モーツァルト効果が話題!天才作曲家の驚くべき才能とは?

モーツァルト効果が話題!天才作曲家の驚くべき才能とは?

モーツァルト効果が話題!モーツァルトの曲を聞くと頭がよくなる?!

モーツァルト効果とは、モーツァルトに代表されるクラシック音楽を聴くと頭がよくなるとされている効果です。1990年代に発表された心理学の研究が大元となっています。カリフォルニア大学アーバイン校の心理学者であるラウシャーらが行った実験は、モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」を、36人の学生に聞かせて、他の音楽を聞かせた学生と、何も音楽を聞かせなかった学生と、空間認識テストの結果を比較するというものです。

その結果、モーツァルトの楽曲を聞いた学生のほうが高い成績を示しました。その後も、モーツァルト効果を検証する実験が、他の研究者たちによって何度も行われています。1998年には、ラットを用いたT字型迷路試験で、あらためてこの効果が認められ、「モーツァルトの楽曲は脳を直接刺激している」と結論づけられました。ほかにも、1999年には、ハーバード大学の研究者チャビスによって、モーツァルト効果は、モーツァルトの楽曲以外でも生じることが報告されています。

モーツァルト効果は、音楽を聞いて10分から15分程度だけ見られるもので、恒常的なものではありませんが、「ここで集中したい!」という場合にはとても嬉しい効果です。この効果を謳ったCDも多いですし、教育の現場で利用されていることもあります。

モーツァルトの驚くべき才能とは?人生のほぼすべてを音楽に注いだ天才

モーツァルト(ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト)は、有名な巨匠の作品をすべて念入りに研究し、人生のほぼすべてを音楽に傾けて生きた天才音楽家です。ザルツブルクの宮廷作曲家で、ヴァイオリニストでもある父レオポルト・モーツァルトの7番目の末っ子として生まれました。父レオポルトは、息子モーツァルトの才能をいち早く見抜き、音楽の英才教育を施しています。

モーツァルトは、3歳からチェンバロを弾き、5歳で最初の作曲を行うという神童ぶりを見せました。父のレオポルトとともに、小さな頃から音楽家として活動し、ウィーン、パリ、ロンドン、イタリアなどで演奏を披露しています。6歳のときには、シェーンブルン宮殿において、マリア・テレジアのために御前演奏を行ったモーツァルト。

7歳のときにフランクフルトで行ったモーツァルトの演奏を偶然聴いたゲーテは、絵画でいえばラファエロ、文学でいえばシェイクスピアに並ぶと驚嘆したほどでした。目隠しての演奏、身体をひっくり返されて演奏したりと、曲芸的なパフォーマンスもしていたようです。

また、システィーナ礼拝堂で門外不出とされた「グレゴリオ・アレグリ」の9声部の「ミゼレーレ」を聴き、暗譜して書き記したというエピソードも残っています。モーツァルトが、楽譜に書き記す前に、頭の中で音楽を仕上げていたという話もまた有名ですね。

モーツァルトが書いた晩年の手紙には、「長年にわたって、僕ほど作曲に長い時間と膨大な思考を注いできた人は他には一人もいません」という自負が語られています。

モーツァルトは恋多き男!「2台のピアノのためのソナタ」はどんな曲?

モーツァルトは恋多き男!妻コンスタンツェは失恋相手の妹だった

モーツァルトの手紙の中には、彼の女性との付き合い方を象徴する一文があります。「僕が、無駄口をたたいたすべての女性と結婚しなければならないのだとしたら、200人もの妻を持たなければならないでしょう」。6歳で行ったマリア・テレジアの御前演奏において、床で滑って転んでしまったモーツァルトを助け起こしたテレジアの娘マリア(後のマリー・アントワネット)に、「大きくなったら僕のお嫁さんにしてあげる」と言ってのけたというのは有名な話です。

モーツァルトが多く手紙を送った女性、マリーア・アンナ・テークラとい。彼女は、父方の叔父の娘で、モーツァルトからは、「従妹」を表す「べーズレちゃん」と呼ばれていました。下品な冗談を言い合う遊び相手だったようで、疑似恋愛的な関係ともいわれています。モーツァルトと彼女の間で交わされた、いわゆる「べーズレ書簡」は、下ネタのオンパレード。そのひどさは、死後にモーツァルトの息子が一部を燃やしてしまったほどです。

モーツァルトが結婚まで考えた女性は、アロイジア・ウェーバー。モーツァルトの初めての熱愛相手だった彼女は、音楽の才能にあふれる美しい女性でした。モーツァルトは、アロイジアを、「生まれながらの天才である」と褒め称えています。アロイジアの成功のために、モーツァルトは、いくつかアリアを作曲し、応援していました。

しかし、当時モーツァルトと共に旅をしていた母と、母から連絡をうけた父レオポルトから結婚を反対されます。アロイジア自身も、音楽家としてのモーツァルトは認めていたものの、男性としてのモーツァルトについては、「愛することができなかった」と後に語っており、別の男性と結婚しました。

そして、モーツァルトと結婚した、コンスタンツェ。コンスタンツェは、アロイジアの妹で、1782年に、モーツァルトと結婚しました。モーツァルトがアロイジアに夢中になっている間は、お互いに恋愛感情を持っていなかったようです。また、モーツァルトの失恋後に、コンスタンツェと夜の散歩をしていましたが、この時でさえも、モーツァルトに恋愛感情が芽生えていたか疑わしかったとのこと。

しかし、コンスタンツェの実家に下宿していたモーツァルトの存在は、一家の稼ぎ頭であるアイロジアが結婚して家を出てしまったウェーバー家(特にウェーバー夫人)にとっては好都合だったようです。モーツァルトとコンスタンツェの結婚は、このウェーバー夫人によって仕組まれたともいわれます。2人の恋愛や結婚のきっかけがどうあれ、モーツァルトが、父レオポルトの反対を押し切ってコンスタンツェと結婚したことは事実。モーツァルトは、コンスタンツェを生涯とてもかわいがっていました。結婚後に出かけた演奏旅行先からも、コンスタンツェに対して熱烈な手紙をたくさん書いています。

とはいうものの、そこは女性関係にややだらしないモーツァルト。音楽的な才能を持つ美しい女性にはめっぽう弱かったようで、ソプラノ歌手の「フィガロの結婚」初代・スザンナ役を務めた21歳のナンシー・ストレースもその1人でした。ナンシーは、艶やかな歌声で多くの人を惹きつけた、可愛らしく魅力的な女性。

モーツァルトが、「ストレース嬢と僕のために」書いたというアリア「どうしてあなたが忘れられるだろうか」は、中でも傑作といわれています。モーツァルトとの間に手紙のやりとりもあったようですが、それを隠し続けたナンシー。モーツァルトの死と共に、手紙は破棄したといいます。

モーツァルト「2台のピアノのためのソナタ」はどんな曲?2人のピアニストの掛け合いに注目を

モーツァルトが作曲した「2台のピアノのためのソナタ ニ長調」(K.448)は、華やかなピアノ二重奏のための曲です。モーツァルトが25歳の時に、ウィーンで作曲し、その演奏の記録から、1781年11月に完成したと推定されています。「2台のピアノのためのソナタ」は、モーツァルトが、自分と弟子のアウエルンハンマーで演奏するために書いたもの。全3楽章からなり、第1楽章は、華やかで力強い4分の4拍子、第2楽章は、華やかさを保ちながらなめらかに流れるようなメロディの4分の3拍子で演奏されます。

第3楽章は、有名なモーツァルトのトルコ行進曲にも似た軽やかなメロディで始まり、弾みながら踊り歩くような4分の2拍子。2人のピアニストの掛け合いのような演奏を味わうことができますが、音だけでなく、演奏している映像をご覧になることもおすすめしたい作品です。

この「2台のピアノのためのソナタ ニ長調」は、最近では、二ノ宮知子の漫画作品「のだめカンタービレ」で、主人公たちが初共演した楽曲としても知られています。

モーツァルトのキャラクターも登場するEテレアニメ「クラシカロイド」スタート!

モーツァルトやベートーヴェンのなどの有名作曲家の名前を持つキャラクターとともに、高校生が主人公となっているTVアニメ「クラシカロイド」が、2016年10月から、Eテレにて、毎週土曜日17時半に放送されています。「クラシカロイド」の監督は、「銀魂」や「おそ松さん」などの人気アニメで知られる藤田陽一です。

登場するキャラクター設定には、その名前を持つ、もともとの音楽家たちのエッセンスも盛り込まれているのが面白いところ。たとえば、女性関係の派手さや、悪い冗談、品行の悪さで知られているモーツァルト。「クラシカロイド」に登場する、梶裕貴扮するモーツァルトも、それを反映して「少しスケベ」で「とにかく無邪気」に描かれています。

「クラシカロイド」は、クラシック音楽をテーマとする笑いにあふれた作品。作品中に流れるクラシック音楽は、現代の有名なアーティストたちによって絶妙にアレンジされ、J-POPや、デジタルサウンドに耳慣れた私たちを、クラシック音楽へと誘います。

誰もが一度は耳にしたことのあるメロディが、実はこの人の作品だったという発見もある「クラシカロイド」。同じ曲でも楽しみ方が一つではないことを感じたり、破天荒な人生を送ったモーツァルトの性格やその作品に触れてみるのも楽しい体験となりそうです。

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