オノ・ナツメ「ふたがしら」あらすじネタバレ!漫画の結末は?
オノ・ナツメ「ふたがしら」盗賊2人の道中ものあらすじとネタバレ
オノ・ナツメは、2003年にデビューした漫画家です。アニメ化もされた「リストランテ・パラディーゾ」で一躍人気となりました。和田竜のベストセラー小説「のぼうの城」のカバーイラストを担当したことでも知られています。誘拐組織とその用心棒を描く「さらいや五葉」が連載終了した翌年の2011年に連載が開始されたのが、オノ・ナツメの「ふたがしら」です。
時は江戸。盗賊赤目一味の頭目・辰五郎が、死の間際に、2人の男へ一味を託します。それが、騙されやすい弁蔵と、美形の宗次。2人で赤目の一味を盛り立てようとしますが、辰五郎の内儀であった姐さんが、辰五郎直筆の遺言書を出してきたことで、頭目は甚三郎が務めることになってしまいます。
納得のいかない弁蔵と宗次は、一味を離れ、「でかいことをしよう」と旅に出ます。やがて、壱師という一味を作りますが、徐々に考え方にずれが生じ、2人の道はわかれます。
オノ・ナツメ「ふたがしら」頂を目指した2人の盗賊がたどり着いた結末とは
オノ・ナツメ「ふたがしら」は、2011年7月号から、小学館「月刊IKKI」にて連載を開始しました。雑誌の休刊を経て、2015年3月創刊の小学館「ヒバナ」にて、2016年9月号まで連載されています。コミックスは全7巻です。実は、オノ・ナツメ「ふたがしら」の結末は、連載開始当初から、分かる形で提示されていました。前作「さらいや五葉」には、鬼蜘蛛の弁蔵と、通称がご隠居といい、仏の宗次と呼ばれる老人が登場します。
「ふたがしら」は、この鬼蜘蛛の弁蔵と、仏の宗次の、若かりし頃を描いた作品であり、やがて「さらいや五葉」へとつながっていくのです。オノ・ナツメは、「ヤンキー成り上がりものをやろう!」と、最初の流れを作りました。しかし、軽妙な物語は、年月が経つにつれ、重厚感が増していきます。先を目指す弁蔵と、壱師のふたがしらを降りた宗次。鬼と仏に徹した2人のわかれた道には、悲哀が漂います。
オノ・ナツメ「ふたがしら」ドラマ版の評価!成宮寛貴と菜々緒の濃密関係が話題
オノ・ナツメ「ふたがしら」迫力の時代劇ドラマ版の評価は?
オノ・ナツメ「ふたがしら」は、2015年6月13日~7月11日まで、有料放送局であるWOWOWで、テレビドラマが放送されました。オノ・ナツメ作品としては、「ふたがしら」が初の実写化となります。メインキャストは、弁蔵役に、大河ドラマ「平清盛」で主演を務めた松山ケンイチ、宗次を大衆演劇出身の俳優早乙女太一が演じました。
敵対相手となる甚三郎は成宮寛貴が、辰五郎の内儀で甚三郎と関係を持つおこんを菜々緒が務めています。映画のような場面構成が美しい、オノ・ナツメ作品初となる実写化のドラマ。ファンの間では、不安視する声もありましたが、俳優陣の熱演もあり、続編が作成されるほどの高評価を得ました。
熱い江戸ハードボイルド物語「ふたがしら」は、闇が光る演出と、軽妙洒脱なやり取りが魅力。もちろんダークで過激な面もふんだんにあり、視聴者を飽きさせません。続編「ふたがしら2」は、2016年9月17日より全5回で放送され、こちらも好評を博しています。
オノ・ナツメ「ふたがしら」成宮寛貴と菜々緒話題の濃密関係の裏側とは
オノ・ナツメ「ふたがしら」のドラマは、弁蔵と宗次が赤目の一味を抜けるきっかけとなった、甚三郎とおこんの濃密なラブシーンが話題となっています。2人は、いわば不倫関係。頭目である辰五郎の死後、おこんは、甚三郎とさらによい仲になります。甚三郎を演じる成宮寛貴といえば、ドラマ「相棒season11」甲斐享役などで知られる演技派俳優。
菜々緒はモデル出身で、時代劇は「ふたがしら」が初挑戦。さらにはラブシーン自体も初挑戦でした。そんな菜々緒を、成宮寛貴がリードしますが、ほぼ初対面で、挨拶を交わした直後にキスシーン。続編も、「お久しぶりです」と言った後すぐに濃密なラブシーンだったとか。
成宮寛貴と菜々緒は、「『ふたがしら』の時はいつもこうだね」と話したそうですが、演者2人の淡々とした空気とは真逆なくらい、該当シーンは、濃密な描写のシーンとなっています。
オノ・ナツメ「ふたがしら」ドラマよりダークになったパート2放送!
オノ・ナツメ「ふたがしら」は、作者初となる実写化作品となりましたが、好評につき、パート2も放映されました。2016年9月17日から10月15日まで、全5回にわたって放送された「ふたがしら2」は、軽妙な部分はそのままに、よりダークに、闇と血とエロス成分が増量した内容になっています。
主演を務めた松山ケンイチは、裏稼業の話なので、厳しさや、血が出るところを「絶対にやりたい」と考えていたといいます。パート1の撮影が終わる間際には、菜々緒に、「続編をやりたいから、またよろしくね」と言ったほど、作品の出来に自信を持ってもいたそうです。
前作「ふたがしら」は、壱師を築くところで終了していますが、パート2では、いよいよ壱師としての活躍が描かれました。前作を踏まえ、キャストも制作陣も、モチベーション高く臨めたという本作。アクションも、ほぼスタントなし。松山ケンイチと、相方となる宗次役、早乙女太一とも息のあった演技を見せました。
菜々緒や掏摸(すり)一味の頭・お銀役である芦名星は、忍者装束姿も披露。スタイル抜群の2人だけあって、「エロい」と、こちらの評判も上々の様子です。すでに最終回の放送を終えている「ふたがしら2」ですが、前作に続き、高評価を得ています。原作では、己の役割を果たしていく過程で、徐々に道がわかれていく物語が展開されますが、ドラマでも、晩年に続く物語が描かれるのでしょうか。ぜひとも続編「ふたがしら3」制作の一報を聞きたいものです。