大友啓史監督作品・映画「るろうに剣心」あらすじ感想キャスト!
大友啓史監督作品である映画「るろうに剣心」は、同名の人気漫画を原作とした、人気映画シリーズです。そのあらすじは、というと。
「人斬り抜刀斎」の異名を轟かせる凄腕の暗殺者、緋村剣心は、幕末の京都で、幕府要人や佐幕派の武士たちにその名を恐れられる存在。そんな剣心でしたが、10年の月日が経ち、「不殺の誓い」を立て、か弱き人々を助ける旅を続けていました。
女医の高荷恵や、道場の師範代の少女・神谷薫を助け、悪徳商人・武田観柳に雇われた剣士鵜堂刃衛を倒す剣心。その後、剣心は、明治政府打倒と日本征服を目論む「志々雄一派」の指導者、最強の敵志々雄真実に挑みますが……。
気になる映画版「るろうに剣心」の主役・緋村剣心には佐藤健、薫役に武井咲、恵役に蒼井優が配され、鵜堂刃衛役に吉川晃司、志々雄真実役に藤原竜也、剣心の師匠・比古清十郎に福山雅治、その他にも、江口洋介、伊勢谷友介、香川照之など、豪華キャストが目白押しです。
「るろうに剣心」シリーズが高い評価を受けているのは、邦画史上最高レベルともいわれるアクションシーン。監督大友啓史と、アクション監督を担当した谷垣健治の相互作用が結実した結果と言えるでしょう。
一方で、非常に人気がある漫画「るろうに剣心」のファンにとっては、あらすじや、各キャラクターの描かれ方などについて、作品に思い入れがあるだけに、気に入らないという評価も見られます。とはいうものの、シリーズ3作合わせた興行収入が120億円を超え、TVでも何度も放送されるなど、近年の邦画では大ヒット作品の一つに間違いありません。
大友啓史監督作品「ミュージアム」あらすじとキャスト!
大友啓史が監督し、今年の秋に公開されるのが、小栗旬主演の映画「ミュージアム」です。
巴亮介のサイコスリラー漫画「ミュージアム」を原作とした本作。あらすじの背景にあるのは、雨の日に起きる連続猟奇殺人事件です。犯行現場に残されている謎のメモと、あたかも発見を見越しているかのように遺された死体。犯人は、カエルのマスクを被っている姿から通称・カエル男と呼ばれ、事件に隠された関連性に気づいた沢村刑事が捜査を進めると、驚愕の次のターゲットが浮かび上がります。
事件を追う刑事沢村久志役には小栗旬。沢村の妻・遥に尾野真千子。他に市川実日子、伊武雅刀、大森南朋が脇を固めるなど、キャストは実力派揃いの映画「ミュージアム」。
主役の沢村を演じる小栗旬が「漫画を読みきった時、本当に嫌な気持ちになった」と語る問題作ですが、NHKのディレクター時代には、社会性の高いドラマを生み出し続けていた大友啓史が、映画「ミュージアム」どのようなメッセージを込めるのでしょうか。
大友啓史の結婚相手、子供は?ドラマ監督としての評価は?
大友啓史の経歴!結婚相手、子供は?
大友啓史監督の結婚相手など、プライベートについてはあまり明らかになっていません。大学組合生協連合会のホームページのインタビューで「僕は大学生の子供を持つ親でもありますが」と語る部分があることから、すでに大学生になる子供がいることが分かります。
大友啓史は1966年生まれの現在49歳で、1990年NHKに入局し、秋田放送局にディレクターとして配属された後、1994年からドラマ番組部に在籍し、ハリウッドの撮影現場や南カリフォルニア大学などで映像に関わる技術を学ぶという経歴の持ち主。逆算すると、時期的には、映像作りを学ぶためにアメリカに留学していた前後に結婚したということになるのでしょう。
2007年には、土曜ドラマ「ハゲタカ」で名を轟かし、映画版「ハゲタカ」で映画監督デビューした大友啓史。スペシャルドラマ「白洲次郎」、大河ドラマ「龍馬伝」などをディレクティングした後にNHKを退社し、監督として活躍し続けています。
大友啓史、ドラマ監督としての評価は?
大友啓史がNHK時代にディレクターとして監督したドラマの代表作が「ハゲタカ」と「龍馬伝」です。
外資系ファンドの日本企業買収に端を発するマネーゲームを描いた「ハゲタカ」は、M&A、インサイダー取り引きなど、制作された2007年当時の世情を反映した重厚なストーリーが、ドラマ界に衝撃をもたらしました。
大友啓史が、大河ドラマ史上最年少で総合演出を担当したのが「龍馬伝」。通常、大河ドラマは、高齢者に見やすいように、明るくクリアな画作りがなされるのですが、その常識を覆し、砂をまいたり、衣装を薄汚れたものにしたりするなど、わざと煤けたような画作りを行った点に、大河ドラマの中での「龍馬伝」の特異性が際立っています。
芝居が終わってもカットを掛けない、1シーン1カットの長回しによって、キャスト・スタッフの現場での緊張感を高め、ヒリヒリしたものが伝わる演出も特徴の一つ。大友啓史の演出により、「龍馬伝」は、これまでの大河ドラマ視聴者層とは違う、映画ファンや若い視聴者にも受け入れられました。視聴率としては前作の「天地人」を下回ったものの、2012年にオリコンスタイルが集計した大河ドラマランキングでは、多くの名作を抑えて1位に輝いています。
しかし、NHKのドラマディレクターとしては、異端の存在だった大友啓史。「龍馬伝」後にNHKを退社したのは必然といえるのでしょう。映画監督として、より自由な作品作りの場を大友啓史自身が求めた結果なのかもしれません。
大友啓史監督が映画「3月のライオン」で描く日本人の心とは
大友啓史が監督し、神木隆之介が主演を務める映画「3月のライオン」が2017年に公開予定です。「ハチミツとクローバー」の羽海野チカの大人気同作漫画を原作に、映画「るろうに剣心」で起用して縁がある神木隆之介を主演に起用し、大友啓史がメガホンを取ります。
映画「3月のライオン」公式ホームページでのインタビューで、大友啓史は「人生と真正面から向き合い、自分の足で立とうとする主人公の姿が神木隆之介と重なっていた」と語っています。神木隆之介も「大友監督の生み出す世界観の中に入っていくのが楽しみです」と、大友啓史との再タッグ結成に期待で胸を膨らませている様子です。
横浜銀行のホームページに掲載されているインタビュー、夢みる数字vol.10「日本の心」篇によると、「日本人らしさ」について「日本人って本当に、やせがまんだと思っているんですよ」と独自の見解を述べた大友啓史。日本文化については、「規律を自分で作ることで、何かを生んできた」と定義し、「サムライは象徴的。わざわざ徳目みたいなものを自分たちで作って、破っちゃいけないっ!て自分を律する」だそうです。
大友啓史が今回監督する映画「3月のライオン」の主人公桐山零も、家族を失った孤独を抱えながら将棋に打ち込み、大切な存在である川本家の人々を守るために力を尽くすという点で、大友啓史が考える「日本人らしい」存在なのかも。
映画「3月のライオン」は、大友啓史独特の演出方法や、「るろうに剣心」で評判となった激しいアクションではなく、将棋という、ある意味静的なモチーフを描くことで、大友啓史が考える「日本人の素晴らしさ」を感じることができる作品になるのではないかと思います。