柴崎友香は「春の庭」で芥川賞受賞!「寝ても覚めても」あらすじネタバレ

柴崎友香は「春の庭」で芥川賞受賞!おすすめ作品は?

柴崎友香は芥川賞作家!受賞作「春の庭」は選考委員も激賞?

柴崎友香は、2014年に、「春の庭」で芥川賞を受賞した小説家です。受賞作「春の庭」は、東京・世田谷の老朽化して取り壊し寸前のボロアパートを舞台にて市井の人々が繰り広げる出来事を丹念に描き、選考委員から高い評価を得ました。

この作品に代表されるように、柴崎友香の作品は、人々の日常を、彼らが暮らす街や生活を含めて丁寧に描きこんでいくことが特徴です。すぐに忘れてしまいそうな些細な会話や、そこに含まれる微妙なニュアンスを描き出し、生活の匂いが立ち上ってくるような描写で熱心な読者を獲得しています。

柴崎友香のおすすめ作品は?田中麗奈&妻夫木聡主演で映画化されたあの作品!

柴崎友香のおすすめ作品としては、芥川賞受賞作品である「春の声」ももちろんですが、小説家として広く知られるきっかけとなった「きょうのできごと」も外せません。この作品は、柴崎友香が初めて出版した単行本で、関西に住む大学生カップルの何気ない日常を描いたもの。

作中でかわされる柔らかい関西弁の会話の運びが絶妙で、特別なことは何も起こらない一日を追った小説なのに、不思議と愛しい気持ちがわくという感想が寄せられ、多くのファンを獲得しました。田中麗奈と妻夫木聡が主演、行定勲監督で、2004年には映画化もされています。

柴崎友香のインタビューが深い!「寝ても覚めても」あらすじネタバレ

柴崎友香を作家にしたたった3行の詩とは?インタビューが深かった!

日常を丹念に描く作風が特徴的な柴崎友香に「書きたい」という思いを抱かせたのは、意外にもたった3行の詩だったそうです。読書歴を中心に聞くインタビューの中で、柴崎友香は、小学4年生の時に読んだジャン・コクトーの「シャボン玉の中には 庭は入れません 周囲(まわり)をくるくる回っています」という詩を取り上げました。

柴崎友香曰く「3行だけで、シャボン玉ではなくてまわりの世界が回るというふうに、世界を変える表現ができることに感動」したとか。今でも、この体験が表現する上での原動力となっていると言いますから、この詩との出会いはそれほどまでに深く大きかったのでしょう。

柴崎友香の恋愛小説「寝ても覚めても」あらすじネタバレ

小学生の時に、表現することのすごさに目覚めた柴崎友香。そんな彼女の作品の中でも人気の高い作品の1つに、恋愛小説「寝ても覚めても」があります。映画化も決定しているので、今後さらに広く読まれるようになることは間違いありません。主人公は、大阪出身の女の子・朝子。自由奔放な男・麦と出会って恋に落ちますが、麦は、ある日忽然と姿を消してしまいます。

やがて東京に居を移した朝子は、麦とそっくりなものの全く性格の異なる男・亮平と出会い、恋に落ちるというのがあらすじです。ネタバレすると、姿を消していた麦は人気俳優になって再び現れ、朝子を驚かせることになります。

柴崎友香は「寝ても覚めても」の映画化でブレイクなるか?

地味な作風ながら地道に作品を発表し続けてきた柴崎友香ですが、代表作の1つ「寝ても覚めても」の映画化が決定し、公開が2018年に迫っていることで、2014年に芥川賞を受賞して以来、再び大きな注目が集まっています。気になる主演は、朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」でブレイクしたイケメン俳優・東出昌大。「寝ても覚めても」には、全く同じ顔ながら、異なる性格の青年が2人登場することから、東出昌大は、映画で一人二役に挑戦します。

この難しい挑戦に際し、東出昌大は、「不安と好奇の入り混じった複雑な想いで、台本とにらめっこしている日々を過ごしておりますが、奇跡のような映画を作れればと思っております」と力強くコメント。東出昌大の相手役でヒロインである朝子を演じるのは、映画は初出演ながら、オーディションで役を勝ち取った実力派の唐田えりかです。

監督は、「ハッピーアワー」で、ロカルノ国際映画祭をはじめ数々の映画賞を受賞した濱口竜介。若手実力派ナンバーワンの声もあがる、映画界では注目の存在で、今回初めて商業映画を手掛けることになります。映画が大きな成功を収めれば、原作者である柴崎友香の評価も自ずとあがると考えられますから、濱口竜介監督が、柴崎友香の文学作品をどう料理するか、その手腕に期待したいところです。

柴崎友香の作家デビューは1999年ですから、間もなく20年近くが経ちます。芥川賞も受賞し、中堅作家として確固たる地位を築いていると言えますが、活躍のフィールドが純文学なだけに、普段は本を読まない層には知られているとは言えないのが現状です。広く一般の人に知られる作家になれるかは、映画「寝ても覚めても」の成功にかかっているのかもしれません。

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