吉田恵輔監督が師・塚本晋也監督から学んだ事とは!受賞歴、幻の未公開作品「メリちん」とは?

吉田恵輔監督の師は塚本晋也!受賞歴、幻の未公開作品「メリチン」とは?

吉田恵輔監督の師は塚本晋也!照明スタッフとして感じたこととは?

吉田恵輔は、「ばしゃ馬さんとビッグマウス」「ヒメアノ~ル」など、数々の話題作でメガホンを取り、鬼才と呼ばれている映画監督です。学生時代からファンだったという塚本晋也監督の現場で、まずは照明スタッフとして映画界に関わるようになっていきました。それまでも自主制作映画は撮っていたものの、照明と音を扱う技術の学び方を模索していた吉田恵輔監督が、塚本晋也監督に相談したところ、照明担当にしてもらえたそうです。

映画「バレット・バレエ」から何作かの塚本晋也監督の撮影現場を体験した吉田恵輔監督が感じたのは、気持ちの熱さでした。現在、吉田恵輔監督の撮影現場も常に全力投球で熱い現場になっているのは、塚本晋也監督から学んだことが大きく影響しているのでしょう。

吉田恵輔監督の受賞歴や幻の未公開作品「メリちん」とは?自信作がまさかのお蔵入り?!

自主制作映画を作り続けていた吉田恵輔監督は、2006年に、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭のオフシアター・コンペティション部門で「なま夏」がグランプリを獲得し、映画監督デビューを果たします。この「なま夏」は、実は挫折寸前で作られた映画でした。「本当にやりきった」と自分自身が思える作品を3本撮ろうと決意して出来上がった1作目だったと言います。2作目として作ったのは「メリちん」です。

しかし、この頃に「なま夏」のグランプリ受賞が決まったことで、次に構想を練っていた3作目「机のなかみ」は自主制作ではなく商業ベースで作ることが決定。「メリちん」はせっかく制作したものの公開する機会を失い、宙に浮いた状態となってしまいました。こうして、映画祭で上映されたことは少しあるものの、事実上のお蔵入りとなり、ソフト化もされず、幻の作品となってしまった「メリちん」。吉田恵輔監督的には、「メリちん」で賞を獲るつもりだったと言うほどの自信作なので、いつの日か何らかの形で陽の目を見る機会を作って欲しいものです。

吉田恵輔監督はジャニーズ大好き!映画「銀の匙」の反動で「ヒメアノ~ル」がより凄惨に!?

吉田恵輔監督はジャニーズ大好き!ジャニーズはピュアな人が多い?

吉田恵輔監督は、映画「ばしゃ馬さんとビッグマウス」天童義美役に関ジャニ∞の安田章大、「銀の匙」八軒勇悟役にSexy Zoneの中島健人、「ヒメアノ~ル」森田正一役にV6の森田剛と、ここ最近の作品では主演にジャニーズ所属タレントを起用しています。「ヒメアノ~ル」公開に際して、森田剛のことをピュアだと語った上で、「今まで一緒にやってきたジャニーズのみんなに共通していかもしれない」とコメントするなど、ジャニーズにはかなり入れ込んでいる様子です。

吉田恵輔監督にとっては、「常に一生懸命でピュア」であることがジャニーズの印象とか。もちろんジャニーズのコンサートにも行くそうで、コンサート中にジャニーズのメンバーがステージ上から自分のほうを向いてくれると嬉しくなると言います。コンサート会場では、熱心なファンの1人としてコンサートを普通に楽しんでいるようです。

吉田恵輔監督が映画「銀の匙」の反動で「ヒメアノ~ル」がより凄惨に!?作中に込められた思いとは?

吉田恵輔監督は、荒川弘の酪農青春グラフィティコミック「銀の匙」を2014年に実写化しました。その後に制作したのが、R15指定のついた「ヒメアノ~ル」。原作は古谷実の漫画で、あまりにも過激な内容で物議を醸したという問題作です。「ヒメアノ~ル」とは、強者の餌となる弱者を意味する言葉。コミカルな恋愛話の裏で猟奇的な殺人が繰り返されるという、日常と狂気が交錯した異色のサスペンススリラーとなっています。

狂気パートを担当する殺人鬼の森田役にV6の森田剛を起用したのは、彼の瞳を気に入り、暗い演技も任せられると思ったからでした。吉田恵輔監督は、事件を起こしてしまった犯罪者も、誰か隣にいて手を握ってくれる人がいれば、もしかしたら事件を起こすことを止められたのではという思いが捨てられないと言います。

観客からしてみれば、同じ監督による映画だけに、青春モノの「銀の匙」と比べると、「ヒメアノ~ル」をより一層凄惨に感じるかも知れません。しかし吉田恵輔監督は、「ヒメアノ~ル」で描きたかったのは凄惨さではなく、「大事な人の手だけでも離さないってことが大事」というメッセージだと語っています。

吉田恵輔監督の最新映画「犬猿」の公開はいつ?個性的なキャスティングに注目!

吉田恵輔監督の最新作「犬猿」は、2018年2月から公開が予定されている映画です。兄弟や姉妹間など、身近な存在に抱く羨望や嫉妬といった複雑な感情の交錯と抗争を、ユーモアを混ぜながら描いたオリジナル脚本作品となっています。キャスティングは、真面目な弟役を窪田正孝、乱暴者の兄役を新井浩文が。ルックスは悪いが仕事はデキる勤勉な姉をお笑い芸人ニッチェ江上敬子、容姿は抜群だが要領は悪い妹を筧美和子が演じるという、個性的な顔ぶれでも話題です。

また、劇中に登場する青春映画「恋する君の隣には」に、売り出し中の若手俳優の健太郎と竹内愛紗がカメオ出演することでも注目を集めています。久々のオリジナル作品となる「犬猿」に、数年間溜めこんでいたアイデアを全て詰め込んだという吉田恵輔監督。

誰よりも身近な存在で、幼い頃から共に育ってきた分、良い面も悪い面も知り尽くしており、一言では言い表せない複雑な感情をお互いに持っているであろう「兄弟」や「姉妹」。かけがいのない大切な存在でありながらも、疎ましさや妬ましさといった負の感情が全くないと言い切れないことは、実際に兄弟や姉妹がいる人ならばより共感できる部分もあることでしょう。

「犬猿」は、そんな複雑な関係性を、笑いも交えながら、切なさや哀しさもしっかり描いた吉田恵輔監督ならではの感性が光る作品です。成功が続いている現在も負け犬意識が強いと話す吉田恵輔監督ですが、現状に満足せずにさまざまなものと戦いあがき続けているからこそ、見た者の心に強く印象を残す作品を生み出せるのではないでしょうか。

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