角田光代の映画化されたおすすめ作品一覧!エッセイも面白い!
角田光代作品はなぜこんなにも映画化されるのか!?
作家の、角田光代(かくたみつよ)作品の映画化が止まりません。ざっと並べてみるだけでも、「空中庭園」「真昼の花」「Presents合い鍵」「Presents うに煎餅」などなど。平易な文体で、人間の抱える重さや痛みが表現されています。
生きることの難しさを取り上げながらも、分かりやすくて読みやすく、惹き込まれてしまいます。誘拐や横領などの犯罪が登場するなど、ドラマチックであることもポイントの1つ。このような点が読者に支持され、続々と映画化されるに至っているのではないでしょうか。
これまでに映画化された角田光代作品でおすすめなのは、井上真央主演の「八日目の蝉」です。こちらは、檀れい主演でドラマ化もされました。物語の中心に据えられているのは、誘拐した女と誘拐された少女。誘拐劇にとどまらず、その後の2人の運命を描いた辛く切ない作品です。
そしてもう1作のおすすめ作品が、主人公の女性がパート先の銀行から1億円という大金を横領して逃亡するも、果たして逃げ切れるのか、という展開の「紙の月」。原田知世主演によるドラマ化に加え、宮沢りえ主演で映画化されたことでも話題を呼びました。
角田光代のエッセイの世界はまるで?!
登場人物たちの日常をリアルに描き、それぞれの想いや言動を巧みに表現する作家・角田光代。その作品は、映画化されるだけでなく、直木賞や野間文芸新人賞など多くの文学賞にも輝いてきました。そんな角田光代が綴るエッセイもまた人気です。おすすめは、「世界中で迷子になって」「しあわせのねだん」「今日も一日きみを見てた」など。「世界中で迷子になって」は、角田光代自身の「旅」と「買い物」についての本音がいっぱい詰めこまれています。
「しあわせのねだん」に取り上げられているのは、20代のころの角田光代が、服や化粧品にはほとんどお金をかけず、ひたすら飲み代に費やしていたエピソードです。「それは無駄使いではなく、使ったお金にはちゃんと意味があった」「今まで使ったお金が、どこかで今の自分を作っている」など、印象的な言葉が綴られています。また、「今日も一日きみを見てた」には、初めて飼うことになった猫のトトとの愛らしい日々が。
トトとの生活を通して、角田光代人間性やプライベートの様子が垣間見られる作品です。いずれのエッセイも、角田光代の鋭い視点に驚かされること間違いなし!ちょいちょい毒を吐きつつも、かわいらしい角田光代のエッセイの世界は要注目です。
角田光代の猫ブログがたまらない!結婚歴と子供について
角田光代のブログは猫一色?!「ギャーかわいい」のコメント続出!
角田光代は、1967年、神奈川県に生まれました。よく本を読む子供で、作家になろうと決めたのは小学校にあがる頃だったそうです。出身大学は、早稲田大学第一文学部文芸専修。卒業すると、「幸福な遊戯」で、海燕新人文学賞を受賞。作家デビュー後も数々の作品を精力的に執筆し、2005年に「対岸の彼女」で直木賞を受賞しました。そんな角田光代は、漫画家の西原理恵子から譲り受けた、アメリカンショートヘアの愛猫トトと暮らしています。
角田光代のブログ「トトほほ日記」を見ると、アップされている記事は、トトのことばかり。写真も多く、猫好きにはたまらない、ほんわか癒されるブログとなっています。トトの写真をアップすると、一晩で100個以上の「ギャーかわいい」コメントが来たそうです。角田光代にとってトトとの出逢いは、生活を一変させただけでなく、小説やエッセイなどの創作活動にも影響を与えているのでしょう。
角田光代は結婚しているの?夫は?子供は?
角田光代は、家族を題材とした小説の中で、”家族の光と闇”を扱うことがよくあります。角田光代の実際の家庭生活は、どのようなものなのでしょうか?角田光代は、2006年に、芥川賞作家の伊藤たかみと結婚しましたが、2008年に離婚が報じられました。翌2009年に、ロックバンドGOING UNDER GROUNDのドラマーだった(2015年に脱退)河野丈洋と再婚し、現在に至ります。
角田光代は以前、「私のように子供がいない場合、自分以外の何かがたとえば猫のトトだったんです」と語っていたので、子供はいないでしょう。夫やトトとの幸せな毎日が綴られているブログを見る限り、小説の中とは違って、角田光代の家族との生活は光に満たされているのかもしれません。
角田光代「源氏物語新訳」に挑戦!読みやすさ第一に
角田光代が、源氏物語の新訳にチャレンジすることが報じられました。角田光代自身は、依頼を受けた時に、「なぜ、私に?」と驚いたそうです。しかし、自身がファンだという池澤夏樹から指名されたと聞き、引き受けることを決めました。光源氏の恋愛遍歴が紡がれている「源氏物語」に対する思い入れは一切ないという角田光代ですが、訳し始めると、「千年以上前に紡がれた物語の緻密さに驚いた」とか。中でも、光源氏の息子・夕霧と幼馴染の女性との仲が引き裂かれる「少女(おとめ)」を訳している最中に、「思わず泣いてしまった」そうです。
これまでも多くの文学者や作家が現代語訳を世に送り出してきた「源氏物語」ですが、角田光代は、自覚している自らの強みを生かし、「読みやすさを第一に訳していこう」と考えて取り組んでいると明かしています。現在は、「源氏物語」にかかりっきりで、これまでコンスタントに執筆してきた長編小説を3年も手掛けていないと語る角田光代。この新しい取り組みをした後に執筆される小説は、今までの角田光代作品とは一味違った作風になるのではないか、と期待が高まります!