞受賞を確約した真意は?!

道尾秀介を追ったTBSのドキュメンタリー「情熱大陸」が、2011年の直木賞受賞のタイミングで放映されました。道尾秀介の容貌は、華奢であまり目立たない青年といった風で、強いて言えばジャニーズの風間俊介といったところでしょうか。インタビューには抑揚少なく、早口で答えながらも、切れ長の目には常ににぶい光を帯びているようでした。

「情熱大陸」内で、通尾秀介は、何度も直木賞にノミネートされるに至って、かならず直木賞を獲ると豪語。しかし、それは、自分自身に対する鼓舞であり、自身の作品に対する確固たる自信と見受けられます。

道尾秀介の特徴は、幾重にも張られた伏線と巧みなミスリード

通尾秀介は、実際、何をやっても結構器用なタイプのようです。高校ではバンドに励み、就職すれば、優秀なセールスマンだったという道尾秀介は、その時々、興味を持った趣味や仕事の勘所を、すぐにつかめるタイプなのでしょう。だからこそ、ミステリー小説にとって欠かせない、精緻なプロット、いくつもの伏線とミスリードが、彼の作品の特徴であり醍醐味といえます。

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しかし、それらはミステリーに欠かせない要素であって、その作家の世界観を表すものではありません。道尾秀介が今目指しているのは、小説による魂の救済であるそうです。僧侶であり芥川賞作家の玄侑宗久に教えてもらった、「鬼手仏心」という言葉を座右の銘としている道尾秀介。ミステリー小説という手段を使って、人々の心を救うという壮大な目標に向かって、一作品ごとに確実な手ごたえを感じているのかもしれません。

道尾秀介が、東大新聞のインタビューで語ったこと

道尾秀介は、自らの小説や自分自身について、どう考えているのでしょうか。直木賞受賞後の東大新聞のインタビューで、道尾秀介は次のように語っています。作品の特徴である叙述トリックに関しては、「あくまで自分が読みたい作品を書いているのであって、叙述トリックは手段であり、目的ではない。必要であれば使うし、そうでないならば使わない」。例として、同じ感情を伝えるにしても、「『向日葵の咲かない夏』ではトリックを使い、『月と蟹』ではトリックを使わずに表現している」と説明。

さらに「映像化できないものを書く、というのが絶対条件」だと明言する道尾秀介は、「映画だったら2時間で済むのに、わざわざ時間と労力をかけて(小説を読んだ人が)、得たものが同じボリュームだったら申し訳ない」と答え、自らの作品に対する確固たる自信とこだわり、強い愛着を示しました。

しかし、直木賞を受賞した時、先輩作家北方謙三から言われた一言には、大いに心境の変化もあったようです。「お前は、これからは小説のための小説を書け」……北方謙三のこの言葉は、まさに大衆小説作家としての金言かもしれません。インタビューの最後に、道尾秀介は、若い人たちへのメッセージを問われ、次のように語りました。

「がん細胞っていうのは、遺伝子情報のコピーミスでできる。でもコピーミスがなければ進化は起きない。若い人を見て思うのは、ミスやエラーを怖がっていても先には進めないこと」。何でもこなせ、器用そうに見える反面、内には強い自意識と闘志を秘めた道尾秀介は、今後もベストセラー作家としての自分を強く意識し、そのステータスを維持していくことでしょう。

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