佐藤蛾次郎がガキ使に呼ばれるワケ!松田優作の素顔を知る男!

2019年3月6日 更新

佐藤蛾次郎がガキ使に呼ばれるワケ!松田優作の素顔を知る男!

佐藤蛾次郎がガキ使に呼ばれるワケ!似てないのに浜田に瓜ふたつ役?

ガキ使の「笑ってはいけない探偵24時」の終盤に、昨年末、個性派俳優・佐藤蛾次郎が登場しました。なぜ、バラエティとは無縁の佐藤蛾次郎がガキ使いに呼ばれるのか、疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。2015年末の「探偵24時」では、壁に拘束されていた浜田雅功が、照明が落ちた途端に壁が反転して佐藤蛾次郎にすり代わるという演出がありました。そこで笑いが起きたものの、はっきり言って佐藤蛾次郎は何もしていません。

実は佐藤蛾次郎、これまでに「笑ってはいけないシリーズ」には、「新聞社」「ホテルマン」「スパイ」「地球防衛軍」「大脱獄」「探偵」と6回も出場を果たしており、”浜田雅功に似ている”として提示されるゴリラや、M1号のオチとして使われるパターンが出来上がっているようです。

どう考えても浜田雅功と佐藤蛾次郎が似ているようにも見えませんし、何もしないばかりか、「地球防衛軍」「大脱獄」に至っては、写真しか出ていないにも関わらず爆笑が起こります。しかし、あの特異なルックスと存在感を唐突に突き付けられたら?これほどオイシイ瞬間芸はありませんよね。

佐藤蛾次郎は松田優作の兄貴分!素顔を語る

佐藤蛾次郎と松田優作は、1974年の映画「あばよダチ公」の撮影初日、ラーメン屋で昼食を共にして以来、松田優作が佐藤蛾次郎を「兄貴」と慕うという交友関係にありました。お互い役者同士で、つるむことが苦手なはずが、翌年のドラマ「俺たちの勲章」、78年の映画「殺人遊戯」で共演したこともあって、佐藤蛾次郎と松田優作は、暇さえあれば2人で飲み歩く仲になっていったのです。

松田優作は、佐藤蛾次郎が新橋で開業したスナックに頻繁に通い、自宅にもたびたび呼んでくれたといいます。話のネタは他愛ないことばかりで、仕事については触れることはありませんでした。お互いにとって、この交流は、仕事を離れた安らぎの場だったのでしょう。松田優作が、店でも自宅でも好んで飲んでいたのはバーボンロック。どんなに酔っても決して騒ぐことはなかったそうです。

しかし、ある店で、他の客が佐藤蛾次郎をからかい交じりに呼び捨てした時は例外で、「ちょっと殴ってきます」と席を立ってしまいました。佐藤蛾次郎は、事なきを得るために、松田優作を力ずくで抑えたそうですが、そんな真っすぐで人情に厚いところが、兄貴分としては可愛くて仕方なかったのでしょうね。

佐藤蛾次郎の身長、体重は?息子・佐藤亮太や妻は?

佐藤蛾次郎の身長、体重は?見かけのインパクトはもはや名人芸!

佐藤蛾次郎は、小柄すぎることが、かえって強いインパクトを与ているようにも思えます。実際、佐藤蛾次郎の身長は155㎝、体重54㎏と、やはり予想通り小さめ。最近では、オールバックヘアとちょび髭がトレードマークになっており、「天皇の料理番」に出演した時の、愛嬌と哀愁を兼ね備えた異質な存在感が目に焼き付いて離れない人も少なくないでしょう。

そんな佐藤蛾次郎ですが、1970~1980年代は、ぽっちゃり目のアフロヘアでした。その風貌が定着していたためか、「柳生一族の陰謀」「服部半蔵 影の軍団」などの時代劇でもカツラを被ることなく、アフロヘアのままで、コミカルなお人よし役を演じることが多かったようです。

「男はつらいよ」シリーズなどの名作に携わるなど、一線にいながらも、脇役・チョイ役に徹してきた芸能生活も今年で63年。「ガキ使」にも認められるくらいですから、佐藤蛾次郎は、ビジュアルも含めた存在自体が、名人芸の域に達していると言ってもいいかもしれません。

佐藤蛾次郎の息子・佐藤亮太や妻が営業するスナック「蛾次ママ」

佐藤蛾次郎の息子・佐藤亮太は、いくつかの映画やドラマに出演したこともある俳優です。2008年の映画「爆走!トミカヒーローグランプリ」では、親子共演も果たしていますが、最近では目立った芸能活動はないようです。

さて、佐藤蛾次郎といえば料理が得意。映画「男はつらいよ」の撮影時には、共演者にカレーのケータリングサービスを行っていた佐藤蛾次郎。普段は半皿ほどしか食べない渥美清が、最終作ではすべて平らげ「おいしかったよ。いつもありがとう。ご苦労さん」と言ったのが、佐藤蛾次郎が聞いた最後の渥美清の言葉だったというエピソードはあまりにも有名です。

そのカレーを、裏メニュー「寅さんカレー」として提供しているのが佐藤蛾次郎、息子・佐藤亮太、妻の3人が東京銀座で営業しているスナック「蛾次ママ」。このカレーを食べると二日酔いしないと、常連客に大人気になっているそうです。また、「蛾次ママ」では、客のリクエストに応えて佐藤蛾次郎が歌ってくれるそうで、十八番の「吾亦紅(われもこう)」には、涙を流して感動するファンもいるのだとか。

佐藤蛾次郎「寅さんカレー」、ワンシーンへの渾身は世代を超えて…

佐藤蛾次郎は、料理芸能人の走りだったとも言われており、過去には、さまざまな番組で、料理の腕前を披露していたそうです。彼が作る「寅さんカレー」も、地鶏、セロリ、人参、玉葱、高麗人参、クコの実などをフードプロセッサーにかけ、時間をかけることで、深い味わいと爽やかな辛味を出す、というこだわりの逸品。佐藤蛾次郎は、「天皇料理番」の撮影現場でもこのカレーを共演者にふるまい、佐藤健が3回もおかわりするほど大好評だったそうです。

渥美清を始め、当時の「寅さん」出演俳優の何人かはすでに他界しており、次第に昔の有名俳優の名を知らない人が多くなった時代に、時を超えて若手に「寅さんカレー」を食べてもらえたことに、佐藤蛾次郎は非常に感慨を覚えたといいます。「寅さんカレー」同様に、「ガキ使」を含め、新しい世代の作品のスパイスとして欠かせない佐藤蛾次郎。

かねてから、自身の芸風を、「俺はワンシーンの男や!出る以上は何とかインパクトがあるように撮ってもらう!」と語っているように、自分の全身をよく知り尽くした立ち居振る舞いや表情が、これまでの芸歴を支えてきているように思えます。「俺のことを知らんでも、今の時代、ちょっと出るだけでインパクトがあるらしくて」と語る佐藤蛾次郎。きっと「ガキ使」の一瞬一瞬も渾身の出演だったのでしょう。だとしたら「何もしていないのに笑いが起こる」という前言を撤回しなければなりません。

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