青野武の声優列伝!ピッコロ大魔王から友蔵じいさんまで代表作が豪華すぎる!

青野武が演じたアニメキャラたち!出身校やプロフィールは?

青野武が演じたアニメキャラたち!ピッコロ大魔王、友蔵じいさんが代表作!

青野武は、独特な濁声が特徴的で、悪役や老人役などのアニメキャラの演技に定評があった声優です。代表作としては、「ドラゴンボール」ピッコロ大魔王役や、「ちびまる子ちゃん」友蔵じいさん役、「宇宙戦艦ヤマト」真田志郎役、「ゲゲゲの鬼太郎」ぬらりひょん役など、豪華な作品に出演していた青野武。

「夏目友人帳」の第一期では、原作ファンの”好きなお話ランキング”1位にも輝いている人気エピソード「露神の祠」の露神役でも出演。昔から祠にお参りに来てくれていたハナという女性が亡くなると同時に消えてしまった露神の切なさや、人間を愛する露神の深い心が、視聴者の涙を誘いました。

青野武の出身校やプロフィールは?洋画の吹替えでも活躍!

青野武は、1936年6月19日生まれで、北海道旭川市出身です。北海道旭川東高等学校に通っていた頃に演劇にはまり、役者を目指すことを決意。高校卒業後は単身上京し、舞台芸術学院にて演劇を学びました。俳優として舞台やドラマに出演する一方で、次第に声優としての活動がメインとなり、アニメや洋画の吹替えで数多くの作品に参加するようになります。洋画吹替えでは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ドク役、「エルム街の悪夢」フレディ・クルーガー役など、インパクトある役も多数演じてきました。

青野武の死因となった病気!残された作品の後継声優は?

青野武の死因となった病気!解離性大動脈瘤とは?

青野武は、75歳で亡くなるまでの約2年間、闘病生活を送っていました。2010年5月15日に解離性大動脈瘤の手術を行った後、6月26日には、脳梗塞も発症していることが判明。大動脈瘤は、動脈壁の弱くなっている部分が膨らむ大動脈瘤と、動脈壁の膜がはがれる解離性大動脈瘤とがあり、急激に発症することも多い病気だと言われています。

命の危険もあり、復帰の目処も立たないことから、青野武は、当時担当していた全ての持ち役を降板しました。青野武の入院を知ったアニメの共演者たちは、病院に激励のCDを送って、彼の復帰を願っていたと言います。青野武自身も、現場復帰を目指して病と闘ってきましたが、その願いは叶わず、解離性胸部大動脈瘤の手術後に多発性脳梗塞を起こし、2012年4月9日に、東京都八王子市の病院で息を引き取りました。
青野武の葬儀や告別式には、永井一郎や古川登志夫など、約400人の声優仲間らが参列し、別れを惜しんでいたそうです。

青野武の後継声優は?「ちびまる子ちゃん」友蔵じいさんを演じているのは誰?

青野武が、入院したことに伴い、全ての持ち役を降板したため、それらの役を他の声優が受け継ぐこととなりました。「ちびまる子ちゃん」友蔵じいさん役を青野武から引き継いだ島田敏は、国民的アニメとして長く愛されている番組に途中参加することを重荷に感じ、受け入れてもらえるか不安だったと明かしています。

しかし、スタジオに入った瞬間に拍手で暖かく迎え入れてもらえたことに感激したそうです。島田敏は、他にも、「銀魂」平賀源外役や、「ドラゴンボール改」神様役などの役も青野武から受け継ぎました。他の役では、「ONE PIECE」ジュラキュール・ミホーク役を掛川裕彦が、「鬼哭街」斌偉信役を藤原啓治、「NAR「UTO -ナルト- 疾風伝」タズナ役を牛山茂、「天地無用! 魎皇鬼」柾木信幸役を小西克幸など、さまざまな役を複数の声優が受け継ぎ、新たな命を吹き込んでいます。

青野武も出演していた「銀河英雄伝説」のCD-BOXが新発売!青野武と富山敬のエピソードについて

青野武がムライ役で出演していた「銀河英雄伝説」が、刊行から35周年を迎えたことを機に、新アニメプロジェクトが発表されるなど、再び盛り上がりを見せています。今までに本編や外伝がアニメ化されてきた同作ですが、唯一アニメ化できていなかった「銀河英雄伝説 ユリアンのイゼルローン日記」も、アニメキャストが再集結して収録に挑み、CD-BOXとして販売開始されました。

すでに他界しているヤン・ウェンリー役の富山敬、イワン・コーネフ役の鈴置洋孝、ムライ役の青野武の部分については、ユリアン役の佐々木望が、ユリアンから見たヤン、コーネフ、ムライを熱演する形で収録されています。「銀河英雄伝説」で共演していた青野武と富山敬は、「宇宙戦艦ヤマト」でも、青野武は真田志郎役、富山敬は古代進役で出演しており、親交も深かったようです。

最近のアフレコ現場では、仕事終わりに一緒に飲みに行くのは珍しいようですが、当時は、収録後に一緒に飲みに行くのはよくあることで、富山敬と青野武もよく飲みに行っていたと言います。富山敬はどれだけ飲んでも酔いつぶれるということはなくピシっとしていたのに対し、酔って他の客と喧嘩になり、怪我をすることもあった青野武。

そんな時は、自分の家まで青野武を連れ帰って介抱したというのですから、富山敬は面倒見の良い性格だったのでしょう。富山敬が1995年に他界した際には、「向こうにもいい仲間がいっぱい逝っているから、そちらでいいお芝居をやってください」と話していた青野武。

実は、「ちびまる子ちゃん」の初代・友蔵じいさん役は富山敬が演じており、富山敬が死去してからは青野武が演じていました。後継するにあたって語ったのは、「役が決まった際は複雑な心境だったが、富山敬の名を汚さないように頑張ろうと思った」ということ。今となっては、青野武も「向こう」へ逝ってしまいましたが、天国でまた再会し、互いの功績を讃え合いながら芝居について語り合っているのかも知れません。

関連記事

ページ上部へ戻る