大今良時の漫画「聲の形」あらすじネタバレ!アニメ映画化に海外の反応は?

大今良時の漫画「聲の形」あらすじネタバレ!アニメ映画化に海外の反応は?

大今良時の漫画「聲の形」あらすじネタバレ!「ある出来事」を巡る少女と少年の物語

大今良時(おおいまよしとき)漫画「聲の形」(こえのかたち)は、聴覚に障害を持つ西宮硝子と、同級生の石田将也を中心とした物語です。扱う題材が聴覚障害者に対するいじめと重かったことから、長く世に出なかったという経緯があります。高校生の石田将也は、過去に犯してしまった罪から、1人の少女を探していました。

名前は西宮硝子。将也は、小学生の頃、聴覚障害者である硝子をいじめ、補聴器を破損させてしまったことがきっかけで、自身もいじめを受けていました。硝子に贖罪をし、自殺をしようと考えていた将也。しかし、硝子と再び出会ったことで、状況が大きく変化していきます。

硝子は、自分のために手話を覚え、誠意ある行動を見せる再会後の将也に好意を寄せますが、将也は全く気が付きません。周囲との人間関係が悪化したことを苦に自殺を図る硝子を助け、自身が意識不明となってしまう将也。回復後に2人は想いを通じ合わせ、それぞれの未来へ進んでいきます。

大今良時漫画「聲の形」アニメ映画化!海外の反応は「京アニなら大丈夫」?

大今良時の漫画「聲の形」は、日本でも反響が大きく、アニメ映画化発表の際は、大きな話題となりました。日本でもベストセラーとなった原作コミックスですが、海外でもアメリカ、フランス、台湾、インドネシアなど、9カ国9言語で発売されています。

もともと海外での日本のアニメに対する注目度は高いですが、「聲の形」アニメ映画化に対する反応も数多くありました。その中でよく見られた意見が、「京アニなら大丈夫」というもの。「京アニ」とは、京都にあるアニメ制作会社「京都アニメーション」のことです。

大ヒット作となった「けいおん」や、「Free!」「響け!ユーフォニアム」を制作していることで知られています。京アニで制作しているアニメのクオリティは高く、制作会社にファンが付いているほどです。映画「聲の形」監督の山田尚子、脚本吉田玲子に対する信頼も厚く、海外ファンの期待も高まっています。

大今良時漫画「聲の形」は植野直花なしでは語れない!最終回はどうなった?

大今良時漫画「聲の形」は物語のキーパーソン植野直花なしでは語れない!

大今良時漫画「聲の形」の登場人物の中で、キーパーソンとなるのが上野直花です。将也のクラスメイトで、性格は、明るく、さばさばとした姉御肌。転校してきた硝子の世話を任されました。しかし、耳の聞こえない硝子を特別扱いすることを拒否する気持ちもあった直花。周囲の理解や協力がなかったことを不満に感じるあまり、硝子をいじめ、結果的に、将也へのいじめにも加担してしまいます。

直花は、将也に想いを寄せていますが、気持はすれ違ったまま。最終的に直花は、「あの子のこと好きになれないし、好きになりたくないって思ってる」と、硝子に対する正直な気持ちを告白します。自分の嫌な気持ちに向き合い、はっきりと口にした直花。共感できるかできないかは読者の感性次第ですが、それもまた、物語に重要な1つの答えとなっています。

大今良時漫画「聲の形」「何も解決しない最終回」で作者がほしかったもの

大今良時漫画「聲の形」は、2014年12月に7巻が発売され、完結しました。最終回は、高校卒業から2年、成人式の場面から始まります。硝子は順調に理容師の道へ進み、直花ともなんだかんだと交流がある様子。将也はもちろん、硝子の妹の結弦や、川井、真柴、永束ら「聲の形」の登場人物が再会し、それぞれに成長した姿を見せました。「聲の形」は、聴覚障害者へのいじめを題材として扱い、それ故に、最後には問題が解決するのだろうと思われてきました。

しかし、作中では、それぞれが悩み、苦しんで答えを出していきますが、それは「聴覚障害者に対するいじめ」問題への答えではありません。それは、人間関係に対する悩みと苦しみ、そして答えです。作品のテーマは、「人と人が互いに気持ちを伝えることの難しさ」。それぞれがどう考え、なぜそうなったのか……読者が考え、出した答えも含めて、はじめて「聲の形」という作品が完成されるのです。

大今良時漫画「聲の形」公開!アニメファン以外にも広く支持されている理由とは

大今良時の漫画「聲の形」を原作とした映画が、2016年9月17日より公開されています。現在、元からアニメ好きである人だけを対象とせず、広く一般に向けた長編アニメーション作品が次々と制作、公開されて話題を呼んでいます。2016年8月26日より公開され、大ヒット中の新海誠監督作品「君の名は。」しかり、根強い人気のあるこうの史代の原作と、クラウドファンディングで過去最高の制作資金を集めた「この世界の片隅に」しかりです。

「聲の形」も、公開以降、扱う題材の重さからか注目を集め、比較的小規模な公開館数ながら、公開17日で100万人を動員。興行収入は13億円超えのヒットとなっています。監督である山田尚子は、以前より、「けいおん!」のようにアニメ好きが好むような作品から、シンプルなテーマを演出で魅せる「たまこまーけっと」など、さまざまな作風を見せてきました。

「聲の形」でも、将也が他人に対して恐怖を感じる姿を、顔に「×」印をつけることで表現。原作の陰湿ないじめのシーンをややソフトにするなど、淡いタッチの色彩とあいまって、どこか柔らかな印象に仕上げています。その結果、aikoの歌う主題歌とともに、万人に受け入れられやすい作品となりました。

しかし、原作の持っているテーマは変わることなく、映画でも、それぞれの登場人物が、考え、悩み、苦しんで答えを出す姿が描かれています。石田将也を演じたのは、入野自由。子役から活躍し、スタジオジブリの「千と千尋の神隠し」では、ハク役を演じた実力派です。西宮硝子は、柔らかな声が特徴で、「魔法つかいプリキュア!」では、キュアフェリーチェに変身するはーちゃんこと花海ことはを演じるなど、アニメ好きからも、子どもからも人気のある声優、早見沙織が演じます。

また、将也の子ども時代を演じているのは、女優の松岡茉優。さらに、悠木碧、潘めぐみ、小野賢章ら、演技力に定評のある声優陣が名を連ねます。アニメファンを意識しながらも、決してアニメファンだけの作品ではない「聲の形」。話し、動く将也や硝子たちが、画面から視聴者に「答え」を問いかけます。

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