ときどはウメハラを追って東大卒後プロゲーマーに!大会の賞金額、プロゲーマーの年収は?

2020年5月15日 更新

ときどは実力派プロゲーマー!ウメハラを追って東大卒後プロゲーマーに

ときどは実力派プロゲーマー!「笑ってコラえて!」も密着

2017年11月に放送されたバラエティ番組「笑ってコラえて!」で密着されたプロゲーマーのときどが話題を集めています。ときどは、1985年7月7日生まれで、沖縄県那覇市出身の東京育ち。東京医科歯科大学教授の谷口尚を父親に持ち、名門・麻布中学校を卒業した後、エスカレーター式に麻布高等学校へ進学しました。

一浪して東京大学理科一類に入学したときどは、工学部マテリアル工学科を卒業します。その後は、東京大学大学院に進学。しかし、小学校の頃から、勉強はもちろんのこと、ゲームにも熱中してきたときどは、やがて大学院を中退し、プロゲーマーとして活躍していくことを決意しました。

ときどが東大卒でプロゲーマーになった理由とは?愛称は「Murderface」!

その学歴から「東大卒プロゲーマー」として有名なときどは、東大を卒業してそのまま東大大学院へ進むも中退してしまいます。実は、大学院の受験に失敗したときどは、希望と異なる研究を続けていたものの、次第に興味を失っていきました。そんな時に、「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマー」としてギネス世界記録に認定されたこともある、梅原大吾がプロ宣言したことを知ったことから、プロゲーマーになることを決意します。

高学歴を中断してまでプロゲーマーに潔く転身できたのは、同時期に、スポンサー契約の申し出があったことや、父親の後押しがあったためでした。

世界で活躍するプロゲーマーたちは、ファンが付けた愛称で呼ばれることがありますが、ときどは、海外のファンから「Murderface」と呼ばれています。それは、「ゲームのプレイ中の表情が殺し屋に見えるから」という、何とも物騒な理由からでした。

ときどの名前の由来や使用キャラの選び方!主要大会の賞金額、プロゲーマーの年収とは?

ときどの名前の由来は八神庵の連続技だった!使用キャラの選び方やプレイスタイルの特徴とは

「笑ってコラえて!」で密着取材もされたときどは、世間に名前が知られるようになると、ユニークな名前の由来でも注目されるようになりました。本名の谷口一からはかなりかけ離れた名前を名乗っているときど。命名されたのは、中学1年生の時に初めて参加した対戦型格闘ゲームの「ザ・キング・オブ・ファイターズ(KOF)’98」という大会です。

KOFの人気キャラ八神庵の連続技しか使用しなかったときどを見た友人が、「ジャンプキック(とんでキック)から闇払い(どうしたぁ!)ばかりだから、もう頭文字集めて『ときど』にしたら?」とアドバイス。ここに、ときどが誕生しました。
ときどのプレイスタイルは、全く派手さがなく、徹底的に合理性を追求した地味なスタイルです。そのため、一部のゲームファンからは、地味さを皮肉って「アイスエイジ(氷河期のように寒くてつまらない)」と揶揄されることもあります。

使用キャラの選び方も、ファンから見ると大変つまらないもの……。2008年にリリースされた「ストリートファイターⅣ」でも、最強のキャラクターである豪鬼を使って強引に相手をダウンさせるなど、とにかく合理的な戦法で地道に勝ち続けています。しかし、この華やかさに欠けながらも緻密なプレイスタイルこそ、東大卒の明晰な頭脳を持つときどならではの戦略と言えるでしょう。

ときどの主要大会の成績は?プロゲーマーは年収いくら稼げるのか?

プロとは言っても、日本では確固とした活動の場があるわけでもないゲームの世界で、ときどは食べていけるのでしょうか?ときど曰く、答えは「イエス」。プロゲーマーたちが参加する主要大会の多くは海外で開催されますが、優勝賞金は12万ドル(約1440万円)ほど。

ときどは、この規模の大会に1カ月に1度のペースで参加して賞金を稼いでいます。また、海外では、ゲームはスポーツ競技と同格の扱いを受けるため、アメリカの「Echo Fox」というeスポーツチームに所属してスポンサー料が毎月得られる他、イベントや配信動画出演で副収入も得られるそうです。

ゲーム開発のアドバイスなども含めれば、トッププロゲーマーの年収は億単位とも言われています。とはいえ、「生活できているプロゲーマーは日本で10人ほど」と、ときどが語る通り、決して甘い世界ではありません。そんなときどは、世界のプロゲーマーが集まる、通称EVOと呼ばれる「Evolution Championship Series」という主要大会で、2002年と2007年、そして2017年に優勝。

さらに、2018年前半だけでも、幕張で行われた「RAGE ストリートファイター Ⅴ 白虎杯」や、タイで行われた「Thaiger Uppercut 2018」で優勝するなど、プロゲーマーとして素晴らしい成績を残しています。

ときどは連続優勝で2018年も絶好調!!優勝賞金の使い道は?

ときどは、2018年3月21日に千葉県幕張メッセで行われた「RAGE ストリートファイター Ⅴ 白虎杯」で優勝を飾りました。まちゃぼーとグランドファイナルを戦って勝利したときどは、「最後まで気を抜けなかった。昨年のカプコンカップでは、勝てると確信した試合で負けたから」と、苦しい戦いを振り返っています。

また、ようやく国内大会が充実してきた現状について尋ねられると、「格闘ゲームは真面目な取り組みであることを、世間にもっと認識してもらえたら」と回答。まだマイナーで、ネガティブなイメージも少なくないゲームの地位向上を願うコメントを発表しています。

2018年3月24~25日にかけては、タイのバンコクで、カプコンプロツアー公認の格闘ゲーム大会「ThaigerUppercut 2018」が開催されました。アジア圏のプロゲーマーが多く集まった同大会では、予選から熱い戦いが繰り広げられ、決勝戦は、ときどとsakoという日本人プロゲーマーの一騎打ちに。

ルーザーズから勝ち上がったsakoにとっては、3試合のうち2セット連取しなければならないという厳しい状況でしたが、巧みな攻め方でゲームの流れを引き寄せます。しかし、最後はときどが粘り勝ちして優勝。これで、ときどは、「RAGE ストリートファイター Ⅴ 白虎杯」に続き、2大会連続優勝となりました。

優勝賞金の使い道について聞かれたときどは、「若手にEVOの渡航費を用意してあげると約束していたので、彼らのために使いたい」とコメント。とはいえ、後進の育成にはあまり興味はない様子で、今夢見ているのは、可能な限り長くプロゲーマーとして活躍し続け、世界のナンバーワンプレイヤーになることとか。東大卒プロゲーマーときどの活躍によって、日本ではまだ認知度が低い格闘ゲームの世界がどこまで発展していくでしょうか。先行している海外水準にどこまで近づけるかにも期待したいと思います。

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