西加奈子の直木賞受賞作「サラバ」あらすじ!帰国子女の経験が存分に生かされている!

西加奈子の直木賞受賞作「サラバ」あらすじ!帰国子女の経験が存分に生かされている!出典:http://withnews.jp

西加奈子の直木賞受賞作「サラバ!」あらすじネタバレ!プロフィールは?

西加奈子の直木賞受賞作「サラバ!」あらすじネタバレ!

作家・西加奈子の直木賞受賞作「サラバ!」は、イランに生まれ、小学校時代をエジプトで過ごしたという、西加奈子自身の海外経験を下敷きに書かれた物語です。

あらすじを紹介しますと、主人公の歩は、父の海外赴任のため、イランのテヘランで生まれた帰国子女です。破天荒な姉や母に振り回されつつも順調に成長しますが、やがて壮年期に差し掛かり、仕事も恋愛もすべてがうまくいかなくなりだします。ネタバレすると、作中で繰り返される「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけない」という言葉が本作のテーマ。

読み進めるうちに、やらかしキャラの姉の破天荒な振る舞いも「信じるもの」を探しての行動であり、主人公・歩の没落ぶりも、そこに端を発したものであることが分かります。

西加奈子はプロレス好きな直木賞作家!帰国子女の大阪人だった!

西加奈子は、1977年にイランのテヘランで誕生した帰国子女という経歴の持ち主。小学校時代をエジプトのカイロで過ごして帰国し、以降は大阪で育ち、関西大学を卒業しました。性格は、本人曰く根っからの大阪人だそうです。

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また、かなりのプロレスファンとして知られ、「サラバ!」直木賞を受賞した際の会見の席でも、「プロレスから勇気をもらった」と、自らのプロレス愛を披露。プロレスファンというとごつい男性を想像しがちですが、西加奈子は、スレンダーでファッショナブルな女性。自身の作品に使われる表紙のイラストも手掛けるなど、豊かな感性を持っています。

西加奈子おすすめ小説「円卓」映画化キャストは?あらすじネタバレ!

西加奈子おすすめ小説「円卓」が映画化!キャストに天才子役!

直木賞受賞作である「サラバ!」が、西加奈子にとって代表作の1つといえることはたしかですが、ファンの中で人気が高いおすすめ作品の1つが「円卓」です。2011年に発表された小説「円卓」は、2014年に、「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」として映画化もされました。

主人公の小学生・渦原琴子を演じたのは、天才子役として名高い芦田愛菜。脇を固めたのは、八島智人、羽野晶紀、平幹二郎と実力派キャストです。監督は、「世界の中心で、愛を叫ぶ」や「クローズド・ノート」でヒットを飛ばした行定勲ですから、見て損はないかもしれません。

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西加奈子おすすめ小説「円卓」あらすじネタバレ!

西加奈子の小説「円卓」を映画化した「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」では、芦田愛菜が口の悪い関西弁の女の子を演じたことでも話題になりました。そんな小説「円卓」のあらすじは、両親と祖父母、三つ子の姉とともに公団住宅に暮らす小学校3年生の琴子の成長物語。愛情溢れる家族に囲まれながら、孤独に憧れる琴子は、周囲を傷つけることもしばしばです。

吃音のある少年や、在日韓国人、ボートピープルだった在日カンボジア人といった顔ぶれのクラスメイトの存在が、琴子がさまざまな疑問や不満を抱くきっかけになります。いずれも難しいテーマですが、柔らかにテンポよくかわされる関西弁のせいか読みやすく、子供たちのやりとりはユーモラスでもあります。

西加奈子を又吉直樹も激賞!旬のテーマに果敢に挑んだ最新作とは?

西加奈子は、イランのテヘラン出身という少々珍しいプロフィールが注目されることも多い作家です。直木賞受賞作となった「サラバ!」も、自身の海外生活経験が多分にいかされたものでした。「サラバ!」の主人公・歩が暮らしたイランのテヘラン、エジプトのカイロは、実際に西加奈子が幼少時代を過ごした地です。そして、西加奈子を語る上で、もう1つ外せないのが、帰国後に作家デビューを果たすまで過ごした大阪でしょう。

映画化された「円卓」も関西が舞台ですし、2007年に織田作之助賞を受賞した「通天閣」の舞台も、タイトル通り大阪の通天閣。「漁港の肉子ちゃん」でもテンポのいい関西弁が飛び交い、思わず笑ってしまうやりとりにあふれています。そんな、グローバルな視点とドメスティックな視点の両面を持っていることが、作家・西加奈子の魅力につながっているのかもしれません。

2016年に発売された最新作「i(アイ)」も、西加奈子の魅力が遺憾なく発揮された長編小説に仕上がっていると評判です。主人公は、内戦の続くシリアからやってきたワイルド曽田アイ。アメリカ人の父親と日本人の母親のもと、養子として、安全な日本で恵まれた暮らしを送る自分に、アイは時に苦しみ、疑問を抱くようにもなります。「i(アイ)」の執筆に際して、西加奈子は、「養子の友人もいないし、難民の友人もいないし、シリアの友人もいないし、そんな私がアイという主人公を書いていいのかという葛藤みたいなものはありました」とコメント。

難民や養子といった扱いの難しいテーマを手掛けることにためらいがあったことを明かしています。その上で、「『自分が書きたい』『書くべきだ』と思ったものを、『批判される恐怖』のためにやめるということはなしにしようと思いました」という大きな覚悟をもって臨んだそうです。

発表された「i(アイ)」に対し、世間の評価は上々です。「火花」で芥川賞を受賞した又吉直樹は、「残酷な現実に対抗する力を、この優しくて強靭な物語が与えてくれました」と熱烈な推薦文を寄せています。西加奈子の最新作では、LGBTQ(LGBT、あるいはセクシャリティが定まっていない状態)についてや、経済的な格差といったさまざまなことも扱われており、現代社会に対する問題意識にあふれる意欲作にもなっています。

西加奈子が、「人を思いやることができる心、愛が足りなくなっているのではないかと、私自身への自戒も込めて思いました」と語っている通り、多様性やそれを受容していく寛容さについても思いを馳せつつ、執筆を進めたことがうかがえます。まさに今が旬ともいえる、難民問題、セクシャリティ、格差問題と、難しいテーマに果敢に挑戦していく西加奈子が、今後はどんな作品を手掛けるのか、興味深く見守りたいものです。

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