2022年8月19日 更新
安倍晋三のピアノ動画が心に染みる…葬儀で涙を誘ったワケ
◆死没:2022年7月8日
◆出身:東京都
◆身長:175cm
◆血液型:B型
◆所属政党:自由民主党
◆元内閣総理大臣(第90、96、97,98代)
元首相・安倍晋三のピアノ演奏姿に参列者が涙
2022年7月8日に亡くなった元首相・安倍晋三(あべしんぞう)の葬儀が、同月12日に東京都港区にある増上寺で行われました。告別式には、政治関係者ら約200人が参列。焼香では約1000人以上の人々が別れを惜しみました。
特に参列者の涙を誘ったのが、ピアノに向かう生前の映像。安倍晋三のピアノ演奏に合わせて妻の安倍昭恵が歌う姿を収めたもので、涙なしには観られなかったといいます。
安倍晋三がピアノで弾いた「花は咲く」は夫妻にとって思い出の曲
安倍晋三が演奏した曲名は、「花は咲く」です。この楽曲は、東日本大震災の復興支援ソングとして作られたものでした。震災復興に尽力する中で、「花は咲く」が気に入った安倍晋三は、小学校1年生以来、なんと60年ぶりにピアノに触れて猛練習をしたのだとか。
葬儀で流れた映像は、妻・安倍昭恵の還暦を祝うサプライズとして、安倍晋三が演奏を披露したもの。妻が演奏に合わせて歌う様子は、2人の仲の良さを物語っていました。
残念ながら、夫妻がピアノを囲む映像は一般向けには公開されていません。しかし、安倍晋三のYouTubeチャンネルには1人でピアノを弾く姿の動画がアップされており、優しい音色を聴くことができます。
在りし日をを懐かしんでピアノ演奏動画を視聴する人が続出し、2022年8月9日時点で再生回数は675万回を突破しています。いかに多くの人から偲ばれているか、実感できるのではないでしょうか。
安倍晋三はSNS戦略の成功者!インスタ動画が炎上した原因は?
安倍晋三はYouTubeやツイッターを使いこなしてPR!登録者数が圧倒的
安倍晋三のYouTubeチャンネル「あべ晋三チャンネル」の登録者数は、約36万人ほどでしたが、亡くなった後に増加し、2022年8月9日時点では137万人を超えています。
生前の登録者数に注目しても、同じ自民党員で2番目に多いのが青山繁晴の約29万人と差があり、政治家のYouTubeチャンネルとしては成功例でした。
国民の関心を集めた背景には、多角的なSNSの活用が大きく関係しています。安倍晋三は、幅広い年齢層の知名度を獲得するためにYouTubeだけではなく、ツイッターやインスタ、LINEなどのSNSを駆使し、活動や思いを発信していました。
芸能人とのツーショットをインスタにアップし、駅弁を手にしたショート動画をYouTubeで公開するなど、政治に興味がない人が楽しめる投稿も豊富です。
若いユーザーが多いTiKToKでは、追悼のためにYouTubeの「あべ晋三チャンネル」を登録しようと呼びかけるムービーが拡散され、アプローチが届いていたことが伝わってきます。
安倍晋三のインスタが炎上した過去!政治家と国民の間にあった溝
安倍晋三のSNSでは、すべての投稿が好意的に受け入れられていたわけではありません。ミュージシャン・星野源が始めた「うちで踊ろう」の趣旨に賛同して2020年4月5日にインスタで公開した動画は、炎上してしまいました。
「うちで踊ろう」は外出自粛を明るく乗り切るべく、星野源が自身のギター弾き語り動画に、コーラスや演奏、ダンスを重ねるよう呼びかけた企画で、大きなブームが起きていました。
安倍晋三は、星野源の動画に愛犬と自宅でくつろぐ様子を合成して公開。外出自粛を呼びかけるメッセージを添えるも、反感を買ってしまいました。
多くの人がテレワーク対応や休校となった子供の世話などに追われ、政治家には対策や説明を求めていた状況だったため、「くつろいでいる場合ではない…」という本音が噴出したようです。
国民との温度差が浮き彫りになった1件でしたが、今となっては「見直すと疲れた顔」という指摘や、「当時は批判に走って真意が見えていなかったことを反省した」という趣旨のコメントも寄せられています。時間をかけて、考えさせられる投稿となったのではないでしょうか。
安倍晋三の死を10代の若者が悼む。これからの政治家に求められるもの
安倍晋三の献花台を前に見る未来…若者にも親しまれた2つの理由
2022年7月10日、安倍晋三が2日前に襲撃された奈良市内の現場付近に献花台が設けられました。32度の猛暑の中、参列したのは幅広い年齢層の人々。政治に関心が低いとされる、10代の若者の姿も多かったようです。
「NEWSポストセブン」の取材に応じた10代や20代の参列者は、「SNSをきっかけに安倍晋三に親しみを感じて応援していた」と話していました。YouTubeやインスタを駆使した姿勢が、功を奏していた証といえます。
また、安倍内閣の歴史は長く、第1次内閣(2006年9月から2007年8月)と、第2次内閣(2012年12月から2020年9月)との通算で3188日を記録。歴代最長の任期を務めたのも、若年層にとって馴染み深い存在となった理由の1つであることは明らかです。
これから、安倍晋三並みに幅広い年齢層の国民に親しまれる政治家が現れるならば、やはりSNSの活用スキルに富む人物でしょう。
政治的なリーダーシップに富むだけでなく、老若男女の心に響く柔らかさも重要になってくるはずです。ネット上での安倍晋三のポジションを引き継ぐ政治家は、現れるのでしょうか。