中村文則作品の評価がスゴイ!最新作「私の消滅」あらすじネタバレ

中村文則作品の評価がスゴイ!最新作「私の消滅」あらすじネタバレ出典:http://job.chunichi.co.jp

中村文則作品の評価がスゴイ!最新作「私の消滅」あらすじネタバレ

中村文則作品は日本国内だけでなく海外からの評価も凄い!

中村文則は、2002年に「銃」で新潮新人賞を受賞したことで作家デビューを果たし、「土の中の子供」や「教団X」などを世に送り出した小説家です。現代を舞台にした物語が多い中村文則独自の「純文学」は、重くのしかかるような題材が多く、ずっしり読み応えがあります。そんな中村文則の作品は、国内での評価が高いのはもちろん、海外でも高い評価を得ていることをご存じでしょうか。

2010年に第4回大江健三郎賞を受賞した「掏摸<スリ>」は、英訳され、「the thief」として出版されたところ、国際的な影響力を持つウォールストリートジャーナル紙で2012年のベスト10小説に選ばれました。さらに、翌年2013年には、ロサンゼルス・タイムズ・ブック・プライズという賞にもノミネート。中村文則は、注目を一手に集めました。中村文則自身も、ノワール小説(犯罪者を主人公に据えた作品や、現代ミステリー、ハードボイルドの要素や激しい暴力を描いたもの)への貢献を称えられ、アメリカでデイビッド・グーディス賞を受賞しています。

中村文則作品の主人公たちは、善と悪の狭間に置かれながら、常に揺れ動いています。アメリカの作品のように、「悪は悪、善は善」で書かれてはいない微妙な感情の動きが、アメリカの人には新鮮だったのでしょう。中村文則が実際にアメリカの読者と話した際に、一番多く掛けられた言葉が、「こういう小説は読んだことがない!」だったそうです。

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中村文則の最新作「私の消滅」のあらすじネタバレ!

中村文則の作品が発表されると、文芸雑誌や書店で取り上げられるのは、それだけ世の評価や注目度が高い証でしょう。2016年6月に発売された、最新作「私の消滅」も、現在、大々的に取り上げられています。表紙帯には、「このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない」と衝撃的な言葉が。「私の消滅」は、簡潔に表すと、心療内科医の男性が、患者の女性に惹かれるというストーリー。

しかし、暴力的な体験を受け、精神を病み、自傷行為に走る患者の女性をめぐり、周りの人間関係や、悪意、エゴといった人間の「悪」が複雑に絡み合って、物語は展開していきます。精神心理や、中村文則が解釈する宮崎勉事件といった部分も盛り込まれて、「自分とは何か?」を考えさせられる、非常に読み応えのある作品です。

中村文則は、「私の消滅」を執筆するにあたって、「無意識を使って書いた」と語っています。「私の消滅」は、プロットをしっかりと練っていくよりも、自分の中で完成している文章だけを先に書き出し、後から付け足してゆき、結末を決めずに書き上げていったそうです。読者からは、「教団Xにも並ぶ最高の作品」との意見も見られます。

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現代の精神性の病や、性犯罪にメスを入れ、独自の解釈も盛り込んだ注目作「私の消滅」。読んだ後に、「そういうことだったのか」と、伏線が次々と繋がっていきます。

中村文則の生い立ちが気になる!芥川賞作家に極貧時代あり!

中村文則のプロフィール!その生い立ちが気になる!

中村文則は、1977年の愛知県東海市に生まれ、現在38歳です。小学校1年生まで、天才児だともてはやされていましたが、本人曰く、2年生からは人の話を聞くことができなくなり、劣化の一途をたどったとか。高校生になると、もはや教室にいることもできなかったそうです。それでも、福島大学行政社会学部応用社会科の卒業以後は、東京で、フリーターとして働き始めます。

その間に作品を書いては出版社に送り、落とされ……2年ほど続けた2002年、中村文則に転機が訪れます。「銃」で第34回新潮新人賞を受賞し、念願の作家デビューを果たします。2004年には「遮光」で野間文芸新人賞を受賞し、翌年には「土の中の子供」で芥川賞を受賞。現在、中村文則の作品は、英語だけでなく、台湾・中国・フランス・スペインといった国々15カ国で翻訳刊行されており、世界中にファンが広がっています。

中村文則の公式ホームページのプロフィールには、2011年に「目の下のクマと一生付き合うことを決意する」の1文が。この頃から、次の作品執筆や、掲載雑誌の締め切りなどに追われる売れっ子作家の毎日が、すでに始まっていたのでしょう。

中村文則は芥川賞を取るまで極貧の生活をしていた?

中村文則が芥川賞を受賞するまでの生活は、相当厳しいものだったようです。特に、フリーターを続けていた2年間は大変なものでした。「東京にこもって、ひたすら小説を書き続ける」という発想の元、上京してきた中村文則は、フリーターとして稼ぐも生活するのもやっと。パソコンなどは買えるはずもなく、ワープロでひたすら物語を書き続けたといいます。

そして、書いても書いても一次審査すら通らないという状況が苦しかったそう。さまざまな人間が集まる雑多な東京で、徐々に精神が追い詰められていきます。しかし、中村文則はひたすら小説を書き、新人賞に応募し続けました。
しかし、フリーター生活も2年間を超え、中村文則は、故郷である愛知県に戻りました。

しかし、そのタイミングに「銃」が最終選考へと残ったと連絡が届き、そして新人賞を受賞。デビューが決まった中村文則は、喜びに浸る暇もなく、相変わらずの極貧生活を続けながら、「遮光」や「土の中の子供」など、新たな作品を書き上げました。

中村文則原作の映画「火Hee」主演&監督の桃井かおりを「100%桃井さんの世界」と絶賛!

中村文則の作品が、映画化しました。2016年8月20日から公開されている、桃井かおり主演の映画「火Hee」です。初日上映の際には、桃井かおり・中村文則の2人が登場し、舞台あいさつを行っています。

「火」は、中村文則のデビュー作「銃」の中に収録されている物語で、放火の罪を犯した女が主人公です。女は、罪の意識がなく、物事の判別もどこか通常とは異なる考え方の持ち主。このストーリーに惚れ込んだ桃井かおりが、主演だけでなく、監督も務めました。

初回上映のあいさつで、桃井かおりは、映画の内容については一切語らず、「とにかく見てほしい」とコメント。一方の中村文則は、「完全に桃井さんの世界観で、暴力シーンなどが一切出ないのに過激。とても面白い」と大絶賛しています。全国順次公開している「火Hee」は、東京のシアター・イメージフォーラムや、沖縄のシネマパレットを始め、全国12カ所で上映予定です。

命とは、善悪とは……読者に難しい問いを突きつける中村文則の作品が、今後も映像化されていくことを期待したいですね!

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