篠田桃紅の作品が展示してあるホテルはどこ?対談した有働由美子アナを圧倒した名言とは

篠田桃紅ののどは病気?芸術作品が展示してある国内ホテルは?

篠田桃紅の芸術作品が展示してある国内ホテルはどこ?

篠田桃紅(しのだとうこう)は、1913年・大正2年生まれで100歳を越えた、墨象(水墨による抽象画)の芸術家です。篠田桃紅の芸術作品は、世界中の一流ホテルに飾られています。国内では、コンラッド東京のロビーにある「人よ」が有名です。この作品は、ホテル側から「花鳥風月の趣を」とリクエストされて、篠田桃紅が92歳の時に制作したもの。また、今はなき東京ヒルトンホテルの貴賓室に飾られていた「無題」は、1966年にこの部屋に宿泊したビートルズに大きな衝撃を与え、ジョン・レノンは筆を買って帰ったとか。

この「無題」は現在、ザ・キャピトルホテル東急の1階ロビーにあります。そのほかにも、受付やホテル地下3階の宴会場入口、レストラン、一部客室にも篠田桃紅の作品が飾られています。KKRホテル大阪の12階にあるレストランシャトーにも篠田桃紅の作品が5点があり、近隣ホテルに篠田桃紅の作品探しへ出掛けてみるのも面白いかもしれません。ホテル以外では、岐阜県関市の岐阜現代美術館と篠田桃紅美術空間を訪れれば、篠田桃紅の作品を確実に見ることができます。

篠田桃紅ののどが膨らんでいるのは病気が原因?

20代の時に書道家としてキャリアをスタートさせた篠田桃紅は、個展を開くも酷評続き。先人が決めた「字」という形のアレンジでしかない書の表現に窮屈さを感じ、第二次世界大戦後、自由を求めて40代でニューヨークへ渡米しました。新進気鋭の書道家として注目を集めた篠田桃紅の作風は、アメリカの抽象表現主義に触れて書の世界を飛び出し、字のアレンジではない“クリエイトという芸術”へと変貌を遂げます。

以後も現役で作品を発表し続けている篠田桃紅。ここ数年、のどの下あたりが大きく膨らんでいるように見受けられるのは、のどの病気というよりも、甲状腺腫大や良性の腫瘍ではないかという見方が強いようです。しかし、100歳を過ぎても毎日墨と向き合って作品を生み出していることが、何よりも元気な証拠だと言えるでしょう。

篠田桃紅の名言が深い!結婚歴や家族は?

篠田桃紅の名言が深い!人気の本は?

篠田桃紅の作品は、大英博物館やメトロポリタン美術館に収蔵されるほど高い評価を受けていますが、近年は、その名言も高い注目を集めています。「百歳の力」「人生は一本の線」「一〇三歳、一人で生きる作法 老いたら老いたでまんざらでもない」「一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い」「一〇五歳、死ねないのも困るのよ」「桃紅一〇五歳 好きなものと生きる」など、たくさんの本を出版している篠田桃紅。

どのエッセイや作品集にも、篠田桃紅の名言が詰まっており、「言葉の重みが違う」「深く感銘を受けた」と大好評です。なかでも人気の本は「一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い」。「百歳はこの世の治外法権」「いつ死んでもいい、そう思ったこともありません。なにも一切、思ってません」などの名言からにじみ出る篠田桃紅の歩みや死生観や物事の捉え方からは、女性を中心とするたくさんの人がパワーをもらっているようです。

篠田桃紅の結婚歴や家族は?いとこはあの有名映画監督

篠田桃紅は、過去には愛し合って長く生活を共にした男性もいたそうですが、結婚はせず、生涯独身を貫いています。幼いころからわがままで、級友との共同生活に向かない問題児だったという篠田桃紅は、決められていた結婚話から逃げるために書道家として身を立てる決心をしました。篠田桃紅の結婚を強く望んでいた厳格な父が残した遺言は「絶対結婚するように」。そのため、妻にも母にもならなかった自らの人生を親不孝の標本だと述べる一方で、篠田桃紅は、地に足をつけずに現実を避けて生きてきた非現実的な存在こそが自分だと言い切ります。

100歳を過ぎても、東京・青山のマンションで通いのお手伝いさんの手を借りながら一人暮らしを続けており、会話も、階段の上り下りも、まったく年齢を感じさせない篠田桃紅。家族は、父も母も兄も他界してしまっていますが、元映画監督で早稲田大学の特命教授も務める18歳年下のいとこ篠田正浩とは交流が続いており、年に数回は会ってよもやま話に花を咲かせています。

篠田桃紅の最愛のパートナーは墨?対談した有働由美子アナを圧倒した言葉とは

自ら「わがままで強情で飽きっぽい性格だ」と称する篠田桃紅が、生涯のパートナーとして選び、支えられてきたのは墨だったようです。常に新しいことをやり続けたいと考えている篠田桃紅は、いまだに手法を確立せず、素材や技法も新たなものを試し続けています。

白黒と濃淡で表現する墨は、絵具と違って見る者の想像力をかきたてることができ、ハッキリと説明をしない謙虚な存在で、嘘をつきません。優しくて厳しく、扱いにくく手なずけにくい墨は、篠田桃紅に「うぬぼれるな」と語り掛けて戒めてくれるそうで、「墨だからこんなに長く続けられることができている」と明かしています。墨に翻弄されながらもゾッコンな篠田桃紅が、人生において特定の相手との結婚を選択しなかったことは、ごく自然なことだったのかもしれません。

2017年12月14日放送のNHK「あさイチ」で対談した、有働由美子アナが独身の寂しさを尋ねた際には、「誰といても人間は絶対に共感し合えることはなく、孤独な存在だ」と回答。「独身女性は可哀想な存在だと勝手に決めつけて、一方的に女を幸せにできると思い込んでいる日本の男性は、うぬぼれている」と言い切り、有働由美子アナを圧倒しました。

「自分の価値観にはあわない」「不快だ」という理由で、名だたる賞を辞退し続けてきた篠田桃紅。インターネット上に適当に書き込まれる薄っぺらな評価にすらすぐに影響を受ける現代人には、凛とたたずむ彼女の存在がとてもまぶしく映ります。「こんなに長生きするとは思わなかった、予想外の人生だ」と語る篠田桃紅ですが、これからもたくさんの素晴らしい作品を生み出し続けてもらいたいものです。

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