若尾文子 身長、性格、年齢は?夫・黒川紀章、子供は?名作!「刺青」「卍」「しとやかな獣」 あらすじネタバレ

若尾文子 身長、性格、年齢は?夫・黒川紀章、子供は?

若尾文子 スラリとした美少女が挑んだ「十代の性典」

若尾文子。1933年生まれ、なんと81歳。

少し前のソフトバンクのTVCMで、白犬の母親役で登場していた、往年の大女優です。日本の芸能界には、年齢不詳の女優たちが多く存在します。ジャニーズと交流が深かった森光子は90歳まで舞台に立っていましたし、野際陽子は現在79歳。樹木希林は、意外に若く72歳です。若尾文子は、今はもう潰れてない映画会社、大映のニューフェースとして、1951年、高校を中退し17歳でデビューしています。若尾文子の身長は155cmぐらいでしょうか、当時の女性としては、背が高くスタイルもよかったので、いかにも今風の女子高校生といったイメージであったと思われます。若尾文子の性格は、大女優の1つの典型として、デビュー時から感性鋭いタイプではないでしょう。どちらかといえば鷹揚で、学んだことを素直に身につけ、歳を重ねるごとに女優としての魅力が増していったタイプの女優。若尾文子の名前を一躍有名にしたのは、「十代の性典」シリーズの出演です。このタイトルは今でも衝撃的ですが、その頃の女子高生の風俗を描いたシリーズで、今の十代の女子高生と比較してみると、逆に、当時はいかに処女性や性におけるモラルが高かったがわかります。若尾文子はその後女優として順調に 育ち、大映映画の巨匠たちによる文芸作品に数多く出演します。

若尾文子 夫、黒川記章との秘められた愛

1963年、若尾文子は30歳で、服飾デザイナーと結婚しますが1969年に離婚、子供はいませんでした。1971年に大映が倒産後は、NHKの大河ドラマや、民放の大作ドラマにコンスタントに出演、現在もまだ現役で活躍しています。長く同棲を続けながらも秘められていた、世界的建築家黒川記章との関係は、お互いが50歳を迎えることもあり、1983年に入籍し正式な夫婦に。2007年に黒川氏が亡くなるまで結婚生活は続きますが、二人の間に子どもはできませんでした。また2007年、死ぬ間際に、都知事選挙や参議院選挙に出馬した黒田記章。当然、若尾文子も妻として応援せざるを得なかったことが、当時大きな話題となりました。

若尾文子 名作!「刺青」「卍」「しとやかな獣」あらすじネタバレ

若尾文子 「刺青」「卍」「しとやかな獣」に漂うエロスの世界

若尾文子の女優としての評価は、やはり大映時代の作品にあります。若尾文子は、溝口健二、川島雄三、増村保造などの名監督に鍛えられます。溝口健二の「祇園囃子」は、若尾文子が性典女優、今でいうアイドル女優から、本格女優へのきっかけとなる映画で、舞子から芸者へ、花柳界をのし上がろうとする女の生き様をリアルに演じました。川島雄三監督と組んだ「しとやかな獣」は、脚本が新藤兼人でした。当時最先端の団地族をテーマにしたブラックコメディで、若尾文子は、戦争未亡人で子供を抱えた女が、体を張って生きる逞しい女を熱演しています。20作品にわたってコンビを組んだのは増村保造監督。代表作の「刺青」「卍」などはいずれも、文豪谷崎潤一郎原作の、耽美的で濃厚なエロスの世界を描いています。「刺青」では、背中に彫られた女郎蜘蛛の刺青に導かれた若尾文子の壮絶なラストシーンに、「卍」では、同性愛に陥った下着姿の若尾文子の悪女ぶりに要注目です。

若尾文子 昭和の大女優が魅せる大人のエロス

若尾文子はどの作品においても、女性としての高貴な佇まいに近寄りがたいオーラを発しながら、その内に狂気を秘めた妖艶さ、エロスを醸し出しています。今の女優や映画のように、大胆なヌードや過激な性描写などによる、即物的な表現は一切行わず、若尾文子という稀有の女優を使って、それぞれの名匠たちが、女性が持つ普遍的なエロスを、それぞれ独自の映画手法で引き出しているといってよいでしょう。現在、電脳空間に飛び交う、身も蓋もない即物的なエロを見続けてきた若者にとって、若尾文子の映画は、男性にとって女性のエロスとは何か、を考えさせられる、目からうろこが落ちるほどの衝撃を与えるのではないでしょうか。

若尾文子 昭和の「あやや」が今よみがえる「若尾文子映画祭 青春」

そんな若尾文子が、今密かなブームとなっているのをご存じでしょうか。6月下旬から、新宿の角川シネマ新宿で、「若尾文子映画祭 青春」がスタートします。ラインナップには、「祇園囃子」「赤線地帯」「しとやかな獣」「雁の寺」「『女の小箱』より 夫が見た」「卍」「氷点」「刺青」「華岡青洲の妻」など、日本の名画がずらり。その上映本数は、なんと60本におよびます。今では、これら大映映画版権をKADOKAWAが所有しているそうです。新たなファン層は、ソフトバンクのTVCMで初めて若尾文子を知った若い世代が中心で、もはや現実を超越している若尾文子の年齢と美貌が、彼らの関心を呼んでいる様子。一般的に名優の映画祭というのは、良きにしろ悪しきにしろ、俳優がメインなので、映画が同じパターンになりがちです。その点、若尾文子の映画祭は、戦前戦後にかけて活躍した数多くの名監督、例えば溝口健二や吉村公三郎、山本薩夫、増村保造、川島雄三それぞれが撮った作品なので、決して飽きることがなく、また主演している若尾文子も変幻自在なのが見どころ。さらに、それら映画の多くは原作もので、谷崎潤一郎や三島由紀夫、水上勉、有吉佐和子などなど、昭和を代表する文学作品でもあります。若尾文子は、若いファンからネット上でさっそく「あやや」と呼ばれているそうです。なにはともあれ、若い層が若尾文子を再発見し、良質な日本映画、日本文学を、新たに体感することはとてもすばらしいことです。そうですよね?あややお姉様。

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