渡辺美佐子の若い頃の出演作!現在は耳たぶや顔が不自然に?
渡辺美佐子は1958年ブルーリボン助演女優賞に輝く芸歴60年のベテラン女優
渡辺美佐子は、俳優座養成所の第3期生で、劇団新人会に入団したことを皮切りに女優人生をスタートさせました。同期には、あのキンキンこと愛川欣也がいます。1953年、日活の「ひめゆりの塔」に出演した渡辺美佐子は、以後、日活に所属。日活黄金期の数多くの映画に出演します。また1958年には、今村昌平監督の「果てしなき欲望」に出演。時価6000万円(当時)の隠されたモルヒネをめぐる、悪党たちの争奪戦を描いたブラックコメディで、渡辺美佐子は、小悪魔的な悪女をハツラツと演じ、ブルーリボン助演女優賞に輝きました。
そして1970年に入ると、テレビにも進出した渡辺美佐子は、橋田壽賀子の作品に数多く出演するようになります。明るい庶民的なお母さん役から、うらぶれたスナックの訳ありママまで、渡辺美佐子の演技の幅は幅広く、芸歴は、デビューから最近まで60年あまりに及びます。
渡辺美佐子が久々のテレビ出演「徹子の部屋」で整形疑惑?!
渡辺美佐子という女優を、テレビなどで見かけなくなって久しいですが、2014年10月には「徹子の部屋」に出演していました。渡辺美佐子は、黒柳徹子を前に、亡くなって間もない、元TBSでドラマプロデューサーとして有名だった大山勝美氏の闘病生活を気丈に語っていたそうです。
しかし、出演した渡辺美佐子の容貌の変化、とりわけ耳たぶのほうへ不自然に引き上げられているかのような頬の張りに気づき、顔を整形したのではないかという疑念をもった人が少なからずいたようです。渡辺美佐子は、1932年生まれで、すでに83歳。もし渡辺美佐子が本当に整形したとするなら、その女優魂には、凄まじいものがあります。
渡辺美佐子の一人芝居「化粧」への評価!結婚した夫や子供は?
渡辺美佐子のライフワークは一人芝居「化粧」
渡辺美佐子は1982年、自らの代表作でありライフワークとなる芝居に出会います。それが、井上ひさし作の一人芝居「化粧」。芝居は、最初一幕ものでしたが、評判を呼んだことで、井上ひさしが新たに一幕を書き加えたことで「化粧二幕」となったそうです。「化粧二幕」の内容は、うらぶれた芝居小屋の楽屋で、女座長が化粧をしながら、楽屋の外の座員や来訪者らとの掛け合いを、一人で演じてみせるという芝居。90分あまりの短いひとときに、渡辺美佐子演じる女座長の半生が見事に浮かび上がります。
渡辺美佐子の結婚相手は元TBSの大物プロデューサー大山勝美
渡辺美佐子は、女優として充実した人生を送りますが、結婚生活においても良きパートナーに恵まれました。渡辺美佐子が結婚した夫とは、「岸辺のアルバム」「想い出づくり」「ふぞろいの林檎たち」などの名ドラマを創った元TBSのプロデューサー大山勝美です。渡辺美佐子と大山勝美は、まさに職場結婚。あるドラマの現場で出会ったそうです。大山勝美のワイシャツの襟がよれていたので、渡辺美佐子が、「もしかして独身?」と尋ねたのがきっかけで親しくなり、1年間付き合った後、1965年に結婚。渡辺美佐子が32歳、大山勝美が33歳の時でした。
以後も2人は仕事に打ち込み、良き理解者して支え合ってきました。まもなく1人息子にも恵まれますが、子供は無事成人し、両親とは全く異なる仕事の道を選んでいるそうです。しかし1998年、大山勝美が胆管がんに見舞われ、渡辺美佐子に告げられたのは、余命3年という厳しいものでした。
しかし、奇跡的に命を取りとめた大山勝美が、それから15年も仕事を続けることができたのは、渡辺美佐子の献身的なサポートと看病があってこそといえます。
渡辺美佐子が「第十六回坪内逍遥大賞」受賞!NHKスペシャル「ドラマ戦艦武蔵」にも出演
渡辺美佐子を久しく見ないと思っていた矢先、不沈艦と呼ばれた戦艦武蔵の謎の最期と、その乗組員の悲劇の運命を描いたNHK「スペシャルドラマ 戦艦武蔵」に出演していました。渡辺美佐子が演じていたのは、孫娘役の石原さとみとともに、「武蔵」の乗組員だった夫の死の謎を解くため旅に出る祖母の役。戦争で、若くして愛する人を失った女性の哀しみを、見事に演じていました。いまだ衰えぬその演技力には脱帽です。また8月28日には、美濃加茂市出身の劇作家・坪内逍遥を顕彰する「第十六回坪内逍遥大賞」が、渡辺美佐子に贈られました。
これは、渡辺美佐子の一人芝居「化粧」や、広島や長崎の原爆をテーマにした朗読劇「夏の雲は忘れない」を、31年前から全国で上演していることなどが評価されたためです。渡辺美佐子は表彰に際して、「小さな劇団でこつこつとお芝居をしてきたことに目配りしていただき、とても光栄です。これからも精いっぱい演じていきたい」と、笑顔で答えています。
美人女優でも主演女優でもなく、大作、愚作にも関係なく、映画やテレビドラマ、芝居に取り組んで60年。渡辺美佐子が、これからも女優を続けるために、整形をしたとして、それに何の問題があるでしょうか。夫の大山勝美が亡くなった今、渡辺美佐子には、自分にとって納得できる作品に、これから1本でも多く出演してほしいものです。