「AIの遺伝子」は人間とヒューマノイドを描くオムニバス漫画!近未来なのにどこかリアル

「AIの遺伝子」は人間とヒューマノイドを描くオムニバス漫画!さまざまな関係に考えさせられる

「AIの遺伝子」は人間とヒューマノイドを描くオムニバス漫画!近未来版「ブラック・ジャック」?

「AIの遺伝子(あいのいでんし)」は、山田胡瓜(やまだきゅうり)が描く近未来SF漫画です。扱っている題材は、近年注目を集めているAI(人工知能)。人間の脳を忠実に真似てつくられたヒューマノイドが、人間と同じようにさまざまな権利を持ち日常生活を送っている近未来社会を舞台に描かれています。

ヒューマノイド専門の医院を舞台に、オムニバス形式で描かれている本作の主人公は須堂光。ヒューマノイド専門の医者であることもあってか、「AIの遺伝子」は「近未来版ブラック・ジャック」とも呼ばれています。しかし、本家の「ブラック・ジャック」ほどダークな雰囲気はありません。人間と同じように思考して感情を持つ存在であるヒューマノイドの心の揺れ動きや、人間との関わりなどをそっと見つめています。

さまざまなケースが登場しますが、どのエピソードもリアルなので、遠い未来ではなく、身近な話として感じることができるでしょう。なお、秋田書店の「週刊少年チャンピオン」で一度は完結した「AIの遺伝子」ですが、2017年からは、続編となる「AIの遺電子 RED QUEEN」が「別冊少年チャンピオン」にて連載されています。

「AIの遺伝子」は人間とヒューマノイドのさまざまな関係を描く!考えさせられるエピソード満載

「AIの遺伝子」に登場するヒューマノイドたちは、立場や考え方もさまざまです。見た目が人間とほとんど変わらないこともあってか、読者も、人間の話なのか、機械の話なのか、境界があいまいになる感覚を覚えるでしょう。その中には、死をテーマとした物語も存在します。

機械ならば修理をすれば済むので、死は遠いものだと考えがち。しかし、脳の劣化によって人格が壊れることを寿命とする「AIの遺伝子」の世界では、ヒューマノイドにも等しく死が訪れます。自分の死ぬ時期を決めることができるため、自分の人生に満足しているのかや、終わりを迎えるべきか等の自問自答を繰り返すヒューマノイドたち。死に真摯に向き合う姿には考えさせられるものがあります。

「AIの遺伝子」近未来なのにどこかリアル!作者・山田胡瓜とは?

「AIの遺伝子」のリアルすぎる世界にのめり込む!読者の感想や評価は?

「AIの遺伝子」は、ヒューマノイドたちが、人間とともに当たり前のように生活をしている近未来社会が舞台の物語です。作中では、AI技術が進歩した世界ならではの問題や、それに葛藤する姿が描かれています。それを読んだ読者の多くは、彼らが遭遇する問題に触れながら、自分自身を含めた人間の問題としても捉えているようです。中でも多い意見は、「いずれ訪れるAI社会との付き合い方について考えさせられる」というもの。

技術的な進歩に伴い、関心を集めている分野だからこそ、より身近なテーマとして受け止められているのでしょう。オムニバス形式で描かれている「AIの遺伝子」ですが、ストーリーには、ヒューマノイド専門医の須堂を軸にした広がりもあり、物語としての完成度の高さも評価されています。

「AIの遺伝子」で注目!異色の経歴を持つ漫画家・山田胡瓜とは?

ヒューマノイドが人間と共に生きる近未来世界が舞台となっている漫画「AIの遺伝子」を描いたのは、山田胡瓜です。子供の頃から絵を描くことが好きで、漫画家を目指していた山田胡瓜は、「浦沢直樹が『ビッグコミックスピリッツ』で連載していたから」という理由で、早稲田大学在学中に小学館へ持ち込みを行いました。

すると、担当編集者が付くようになったものの、就職活動の最中だったため漫画家を目指すことを一度は保留に。就職合同説明会で話しかけられたことをきっかけにITmediaに就職し、IT記者として6年間活動しました。記者としての経験も生かしながら、漫画の執筆を再開した山田胡瓜は、2012年に「アフタヌーン」の新人漫画賞「アフタヌーン四季賞」で四季大賞を受賞。これを機に、記者を辞めて漫画家に専念するようになっていきました。

「AIの遺伝子」と同テーマ!向井理が連続ドラマ「パンドラ」でAI開発者に!

「AIの遺伝子」は、人間と同じ姿をしながら人工的な脳を持つヒューマノイドと、彼らに関わる人間たちの物語です。近未来が舞台となってはいますが、遠からずこれが当たり前の日常になる世界が来るのでは、と予感させる力があります。そんなAIを扱ったドラマが、2018年11月11日より全6話で放送されることが発表されました。

WOWOWのドラマW枠で2008年より放送されている「パンドラ」は、革命的な発明により「パンドラの箱」を開けてしまった人々の運命を描く社会派ドラマシリーズです。ギリシャ神話に登場する、あらゆる災厄が詰め込まれた「パンドラの箱」にちなんだドラマのタイトル通り、扱っている題材は、遺伝子組み換え食品や癌特効薬、クローン技術など。革新的な技術ではあるものの、倫理面で多くの議論を巻き起こしたテーマばかりが揃っています。

その「パンドラ」シリーズの最新作で扱うのがAIです。ドラマの舞台は、IT企業が経営する、AIが患者の診断を行う医療センター。AI化を進めるべきか否か、センター内や医師会でも意見の対立が深まる中、AI診断によって患者が死亡する事案が発生します。患者を診断するAIを開発した主人公の医師・鈴木哲郎を演じるのは向井理です。

ドラマではメリットとデメリット両面が描かれていると明かし、「人間がAIとどう向き合っていくべきなのかを問いかけている」と、作品の意義を語っています。その他のキャストは、渡部篤郎や黒木瞳、原田泰造、山本耕史などで、脚本を担当しているのは、これまでも「パンドラ」シリーズを生み出してきた井上由美子。技術が進めば進むほど、他人事ではなくなっていくAI。「AIの遺伝子」やドラマ「パンドラ」を架空の物語で済まさずに、人間の一番近くにAIが寄りそう未来について理解を深めてみるのもいいのではないでしょうか。

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