塩見三省「あまちゃん」琥珀の勉さんが病気で休業!壮絶入院・リハビリ生活から復帰まで!

塩見三省「あまちゃん」琥珀の勉さんが病気で休業!壮絶入院・リハビリ生活から復帰まで!

塩見三省「あまちゃん」琥珀の勉さんが病気で激ヤセ!人知れず2年間も休業していた!

塩見三省(しおみさんせい)は、2013年上半期のNHK朝ドラ「あまちゃん」で、琥珀職人の勉さんを演じたベテラン俳優です。「じぇじぇじぇ!」と、コミカルな演技でお茶の間の人気者となった塩見三省でしたが、2016年2月放送のNHK「あさイチ」に出演した時には、以前の面影は全くありませんでした。

その激ヤセぶりから、巷では「癌では?」と心配されたものです。実は、塩見三省は、「あまちゃん」の撮影が終了した翌春の2014年3月に、脳出血が原因で倒れ、入院生活を余儀なくされていました。その間にやってきたドラマのオファーを、詳しい病名を説明せずに「体調不良のため」と断っていたため、さまざまな憶測を呼ぶこととなったようです。そんな塩見三省が「あさイチ」に出演したのは、その翌日から放送されるNHKドラマで、2年ぶりの俳優復帰が決まったためでした。

塩見三省は入院時に死の宣告も受けていた!壮絶なリハビリ生活を励ました妻と大スターの存在

塩見三省は、NHK「あさイチ」で復帰をアピールすると共に、初めて脳出血を患ったことを公表しました。風呂場で、突然、病魔に襲われて救急搬送された塩見三省は、脳出血との診断を受け、まずはただ命があることを感謝したそうです。しかし、入院して3日後からリハビリが始まるも、左半身の麻痺は杖で歩く程度にしか回復せず、病院のベッドで泣くばかりの日々。

退院してからも、妻に支えられながら、リハビリ施設での壮絶な訓練は続きました。そんな塩見三省の励みとなったのは、偶然にも同じリハビリ施設に通っていた、プロ野球界の大スター・長嶋茂雄の存在です。長嶋茂雄もまた、2004年の発症した脳梗塞が原因で、長いリハビリ生活を余儀なくされていました。

少年時代の憧れだった長嶋茂雄が明るくリハビリを行う姿に勇気づけられ、ドラマ「恋の三陸 列車コンで行こう」で俳優復帰するまでに回復した塩見三省。まだ後遺症はありますが、ドラマ「恋の三陸」では、病気に倒れ、再び漁に出るためにリハビリに励む元漁師という、似た境遇の役柄に、全てを投じて演じ切っています。

塩見三省「アウトレイジビヨンド」で開花した悪役の顔!プロフィールや出演歴は?

塩見三省「アウトレイジビヨンド」で初のアウトロー役!どう見ても悪役専門なのに!?

塩見三省の代表作と聞いて、2012年公開の北野武監督映画「アウトレイジビヨンド」を思い浮かべた人は、彼を悪役専門俳優と認識しているはずです。「アウトレイジビヨンド」は、”全員悪人”をキャッチコピーに、2010年に公開された映画「アウトレイジ」の続編。強面俳優が揃う中、関西最大規模を誇る組織・花菱会のナンバー3・中田を演じた塩見三省は、とても本作からの出演とは思えない凄味を漂わせていました。

関西弁での怒号といい、群を抜く凶悪フェイスといい、間違いなく悪役専門俳優に違いない……と、当初は、北野武でさえ、そう思っていたのだそうです。ところが、塩見三省には、アウトローな役の経験がないばかりか、善い人を演じることが多かったというのですから驚きです。

たしかに、「アウトレイジビヨンド」の塩見三省は、NHK朝ドラ「あまちゃん」の勉さんの時とは、まるで別人。役のスイッチが入った途端に、オーラや顔の造作まで変わったように見えてしまうとは、表現の世界とは奥深いものです。

塩見三省は同志社大学を経て劇団へ!主な出演作品は善い人の役ばかりだった!

塩見三省は、1948年1月12日生まれで、京都府綾部市出身です。京都府にある名門私立大学・同志社大学を卒業後、1978年に岸田今日子らが所属していた「演劇集団円」に入団したのが、俳優人生の始まりでした。以来、舞台やドラマでの脇役出演を主としながら、1991年には、若かりし頃の三谷幸喜脚本映画「12人の優しい日本人」で銀幕デビューを果たします。

NHK大河ドラマや朝ドラの他、単発・レギュラーを問わず、多くの出演歴を持つ塩見三省。2010年放送のドラマ「モリのアサガオ」では、新人刑務官を見守るベテラン刑務官を、2012年公開の映画「宇宙兄弟」では、宇宙飛行士選抜試験の最年長受験生で、性格が穏やかな役どころなど、人情派を演じることが多いようです。なおかつ、映画「クローズZERO」「悪人」といった、塩見三省の凶悪フェイスの活かしどころがいくらでも見当たりそうな作品でも、人情派刑事役を演じています。

塩見三省が映画「アウトレイジ最終章」に帰ってくる!病気を乗り越え目指す新境地とは?

塩見三省が、2016年2月、不自由になった身体のまま、あえてドラマ復帰を果たしたことには、ある思いがありました。幾度となく絶望と屈辱に襲われながら、耐え抜いた2年間のリハビリ生活。こうして公の場に姿を現すようになりましたが、倒れる前の自分が夢の中の出来事にしか思えないほど、その2年間は重いものとなりました。

「いつか、この2年間が、僕には必要だったと思うことができる人生にしたい」。そんな思いから、現場復帰を果たした塩見三省は、「演技で、同じ境遇にある人々を勇気づけたい」とも語っています。これはもう、役者として新たな境地に突入したと言ってもいいのかもしれません。

そんな塩見三省が、最も強烈なインパクトを残した北野武監督映画「アウトレイジビヨンド」が、その後を描いた映画「アウトレイジ最終章」となって、2017年に帰ってくることが分かりました。キャストについては、前作での抗争を生き抜いたビートたけし、名高達男、光石研、松重豊、白竜らはもちろんのこと、塩見三省と、その兄貴分を演じた西田敏行の出演が決定しています。

脳出血による後遺症も抱える今の塩見三省が、前作と同様の中田役を、どのように演じるのかは全く未知数です。それでも、今度は、どんな恐怖に陥れてくれるのかとワクワクしてしまうのは、塩見三省の演技がこれまでに築き上げてきた、たしかな演技実績のたまものなのでしょう。

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