東野貴行のバイクは空を飛ぶ!?フリースタイルモトクロスで日本人初の快挙!
東野貴行のバイクは空を飛ぶ!?Xゲームズで宙に舞う!
東野貴行(ひがしのたかゆき)は、人気のフリースタイルモトクロスライダー。アメリカを拠点に活動しており、エクストリームスポーツの最高峰で、アメリカを中心に非常に人気の高い大会、Xゲームズ(X Games)にも参戦しています。さまざまなトリック(技)を駆使して優勝を争うXゲームズ。トリックの難易度が高く、完成度が高いほど高得点に結びつきますので、優勝を争うレベルの選手たちは、それぞれが得意とするトリックを持っているのが当然です。
東野貴行が魅せる超絶テクニックにかかれば、バイクも空を飛びます。「いや、まさか?」と思うのが普通ですが、実際にXゲームズなどを観戦すると、東野貴行のバイクは、本当に飛んでいます!しかも、東野貴行の体が、完全にバイクから離れた状態です。東野貴行が見せるトリックは、空飛ぶバイクに限らず、どれもかなり過激なものなので、ぜひ一度、ご自分の目で確かめてみることをおススメします。
東野貴行のフリースタイルモトクロスやXゲームズで日本人初の快挙とは!
東野貴行は、日本人で初めての快挙を成し遂げたフリースタイルモトクロスライダーです。それも一度や二度ではありません。最初の快挙は、2010年に行われた「Dew Tour Salt Lake City FMX Contest」での金賞です。そして、同年行われた「Red Bull XRAY」でも優勝を飾っています。その後も、2011年の「ASA World Championships of FMX」で優勝すると、2012年には、ついにXゲームズの「フリースタイルモトクロス大会」で金メダルを獲得しました。
日本国内で開催された大会では、「Red Bull X-Fighters 大阪大会」でも優勝しています。この大会で見せた東野貴行のトリックは、彼にしかメイクできないといわれている大技「ロックソリッドバックフリップ」。簡単にいえば、バイクでジャンプ台を飛んで、後ろ宙返りをしながら両手を離すという技です。
なんとも狂気の沙汰としか思えないような過激なトリックといえるでしょう。現在は、東野貴行の快挙に続けと、若き日本人フリースタイルモトクロスライダーたちが、世界中で挑戦を続けています。
東野貴行のプロフィール!亡き佐藤英吾への想いとは?
東野貴行こと「TAKA」のプロフィールが気になる!「ナイトロ・サーカス」大阪・東京ツアーにも参戦
東野貴行のプロフィールには、過激な情報が盛りだくさんです。東野貴行は、「TAKA」の愛称で親しまれており、カリフォルニアを拠点として活動しています。1985年生まれの31才で、出身は大阪府。7歳の頃には、父親と共にモトクロスを始めていました。
18才でプロに転向すると、21才で渡米し、アメリカに活動拠点を移します。この時、東野貴行は、日本で契約していたスポンサーは全て解約して、退路を断つ形をとりました。欧米をはじめ、今ではアジア各国でも熱狂的な人気を集めるXゲームズに、東野貴行が初参戦したのは、2007年。最初こそ結果を残せなかったものの、2010年になると、Xゲームズのフリースタイルモトクロス「ベストトリック部門」で銅賞を獲得しています。
そのほかにも、多くの大会で快進撃を続けた東野貴行は、常に日本人選手の先頭を切って快挙を重ねてきました。2015年には、アメリカのMTVで人気の番組「ナイトロ・サーカス」の大阪・東京ツアーにも参加し、その変わらない存在感を見せつけています。
東野貴行は亡き佐藤英吾を「世界中で1人だけリスペクト」している!
東野貴行が優勝した、フリースタイルモトクロス天下統一決戦といわれた「Red Bull X-Fighters 大阪大会」では、1人のライダーが、大会開催のために尽力していました。それが佐藤英吾。東野貴行が、自分がリスペクトしているのは「世界中で1人だけ」で、それが佐藤英吾だといわせるほどの人物です。
佐藤英吾は、2012年シーズン終了時にランキング5位で、大会へのシード権も獲得していました。しかし、不幸な事故が起こったのは、2013年シーズン開幕直前。いわき市の練習場でトリックの練習をしていた際に転倒したとみられ、佐藤英吾は、その後亡くなります。
誰よりも「Red Bull X-Fighters」を国内で開催することを待ち望んでいた佐藤英吾ですが、残念ながら、熱望していた大会に自身が出場することは叶いませんでした。誰よりも亡くなった佐藤英吾のことを想っていた東野貴行は、彼の遺志を継ぐ気持ちでライディング。見事に優勝し、佐藤英吾の想いに応えてみせました。
東野貴行の過激なトリックとぶっちゃけトーク!夢はスーパークロスの日本開催!
東野貴行は、日本人初となる快挙を連発し、日本におけるフリースタイルモトクロスの認知度を一気に押し上げました。過激なパフォーマンスで度肝を抜く東野貴行ですが、普段は、とても明るくてフレンドリーな性格です。オフロードバイクマガジン「ダートスポーツ」のロングインタビューでは、「Red Bull X-Fighters 大阪大会」について、初開催となった2013年はもちろん、2014年大会にもかなり気合を入れて臨み、優勝を勝ち取ったと明かしています。
「去年は、運よく優勝できた」ということで、3-2の対戦結果を、「自分的には2位」とコメントした東野貴行。今後も現状に甘んじず、新しいトリックに挑戦することを心に決め、引退前にもっと成長したいと語りました。佐藤英吾のこともあるのか、東野貴行の頭の中にも、常に「引退」2文字があり、引き際を考えることも少なくはない様子です。
東野貴行は、かつて渡米したときは、日本での生活を全て投げうって、アメリカでの活動を始めています。最初の3カ月は、食費を切り詰めるために、1日に食パン2枚で生活していたので激ヤセしました。しかし、練習の成果もあり、スポンサーも付き、Xゲームズの初年度大会に招待されることになります。実際にXゲームズに参戦する心構えはと問われた東野貴行の答えは、「こんなどーでもいい大会なんぞ、どーなろうと知るか」くらいの気持ちで臨むことだとか。
これこそが、緊張しないために必要な考え方だそうです。そうして数々の実績を積み上げてきた東野貴行が、今考えるのは、世界中にライダーのための拠点を作ること。現在のアメリカの家や、今後住もうと思っているフランスの家などを若いライダーに貸して、海外での活動拠点にしてほしいと考えているとのことです。
そのうち日本の田舎にも家が欲しいと思っているとか。さらに、「いつかの日か、スーパークロスの日本開催を」とも夢見ているという東野貴行。ライディング以外でも、さまざまなトリックを思いついているようですね。