宮川彬良は宮川泰の息子!NHK「クインテット」で知られる天才作曲家の経歴は?

宮川彬良は宮川泰の息子!NHK「クインテット」で知られる天才作曲家の経歴は?

宮川彬良の父親は宇宙戦艦ヤマトの作曲者・宮川泰だった!

宮川彬良(みやがわあきら)は、1961年生まれの55歳となる作曲家かつピアニスト。金メッシュの入ったおかっぱ頭というインパクトの強いビジュアルでも知られています。宮川彬良の代表作といえば、松平健が歌って大ヒットした「マツケンサンバⅡ」ですが、他にも、ミュージカルや、各種のショー、アニメ、ドラマ、バラエティまで、幅広く作曲しています。

自身のルーツであるクラシック音楽を中心にしているものの、ジャンルを選ばない作曲家といえるでしょう。そんな宮川彬良の父親は、あの「宇宙戦艦ヤマト」のテーマソングの作曲を手掛けた宮川泰(みやがわひろし)です。名作曲家を父に持つ宮川彬良は、実は、「宇宙戦艦ヤマト」シリーズで、BGMや劇中曲を作曲していました。

そのため、「宇宙戦艦ヤマト」の音楽は、宮川泰・彬良親子の作品と言っても過言ではありません。そんな宮川彬良の妻は、バイオリニストの宮川由利子。娘の宮川知子もピアニストとして活躍しているので、親子三代の音楽ファミリーです。

宮川彬良はNHK「クインテット」で知名度アップ!実は舞台音楽の天才だった?!

宮川彬良は、2003年から10年間にわたって放送されていたNHK教育テレビ「クインテット」に出演していました。「クインテット」は、子供向けの音楽教育プログラムで、パペットが登場する人形劇仕立ての番組です。宮川彬良は、「アキラ」役で出演。パペット4体に、アキラを合わせた5人で、五重奏を意味する「クインテット」を形成していました。

番組の中では、キャラクラーの設定上、唯一の実写キャラでありながらも声を発することなく、身振りや表情のみでさまざまに表現していた宮川彬良。もちろん、番組中の編曲を担当していたのも宮川彬良でした。音楽の素晴らしさを、子供たちに向けても発信できるのは、宮川彬良に実力があってこそ。

その証拠に、演出家・蜷川幸雄の作品でも音楽を担当している宮川彬良は、「舞台音楽の天才」とも呼ばれています。蜷川作品以外にも、宝塚歌劇団や劇団四季を始め、数々の舞台の音楽を担当しているため、誰もが、一度は、宮川彬良の音楽を耳にしたことがあるかも知れません。

宮川彬良「マツケンサンバ」が一大ブームに!「運命」の深読みが面白い!

宮川彬良作曲「マツケンサンバ」は一大ブームとなる10年前に作られていた!

宮川彬良の作曲した「マツケンサンバⅡ」は、2004年に発売されるや大ヒットしました。元となった「マツケンサンバⅠ」は、さかのぼること10年前の1994年に作られた曲で、作詞は杉紀彦で、作曲は京健輔です。もともとは、松平健が歌謡公演の中で歌っていた「マツケンサンバ」。1999年に、ようやく自主製作盤CDが作られると、公演会場や通信販売でショーの観客相手に売られている程度でした。

ブームに火が付いたのは、2003年のCS放送時代劇チャンネルで放送された「松平健祭り」です。舞台で「マツケンサンバ」が披露されると、大反響を呼び、異例の再放送に。その勢いに乗って、「オレ~オレ~」で知られる「マツケンサンバⅡ」が出来上がり、005年1月オリコンシングルチャートで3位、CD売上累計50万枚を記録する本格的な大ブームとなりました。

続けて発売された「マツケンサンバⅢ」も、宮川彬良が作曲しています。「マツケンサンバⅡ」に引き続き、振付は真島茂樹が担当していましたが、さらにレベルアップした激しいダンスです。

宮川彬良がベートーベン交響曲第5番「運命」を深読みしたら……

宮川彬良は、テレビ朝日「題名のない音楽会」で、ベートーベンの「運命」の独自解釈を披露しています。「運命」といえば、誰もが耳にしたことがある、有名な交響曲です。この「ダダダダーン」は、運命がドアを叩く音だとベートーベンが弟子に説明したことから「運命」と呼ばれています。

「運命」は、第1楽章から第4楽章までで構成されており、「暗から明」へと移り変わる様子を表現している曲です。宮川彬良によると、「第1楽章は導入部分」。ジェットコースターに乗っているかのように、成績も給料も急降下。「怖いぞー、怖いぞー」といった感じだそうです。

第2楽章は発展で、「上がるから下がる、下がるから上がる」「楽しく下がろう、怖くない怖くない」だと説明する宮川彬良。第3楽章は転回。「それでも怖い、下がるぞ」「落ちていくのも快感よ」だそうです。第4楽章は、終章となります。宮川彬良によれば、「怖いけど美しい」「下がるのも好き、それでいい」と、なんとも不思議な解釈。天才作曲家の頭の中には、凡人には聞こえていない旋律まで鳴り響いているのかもしれません。

宮川彬良が来年の朝ドラ「ひよっこ」で音楽担当に!多彩さは音楽だけではない?!

宮川彬良が、2017年4月から放送予定のNHK朝の連続ドラマ「ひよっこ」の音楽を担当することが発表されました。「ひよっこ」の舞台は、1964年の東京。東京オリンピックが開催された年です。脚本は、「ちゅらさん」や「おひさま」の岡田惠和が手掛け、主演は、年末のNHK紅白歌合戦の司会にも決まった有村架純が務めます。

すでに話題の朝ドラ「ひよっこ」に天才作曲家の宮川彬良が、どのような音を付けていくのか期待も高まるところですが、現在、宮川彬良の表現の世界は、音楽だけにとどまりません。絵画や、パントマイム、果ては首振りパフォーマンスまで、あらゆる表現活動に挑戦している宮川彬良。さらに、顔芸まで披露しています。

……サービス精神旺盛というか、このようにとらえどころのない不思議なところも「天才」と呼ばれるゆえんなのでしょう。宮川彬良のコンサートには、ジャンルを問わず曲をチョイスし、「来場者の誰1人とて飽きさせないぞ」という空気があるといいます。

曲の間のトークは、身振り手振りにとどまらず、全身で喋るといった感じで、老若男女が楽しめるものに。その一方で、一流の音楽家でありながら、「完璧な音だけでは音楽の感性は育たない」という宮川彬良。ハイとローの周波数がカットされている現代のインターネットやスマホの音では感性が育たず、「まるでブロイラー(短期間で出荷するため改良された肉用鶏)のようだ」と警鐘を鳴らしています。

宮川彬良が大切だと訴えるのは、生の音を「聞く」だけではなく、さらに「聴き、感じる」こと。「さまざまな音楽に触れてもらいながら、『何だか(音楽の)聴き方が分かったかも』と思っていただけるようにしたい」と、音楽との正しい付き合い方についてを熱く語っています。

関連記事

ページ上部へ戻る