錦鯉のM1優勝で日本中が感動の渦に!
◆メンバー:渡辺隆、長谷川雅紀
◆所属事務所:ソニー・ミュージックアーティスツ
錦鯉の涙に審査員までもらい泣き
錦鯉(にしきごい)は、2021年12月19日に行われた「M-1グランプリ 2021」で史上最多となる6017組の頂点に立ち、第17代M1王者に輝きました。
長谷川雅紀(はせがわまさのり)は、ファイナリストと王者の両方で最年長記録を更新する50歳、相方の渡辺隆(わたなべたかし)も43歳と年齢的には遅咲きながら、コンビ結成9年目で掴んだ栄冠に抱き合って号泣する姿は「もらい泣き」がトレンド入りするほどの感動を呼び、「観てたこっちもめちゃくちゃ胸熱!」といった声が殺到しました。
サンド富沢、ナイツ塙が涙した理由は?
歓喜する錦鯉を見守る審査員のサンドウィッチマン・富澤たけし(とみざわたけし)と、ナイツ・塙宣之(はなわのぶゆき)のもらい泣きも、視聴者の胸を熱くしました。富澤たけしはM1翌日に自身のブログで「最後は錦鯉のまさのりさんが忙しくなりすぎて死んでしまうんじゃないかと思ったら、泣けてきましたね…!」と、茶目っ気を交えて涙の理由を明かしています。
また、塙宣之も同じく翌日に自身のYouTubeチャンネル「ナイツ塙の自由時間」で「もらい泣きみたいに書かれてましたけど、あれはもう林家三平師匠が笑点を卒業したっていうので泣いてただけなんで」と、いつものトボけた調子で語りました。
とはいえ、錦鯉の努力を見てきたからこそ込み上げる思いがあったはず。塙宣之は錦鯉が同年1月に入会した漫才協会の副会長を務め、入会のきっかけにもなっているだけに、協会初となるM1王者誕生には特別な思いがあったことでしょう。
錦鯉のプロフィールまとめ。自虐ネタがウケるワケとは?
錦鯉はM1でブレイク当時もバイト芸人だった
錦鯉はそれぞれ別のコンビでの活動、解散を経て、渡辺隆が長谷川雅紀を誘う形で2012年4月に結成。長谷川雅紀は40歳、渡辺隆は33歳と新コンビでの再スタートには遅めでしたが、2人は表舞台を夢見てアルバイトしながら芸人としても活動を続けました。
2020年のM1決勝進出で知名度が上がるまで、渡辺隆は青果市場、長谷川雅紀も水道料金徴収のバイトで生活費を稼ぎ、仕事のオファーが増えても「いつ何があるか分からない」とバイト先の籍は残していたといいます。
錦鯉のネタは時代の最先端!?
錦鯉のネタ作りは2人が話し合って大筋を考え、ライブで観客の反応を見て仕上げていくスタイル。コンビ結成から5年間ほどは1年で60本というハイペースでネタを量産していたと、雑誌のインタビューで明かしています。
最初は台本があったものの、徐々に無くなっていったという錦鯉。今ではキーワードを書き出した程度のものしかなく、長谷川雅紀の奔放なボケに渡辺隆がクールなツッコミを入れたり、時にはアドリブを入れたりというフリースタイルが基本なのだとか。爆笑問題、博多華丸大吉などベテラン芸人が錦鯉を「面白い」と推すのは、舞台で鍛え上げた玄人好みの芸である証なのかもしれません。
2021年のM-1決勝では”アラフィフあるある”を盛り込んだ「合コン」で爆笑をさらった錦鯉のネタは、高齢化社会という時代の流れに乗った最先端の芸ともいえそうです。
錦鯉とタカトシの深い絆に感動!
錦鯉ブレイクの陰にタカトシの支えが
長谷川雅紀とタカアンドトシは1994年に設立された吉本興業札幌支社の1期生で、長年苦楽を共にしてきました。同期で年齢も近いため現在も仲が良く、長谷川雅紀は先にブレイクしたタカトシの2人に度々お金を借りていたといいます。
2021年4月4日放送の「有吉ぃぃeeeee!〜そうだ!今からお前んチでゲームしない?」で、タカの誕生日を祝うため相方とゲスト出演した長谷川雅紀は「いつもご飯をごちそうになってばっかりで、本当に感謝しています」「お金を何度も借りて、あの時お金を貸してもらわなかったら、俺は死んでました」と号泣しながらタカに感謝を伝えました。
タカは長谷川雅紀の体調を気遣って毎日同じ時間にLINEを送り、トシも子供との写真を添えてM1決勝にエールを送ったという心温まるエピソードも。最近は番組での共演も増え、タカトシの嬉しそうな表情が錦鯉のブレイクを心から願っていたことを物語っています。
錦鯉は2022年1月15日から、初の冠番組「錦鯉のバカみたいに何も決まっていない新番組(仮)」がスタート。深夜番組ながら初回は生放送で、「2人の年齢を考慮して体力に気を配りつつ」という番組作りのコンセプトを無視した企画にツッコミが殺到しました。
番組タイトルや企画を決めるはずだった初回放送は、トンガの火山噴火によってわずか17分で終了するハプニングに見舞われましたが、2回目以降で遅咲き芸人の底力を見せてくれるのか注目です。