柳家花緑が著書「花緑の幸せ入門」で発達障害を告白!学歴は?弟子は家族のような存在
柳家花緑が著書「花緑の幸せ入門」で発達障害を告白!自身の症状に気が付いた経緯とは?
人間国宝5代目の林家小さんの孫である落語家の柳家花緑(やなぎやかろく)が、自身の著書「花緑の幸せ入門」で発達障害であることを告白しました。小学校入学早々から授業についていけず、特に、漢字の読み書きに関しては、現在も台本にふりがなを振ってもらわなければならないほどとか。
学生時代のテストでは、0点をとることも珍しくなかったと言います。その他にも、多動や多弁などを抱え、常に落ち着くことなくしゃべり続けていたことから、学校での居場所も次第になくなっていきました。そんな柳家花緑が発達障害に気が付いたのは、32歳になってからのことでした。
当時出演したテレビ番組で、音楽と美術以外の教科で1や2が目立つ中学3年時の通知表を公開したところ、視聴者から「我が子が柳家花緑と同じ発達障害です」という旨のメールが届きました。この時初めて、自分が発達障害であるということを意識した柳家花緑でしたが、事実を受け入れた時の心情はとてもポジティブなものでした。
人と同じようにはいかないことで感じていたもどかしさがなくなったばかりか、多弁という障害を抱えていることに関しても、しゃべり続けたおかげで落語家としての自分がいると前向きに受け止めています。
柳家花緑の学歴は?弟子は家族のような存在
小学校、中学校時代と発達障害に悩まされた柳家花緑は、高校には進学せず落語界に入りました。落語家としては初めて人間国宝に認定された偉大な祖父・柳家小さんの元に入門し、日々噺家としての修行を続けてきた結果、戦後最年少の22歳で真打に昇進するという偉業を果たします。
現在は逆の立場となり、多くの弟子を持つ柳家花緑は、弟子を取り始めた当初は、彼らとの接し方についてかなり悩んだそうです。伝えたいことがうまく伝えられないことから弟子に怒鳴ることも多かったという柳家花緑を変えたのは、やはり祖父でした。
自分より多くの弟子を取っている柳家小さんの背中を見つめ直した柳家花緑は、弟子に教えるではなく、自分の背中を見せて伝えることを徹底するようになります。その中で柳家花緑が感じたのは、弟子を取るということは、その人の生活面や価値観などの面倒をみて、人生を支える覚悟が必要で、生半可な気持ちではいけないということです。その結果、現在は、弟子はもはや生徒ではなく、家族だと意識しながら接していると明かしています。
柳家花緑と林家きく姫の破局理由は?結婚した嫁は元追っかけファン!
柳家花緑と林家きく姫の破局理由は?婚約まで交わした関係だったのに……
22歳で真打昇進を果たした柳家花緑には、2001年、30歳の時に婚約した女性がいました。お相手は、林家木久扇を師匠に持つ林家きく姫という女流落語家です。婚約を果たした2人は、結婚式を挙げる予定も組み、同棲も始めていました。しかし結婚には至らないまま2009年に破局。
その理由は、落語家・柳家花緑を育て、支えた祖父・柳家小さんの死にありました。あまりにも大きすぎる存在の死に、結婚話は一時延期に。そのまま、お互いに仕事の道を優先しようということになり、相手を尊重し合う形で破局したと伝えられています。
柳家花緑の嫁は元追っかけファン!子供は?
柳家花緑は、林家きく姫と8年も続いた同棲生活を解消して破局した翌年となる2010年に、一般女性との結婚を発表しました。お相手は、柳家花緑の熱狂的なファンで、2年もの間、柳家花緑の追っかけをしていた女性。2人が交際を始めたきっかけは、嫁が、自らが手掛けるトークイベントの仕事を依頼したことからです。そこから距離が縮まり、交際へと至りました。結婚から8年が経ちましたが、夫婦の間に子供はまだ生まれていません。いつまでも恋人のように寄り添って生活していると、仲の良い夫婦関係を語っています。
柳家花緑が伝える日本語が次世代の落語家を生むか!?
NHKが開催する、詩とアートの融合を掲げた「NHKハート展」で、柳家花緑が開会宣言をしました。23回目となるこの展示会は、障害を持っている人が綴った詩の心を読み取り、各界の著名人が、ハートに関連したアート作品を製作するというもので、50作品が展示されています。
自身も発達障害を抱えている柳家花緑は、自らも出品した「NHKハート展」を、「普通に生きていれば忘れてしまいがちな大切なことを思い出させてくれる場だ」と絶賛し、軽妙なトークで会場を盛り上げました。発達障害という壁を乗り越えるばかりか、前向きに捉え、「決して恥ずかしいことではない」と伝え続ける柳家花緑は、同じ障害に悩む人やその家族、これから子供を持つ人たちの心の支えになることでしょう。
過去に出演していたNHK Eテレの「にほんごであそぼ」では、落語家として、落語という世界や日本語の美しさを伝え、子供たちからの支持を集めていた柳家花緑。この先、発達障害に悩んだり、発達障害ではなくとも周りとの違いに悩んだりする子供たちに、前向きになれる言葉をかけ、支えていくことも、過去を乗り越えた柳家花緑であればできるはずです。柳家花緑が落語や著作などを通じて伝えるメッセージは、悩みを抱える人たちの心に寄り添い、ひいては次世代の落語家を生むきっかけにもなっていくかもしれません。