村山早紀「その本の物語」は「風の丘のルルー」シリーズ総集編!感動のあらすじネタバレ

村山早紀「その本の物語」は「風の丘のルルー」シリーズ総集編!感動のあらすじネタバレ出典:http://www.univcoop.or.jp

村山早紀「その本の物語」は「風の丘のルルー」シリーズ総集編!感動のあらすじネタバレ

村山早紀が「その本の物語」で本屋大賞ノミネート!実は「風の丘のルルー」の総集編!?

村山早紀は、2017年本屋大賞に作品がノミネートされている小説家です。しかし、直木賞を受賞した恩田陸や、芥川賞を受賞した村田沙耶香ほどは、広く名前が知られていないかもしれません。それもそのはず、村山早紀のキャリアのスタートは児童文学でした。

デビュー以来、そのフィールドで活躍してきましたが、近年は、一般文芸でも活躍。結果として、本屋大賞に、「その本の物語」がノミネートされました。「その本の物語」は、村山早紀が児童文学として発表した「風の丘のルルー」というシリーズを下敷きにして編まれた総集編のようなものという異色の作品でもあります。

村山早紀「風の丘のルルー」総集編だった「その本の物語」感動のあらすじネタバレ

小説「その本の物語」の主人公・南波は、意識を取り戻すこともなく病院のベッドで眠り続ける親友・沙彩のために、2人が子供の頃に好きだった本を朗読することになります。ネタバレすると、南波が朗読することになる本が、村山早紀がかつて発表した児童文学「風の丘のルルー」です。

そのため、読者は、南波の朗読という形で、作中で「風の丘のルルー」シリーズの総集編を読むことになります。子供の頃に感じた純粋な想いを追体験できる感動的な作品である「その本の物語」。子供時代に「風の丘のルルー」を読んでいた人は、感動がさらに高まるのではないでしょうか。

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村山早紀おすすめ作品「コンビニたそがれ堂」「カフェかもめ亭」シリーズも大人気

村山早紀おすすめ作品「コンビニたそがれ堂」シリーズ!

村山早紀は、長く児童文学のフィールドで活躍してきただけあって、多くの人気シリーズを持っています。その中でも、「コンビニたそがれ堂」シリーズは、小学校の高学年くらいから読める内容ながら、大人の心も打つおすすめ作品。人気もじわじわと拡大しているようです。タイトルにある「たそがれ堂」は、夕暮れになるとあらわれる不思議なコンビニ。

大切な探し物がある人がそこを訪れると必ず見つけられるという設定です。「読んでいるうちに、大人になっていつの間にか失ってしまった大切なものを見つけられるような気分にさせられる」と、多くの感動の声が寄せられていることも納得の深みを感じさせるシリーズとなっています。

村山早紀は「カフェかもめ亭」シリーズは「コンビニたそがれ堂」スピンオフ

村山早紀は「コンビニたそがれ堂」シリーズの人気を受けて、スピンオフ的な作品も発表しています。それが「カフェかもめ亭」シリーズです。「カフェかもめ亭」には、「コンビニたそがれ堂」で登場する風早の街が再び登場します。物語は、祖父から受け継いだ古いカフェで、年若い女店主・広海が、訪れる客のさまざまな不思議な話を聞くという形で展開していきます。

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さまざまな語り手によってつむがれるお話はファンタジックで、優しさでいっぱい。「コンビニたそがれ堂」にも通じる世界観で、思わず涙があふれる作品です。

村山早紀が児童文学から一般文芸へ移行した裏にある実力と自信

じわじわと人気が拡大しつつある作家・村山早紀。20年以上のキャリアがあるとはいえ、これまでは、児童文学という限られたフィールドで、どちらかといえば、少女向けの作品を書き続けていたため、児童文学に馴染みのない人には知られていない作家だったといえます。

しかも、デビュー作は、さらに低年齢に向けた作品でした。村山早紀のデビュー作は、幼児向けの「ちいさいりえちゃん」(1993年)。この作品で、毎日童話新人賞最優秀賞と椋鳩十児童文学賞を受賞しています。ロングセラーにもなっているので、小さい頃に読んだことのある人も多いのではないでしょうか。その後の村山早紀は、高学年くらいの児童向けの作品を中心に書き続けています。

子供だけでなく、大人たちの心をもわしづかみにしている「コンビニたそがれ堂」シリーズや「カフェかもめ亭」シリーズの舞台になっている「風早の街」は、実は今から20年以上も前から村山早紀作品に登場していました。1994年に発表された「海馬亭通信(刊行当時は「やまんば娘、街へゆく 由布の海馬亭通信」)」も、風早の街を舞台に描かれています。その後も、風早の街は村山早紀の作品にたびたび登場し、近作では「竜宮ホテル」シリーズも風早の街が舞台です。

風早の街は、妖や神様といった人ならざるものが人間とともにある不思議な世界。異物と普通の人々の営みが地続きで描かれているファンタジックさが、村山早紀作品の魅力の1つになっています。そんな不思議で魅力的な世界を、ずいぶん前に自分のものにしていた村山早紀。風早の街について、「もう20年以上も描いている街だから、自分そのものですね。自分の内的世界、それでいて社会の縮図でもあるし」と語っています。

村山早紀が書き連ねる物語世界は、20年以上書き続けていても、「コンビニたそがれ堂」や「カフェかもめ堂」のように、なお新しい読者をひきつけることができています。これは、どの作品にも、深いながらも普遍的なメッセージが込められていることの証明でもあるのでしょう。2017年の本屋大賞にノミネートされている「その本の物語」も、同じことがいえるのではないでしょうか。

1991年にシリーズがスタートした「風の丘のルルー」シリーズは、魔女の少女ルルーが、人間と仲良くなりたいと願いながらも、本当は自分が魔女であることを明かせないことに悩み、成長していく物語。そのルルーの物語が劇中劇のようにして描かれる「その本の物語」は、村松早紀が「風の丘のルルー」シリーズで伝えたかったことが、形を変えて繰り返し描かれているともいえます。

過去の自分の作品に絶対的な自信があり、ぶれない軸を持って書き続けてきたと思えなければ、なかなかできない挑戦です。それらの作品が、多くの読者に支持されている様を見れば、村山早紀の自信が、しっかりとした実力に裏打ちされていることもまた間違いないでしょう。村山早紀の人気がさらに拡大し、これからさらなるヒットを生むことは想像に難くありません。

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