「僕たちがやりました」青春サスペンス漫画の最終回が賛否両論!?キャラクター相関図を紹介!

「僕たちがやりました」人間の闇が見える青春サスペンス漫画!あらすじネタバレ

「僕たちがやりました」平凡な高校生の人生が一変する漫画あらすじ

「僕たちがやりました」は、金城宗幸原作、荒木光が作画を手掛けた漫画作品です。「週刊ヤングマガジン」にて、2015年19号から2017年8号まで連載されました。通称「僕やり」と呼ばれる本作は、青春サスペンス作品。平凡な高校生の日常が、とある事件をきっかけに変化していく様を描いています。重いテーマを扱っていますが、シリアスさよりもギャグ展開が多めなことも特徴。男子高校生の物語らしく、どこかゆるく、明るい雰囲気が漂っています。

「そこそこの人生でいい」と考えていた高校生のトビオは、何かに情熱を燃やすわけでもなく、仲間のマルや伊佐美と、楽しく日常を過ごしていました。そんな時、マルが、近隣の不良学生に暴力を振るわれる事件が発生。これは見過ごせないと、トビオは、不良たちへの復讐を誓います。そして、つるんでいる仲間3人に加え、お金持ちなニートの先輩パイセンとともに、不良たち通う学校に爆弾を仕掛けたトビオたち。

しかし、それがプロパンガスに引火して大爆発を起こし、死亡者も出てしまう大事件へと発展しました。ここから、図らずも犯罪者となってしまったトビオたちの逃亡劇が始まります。

「僕たちがやりました!」は人間の闇が見えすぎる!ネタバレ

特に何のとりえもない平凡な高校生たちが、自らが起こしてしまった大事件をきっかけに、社会に追われる身となる「僕たちがやりました」は、事件を起こして自首して終わりという物語ではありません。彼らは、その過程で、自分自身の罪や、罪を犯してからの生き方について自問自答を繰り返していくことになり、読者は、さまざまな人間の闇に直面します。

ニートであるパイセンの実家はお金持ちで、その父親が事件を隠ぺいしようと別の犯人を用意したことから、トビオたちの迷走が始まりました。隠したままで生きるのか、それとも自首するべきなのか……大人たちの思惑と、自分たちの犯した罪の重さの板挟みに苦しみ続けるトビオたち。

そこで、4人それぞれの思考が違う方向へと進んでいくところが本作の面白いところです。「平凡でいい」と本人が望むように、人として普通に苦しみ、もがく姿が印象的なトビオ。対照的なのはマルで、クズっぷりは作中随一と言えるでしょう。お金のためであれば、人間はどこまでも自分本位になれるのだなと、絶望や虚脱感を抱いてしまいます。

「僕たちがやりました」の相関図!物議を醸した賛否両論の最終回とは?

「僕たちがやりました」キャラクターたちの相関図を紹介!

「僕たちがやりました」は、事件を起こすトビオ、マル、伊佐美、パイセン4人のメインキャラクターと、それを取り巻く人間関係が織りなす物語です。広く社会に知られる大事件ではありますが、人間関係はごく狭く身近であるというところに妙なリアリティが感じられます。トビオには幼馴染の蓮子がおり、伊佐美には付き合いはじめたばかりの恋人・今宵がいます。

事件後、別の犯人が仕立て上げられ、罪を償うことを逃れようとしたトビオたちに、自分たちが犯したことがいかに重大かを突きつけ続ける警部補の飯室成男の、未成年に対しても容赦のない辛辣な言葉は見事。逆に、自分の立場を守るため、愛人の子であるパイセンの罪を隠蔽し続ける輪島宗十郎の執念は鳥肌ものです。

トビオの心境に大きな影響を与える市橋哲人は、マルに凄惨な暴力を振るった相手でありながら、爆発事件の被害者でもあるというキャラクター。トビオとの関係や、残酷な結末に息が詰まります。

「僕たちがやりました」あのコマで議論勃発!賛否両論の最終回とは

「僕たちがやりました」は、罪を犯した少年たちが、自分たちの罪に戸惑い、迷走しながらも、罪や人間としての幸せと向き合っていくという物語。コミックス最終巻である9巻では、10年後の4人の姿が描かれ、物議を醸しました。10年前のわだかまりを抱えながらも、それぞれの日常を生きる4人。罪に悩み、苦しみながら生きているトビオは、生まれた自分自身の子供を抱きながら、そこそこの人生を生きる幸せをかみしめます。

そして迎えたラストシーンで、事件の様子を思い出したトビオの脳裏には、爆発された学校と、トビオの満面の笑顔が。罪に苦しみ続け、「罪に耐えきれなくなったら死ねばいい」と考えている大人になったトビオですが、脳裏に浮かんだ笑顔は、学校を爆破させた時と同じものでした。その笑顔の意味に議論が巻き起こり、「笑顔で終わったこと」に対する賛否両論の声が集まっています。

死者の出た事件ですから、そのままハッピーエンドとなっては、もちろん後味の悪い話です。しかし、トビオは、結果的に自分が望んだ幸せを手に入れており、不幸ではありません。罪を犯した者は、一生不幸であるべきか、幸せを手に入れても良いのか……読者の心になんとも複雑な気持ちを残す結果となりました。

「僕たちがやりました」実写ドラマ化!主演は旬の人気俳優・窪田正孝!

「僕たちがやりました」の実写ドラマが、2017年7月18日より、フジテレビで放送されています。増渕トビオ役を務めるのは、窪田正孝。2006年に芸能界デビューして以降、フジテレビのドラマ「チェケラッチョ!! in TOKYO」青葉拓実役で初主演を果たすと、2015年ドラマ「デスノート」夜神月役や、「臨床犯罪学者 火村英生」有栖川有栖役など、話題作に次々と出演。

2017年には、原作者もハマり役と太鼓判を押す、人気漫画の実写映画「東京喰種 トーキョーグール」金木研役で主演を務めています。窪田正孝は現在28歳なので、高校生設定は厳しいかな、と思われる年齢です。しかし、持ち前の演技力もあってか違和感はまったくなし。トビオのちょっとゆるい雰囲気が見事に体現されています。伊佐美こと伊佐美翔役は、映画「お前はまだグンマを知らない」主演でも話題の間宮翔太郎で、マルこと丸山友貴役は、ドラマや映画を中心に活躍する注目俳優の葉山奨之が務めます。

3人が高校生である中、唯一成人しているパイセンこと小坂秀郎役を担当しているのは、今野浩喜。お笑いコンビ・キングオブコメディのボケ役としても知られていますが、演技力には定評があり、数々のテレビドラマに出演している実力派です。メインとなる4人以外にも、トビオの幼馴染である蒼川蓮子役に現役高校生の永野芽郁、伊佐美の彼女・新里今宵役に川栄李奈、不良高校・矢波高校の生徒で、事件に巻き込まれる市橋哲人役には新田真剣佑など、注目の若手俳優が数多く出演。

パイセンの父親・輪島宗十郎役に古田新太、悪徳弁護士の西塚智弘役に板尾創路と、怪演技が魅力の俳優陣が脇を固めます。すでに1話からギャグ展開と暴力シーンの温度差が話題となっているドラマ版は、この後も原作の展開をなぞっていくとなると、裏切りや罪の重さに翻弄されていくことになるでしょう。これらが暴力よりも過激なシーンとなることは間違いなく、さらなる話題を呼びそうです。笑いも、人間の闇も、全てが内包された「僕たちがやりました」。この夏、多くの視聴者に衝撃を与える作品となりそうです。

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