堺屋太一 大阪10大名物!?著書「団塊の世代」「平成30年」あらすじ感想!

堺屋太一 大阪10大名物!?著書「団塊の世代」「平成30年」あらすじ感想!

堺屋太一 トンデモ大阪10大名物!道頓堀プール構想とは?

堺屋太一 仰天「大阪10大名物」提案

1998年の小渕内閣で、民間人閣僚として経済企画庁長官に就任した堺屋太一。1935年生まれ、現在80歳。堺屋太一は、バブル後の経済建直しを担います。以後は政治にも深く関わるようになり、大阪維新の会の最高顧問に就任。そして掲げたのが、「大阪10大名物」構想なのです。

(1)道頓堀川に2キロのプールをつくり、「世界遠泳大会」を開催。(2)2015年ごろに「大阪都発都記念大博覧会」を開催、シンボルとして大阪城公園と天満公園を結ぶ大歩道橋をつくる。(3) 御堂筋の美術デザインストリート化。(4)大阪市内か堺市に1万平方メートルの映像「ヘクタール・ビジョン」をつくり、CMなどを上映。

(5)近鉄阿倍野タワーに「驚愕展望台」の設置を依頼。(6)JR大阪駅大屋根下に「空中カフェ」を再開。(7)JR大阪駅北ヤード2期工事に高層マンションと空中緑地を実現。(8)北ヤード1期の「ナレッジキャピタル」を世界的名物になるよう改善。(9)咲洲または南港にエレクトロ・ゲーム・センターをつくる。(10)関空と舞洲を一体開発、「国際特区」にする。

これら全てが、派手なイベントを仕掛け、巨大施設を作っては人を集め、経済を活性化するという構想です。しかし、高度成長期の日本ならいざ知らず、今の大阪の状況からは現実離れした計画として、地元大阪では、あまり評判がよくありません。堺屋太一は、大阪出身だけあってサービス精神に溢れた人で、この10大名物もまた、とにかく大阪を元気にする起爆剤になればという意味も込められてはいるのでしょうが。

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堺屋太一は、日本万国博覧会を成功に導いたエリート官僚

堺屋太一は、良くも悪るくも高度成長期の日本株式会社の超エリートでした。そして今は、大阪府市特別顧問として、大阪の町の再生をめざし、「大阪10大名物」を掲げています。1960年に東大を出て通産省に入った堺屋太一は、1970年、大阪で開催された日本万国博覧会の誘致、企画、実施の実質的責任者として活躍。

大阪万博開催に伴って、さまざまなインフラ整備を行い、日本は言うに及ばず、世界から6,421万8,770人の人々を集め、大阪万博は大成功を収めます。その後、日本の全国各地で博覧会ブームが起こりました。一方、その成功の影で、各地には無用の長物となった巨大な施設だけが残されるという、「箱もの行政」が幅を利かせ、国民の非難の的に。

しかし、堺屋太一は実に多才な人。通産省を退いてからも、小説家や経済評論家、イベントプロデューサーとして活躍を続けてきています。

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堺屋太一 著書「団塊の世代」「平成30年」あらすじ感想!

堺屋太一 「団塊の世代」という言葉を作った男!鋭い未来予測

堺屋太一は、キャッツフレーズを付ける広告センスにも長けています。「団塊の世代」という言葉は、1976年出版された彼の小説の題名ですが、戦後のベビーブーム世代を指す言葉として今では一般化しています。「団塊の世代」では、20世紀の終わりには、年功序列や終身雇用制が崩壊。高齢化社会が、年金や医療などの社会保障制度の根幹を揺るがすと、鋭く指摘していた堺屋太一。

さらに、この「団塊の世代」だけではなく、2002年に出版された「平成30年」などでも、堺屋太一は、膨大なデータを駆使して近未来の壮大なシミュレーションを行っています。

堺屋太一 「平成30年」で描いた日本はどうなる?

2002年に堺屋太一が書いた「平成30年」では、日本経済は現在より落ち込み、日本の貿易収支は実質赤字。リニアモーターカーも開業もできず、日本の国際的な地位も低下していると予測しています。現実の日本は平成32年、2020年に東京オリンピックが決定し、その経済効果が大いに期待されています。しかし、新国立競技場建設計画の白紙撤回やエンブレムのデザイン盗用問題など、開催前から早くも問題が山積で、その成功が今から危ぶまれています。さて、あと数年で平成30年と迎える日本は、堺屋太一の描いたような状況を迎えているのでしょうか。

堺屋太一 日本の官僚システムを否定する元官僚の矛盾

堺屋太一は、2015年、日経ビジネスの新年特集「遺言日本の未来」のインタビューで、次のようなことを語っています。日本は、明治以降、3度目の日本を迎えていると。一度目は、文明開化を経て、列強と肩を並べるため、ひたすら軍備の拡張を進めた「強い日本」。

そして二度目が、敗戦後の民主社会における「豊かな日本」。しかし、この二度目の日本は、全て官僚主導で行われ、規格化大量生産にささえられた、経済至上主義による東京一極集中の硬直した社会。今では社会の隅々までガチガチに固められたシステムが全て疲弊し、崩壊しようとしている。堺屋太一は、今こそ日本は、この官僚主導の社会から脱却して、主権在民の「楽しい日本」を構築していかなければならないと説いています。

「稚夢鬼迫人戈佛心」、これは堺屋太一がお気に入りの言葉。子供のような夢を持ち、鬼の気迫で物事を進め、人の才能で器用にまとめ、最後は仏の心で不満ものみ込む、という意味だそうです。堺屋太一は、自らが官僚出身でありながら、広く歴史をみて、時代を分かりやすく解説することには長けています。しかし、こと「大阪10大名物」を見る限り、過去の成功事例を疑わない官僚的発想であることに変わりなく、極めて皮肉で滑稽な気がしてなりません。

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