ベルセルクの「蝕」がトラウマ級!映画「黄金時代篇」3部作のあらすじ感想
ベルセルク物語の重要設定216年周期で起こる「蝕」がトラウマすぎる
ベルセルクは、中世のヨーロッパ風の世界を舞台にしたダークファンタジー。身の丈ほどの剣を振るう剣士ガッツの復讐の旅が描かれています。独特な世界設定を持っていることでも人気のベルセルク。ガッツの敵ゴッド・ハンドと、彼らが生み出す多くの使徒たち。そして、世にゴッド・ハンドが生み出されてしまう仕組みが、トラウマになるとの感想も多い「蝕(しょく)」です。
「蝕」は、216年に一度、選ばれた者だけが手にする「覇王の卵」により、人間がゴッド・ハンドに転生する儀式。日食を伴うため、「蝕」と呼ばれます。転生するには、自身にとって最も大切なものを贄として捧げる必要があります。ガッツの親友グリフィスが捧げたのは、ガッツと傭兵団の仲間たち。仲間と愛する人を魔物に犯され、蹂躙され、殺される……コミックス3巻から14巻には、ガッツの生い立ちと「蝕」が描かれており、壮絶な過去が明かされるとともに、読者には消すことのできないトラウマを植え付けます。
ベルセルク壮絶な過去エピソード映画「黄金時代篇」3部作あらすじと感想
ベルセルクは、1997年10月よりテレビアニメ化されており、「剣風伝奇ベルセルク」として放映されました。その後、2012年から映画「ベルセルク黄金時代篇」が3部作で公開されています。映画は、原作の黄金時代篇を3つに分けて物語を構成。ガッツが鷹の団に加入し、ユリウスが暗殺されるまでを描く第1部、ドルドレイ攻略からガッツが鷹の団を離れる第2部、そして第3部は、ガッツが鷹の団を離れてから1年後から「蝕」までが描かれます。
第1部から徐々に過激描写が増えていき、「蝕」シーンのある完結編「ベルセルク黄金時代篇Ⅲ」では、通常でR-15、期間限定でR-18版が公開されました。アクションは原作に負けず劣らず、血しぶきまでもが細かく表現されていると絶賛の声が多い中、映画版のストーリーは、良いところで終わってしまうところに不満があるとの感想が多々見られます。
ベルセルクのコミック最新刊は3年ぶり!度重なる休載の理由は?
ベルセルクファンからも驚かれる3年ぶりの新刊が発売!
ベルセルクの38巻が2016年6月24に発売されました。2016年8月現在では最新刊です。最新刊の発売は、読者に大きな驚きをもたらしました。「描いていたのか!」という反応まであるのはいったいなぜなのでしょうか。そもそもベルセルクは、白泉社「ヤングアニマル」に連載され、コミックス1巻から2006年9月発売の31巻までは、半年に1度のペースで発売されていました。
しかし、32巻からは、年に1回、2013年3月発売の37巻からは、ぱたりと発売が途切れています。続刊が待ち望まれている漫画は多いですが、新刊が発売されて驚かれるという反応は、ベルセルク以外にはあまり見られません。実は、作者の三浦建太郎が、これまでに「もうベルセルクは描かない」と発言していたらしく、2011年11月には、ベルセルクを放置したまま「ギガントマキア」の連載を開始。コミックスを発売していることも考えれば、最新刊の発売が驚かれるのも当然の反応なのかもしれません。
ベルセルク作者三浦建太郎度重なる休載の理由は膨大な書き込み量?
ベルセルクは、1989年から連載が続いていますが、未だ38巻。もはや休載が多い作品の代名詞の1つになりつつあります。もともとが不定期連載で、「ヤングアニマル」に移っても2号に1度掲載されている状態で、実質月刊誌に掲載するのとと同じペースですから、コミックスの既刊が多くないのは致し方ありません。なぜベルセルクは休載が多いのでしょうか。まず理由として挙げられるのは、作者・三浦建太郎の体調不良。「4年も2日続けて休んでいない」というコメントからも分かるとおり、働きすぎなところがあります。
なぜ働きすぎなのかといえば、作画に膨大な時間がかかるから。三浦建太郎が描く世界には緻密な書き込みがされており、もちろんすべてが手書きです。アシスタントが少ないこともあり、本人が描かなければならない部分も多いのでしょう。仕事が丁寧すぎて遅れるという、ファンも困惑する事態になっています。
ベルセルク7月開始アニメの中で安定した人気を獲得!アニメの見どころ
ベルセルクのテレビアニメ第2作の作成が発表されたのが、2015年12月25日。テレビアニメは、2016年7月より放送されています。7月放送開始のアニメには話題作が多く、マフィア世界で起こる冷徹な男の復讐劇を描く「91Days」や、ゲーム会社を舞台に若い女性社員ばかりのチームの日常ほのぼのもの「NEW GAME!」、妻を亡くした高校教師と幼い娘、女子高生の料理日常もの「甘々と稲妻」など、ハードなものから美少女萌え、日常癒し系までジャンルはさまざまです。
そんな中、7月放送中のアニメの「トル番付」が発表されています。「トル番付」とは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのレコーダー用アプリ「トル機能」を使用し、東京都内で録画された番組の人気ランキング。7月18日から7月24日のランキング、トップ3に残っている7月開始アニメは、ベルセルクのみとなってしまいました。
4月から放送しているアニメの人気が高く、待望の第4部がアニメ化となった「ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない」や、大人気シリーズの新作「マクロスΔ」、「機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096」など、継続して視聴している層が多い様子。改めてその強さを示す結果となっています。アニメのベルセルクは、原作序盤の「黒い剣士篇」の冒頭、「断罪篇縛鎖の章」、「断罪篇生誕祭の章」と本格的に物語が進んでいきます。
アニメ版の見どころは、3Dアニメならではの滑らかなアクションシーンで、圧倒的な熱量のストーリーを盛り上げます。読者に絶望すら見せる圧倒的なストーリーと、精緻な作画で魅せるベルセルク。待望の38巻が発売されたほか、アクションゲーム化などメディアミクスの展開も盛んです。盛り上がるベルセルク世界を堪能してください。