ゼレンスキー大統領の支持率がロシア侵攻でジリ貧から急上昇
◆出身:ウクライナ・ソビエト社会主義共和国
◆身長:170cm
◆血液型:非公開
◆政党:国民の僕
◆ウクライナ第6代大統領
ゼレンスキー大統領の政権運営は前途多難なスタートだった
ロシアの軍事侵攻が加速するウクライナで、強大なロシア軍勢力を前に一歩も譲らずリーダーシップを発揮するゼレンスキー大統領に、世界の注目が集まっています。
子供の頃から人を楽しませる才能があったゼレンスキー大統領は、若い頃からアマチュア芸人としてメディアに出演していました。キエフ国立経済大学で法学を学んだ後、法律の道ではなく芸能界へ。自ら制作会社・第95街区を立ち上げ、コメディアンとして活躍します。
その後、主演ドラマで大統領を演じたゼレンスキーは2018年にウクライナ大統領選への出馬を表明。ドラマの続きを思わせる選挙活動で圧倒的な人気を集め、2019年5月に第6代ウクライナ大統領に就任しました。
絶大な支持を受け国のトップとなったゼレンスキー大統領は、政権運営に乗り出します。しかし大統領自身をはじめ政党のメンバーも政治経験がない素人の集まりではドラマのようにいかず、支持率は徐々に低下していきました。
国民の団結高め驚愕のV字回復!
軍事侵攻が始まる直前の2022年2月18日時点で、ゼレンスキー大統領の支持率は41%まで落ち込んでいましたが、侵攻後には91%という驚異の上昇を見せています。
ウクライナの首都キエフから避難せず、国民の怒りを代弁するゼレンスキー大統領を多くの人々が称賛。母国を一緒に守ろうと訴えるゼレンスキー大統領の呼びかけに共感し、一旦国外へ避難した国民がウクライナへ戻ろうとする逆流現象まで起きています。
支持率のV回復は、毅然とした態度で国を守るゼレンスキー大統領が国民からの信頼を取り戻した何よりの証でしょう。
ゼレンスキー大統領の「国民の僕」が世界的人気ドラマに!
ドラマで演じた大統領役が現実に
ゼレンスキー大統領誕生のきっかけとなったのは、ウクライナの国営テレビで放送された主演ドラマ「国民の僕(しもべ)」です。
2015年11月にスタートした同作でゼレンスキーは歴史教師から大統領になり、腐敗したウクライナの政治を立て直していく主人公・ゴロボロチコを好演し、国民的人気俳優となりました。
ドラマ放映後、ゼレンスキーは同作のタイトルにちなんだ政党・国民の僕を第95街区のメンバーと立ち上げて大統領選を戦い、70%を超える得票率でウクライナ大統領に。まさにドラマで演じたストーリーが現実となった瞬間でした。
「国民の僕」が日本でも観られる?
ロシア侵攻によりゼレンスキー大統領への関心が高まったことで、俳優時代の主演ドラマ「国民の僕」に注目が集まり、各国が放映権を獲得。同作の公式YouTubeチャンネルも、シーズン1からシーズン3までの51話を無料で配信しています。
YouTubeで配信されている「国民の僕」は日本でも視聴は可能ですが、日本語の吹替え版はありませんん。また、自動翻訳の日本語は意味の通らないおかしな言葉になります。英語字幕で理解できる人は楽しめそうですが、日本語字幕での視聴は難しそうです。
ゼレンスキー大統領のルーツとなった作品だけに、日本でも視聴できるようになれば相当な再生数になるのではないでしょうか。
ゼレンスキー大統領が俳優から真のリーダーに!覚醒した求心力
国民の心を掴む発信力を如何なく発揮
ゼレンスキー大統領の支持率急上昇の背景には、国内に留まらず世界にもメッセージを伝える情報発信力があるとされています。
制作会社を運営するテレビマンとして磨いた魅せる技を活かし、自撮りビデオや演説で国民を鼓舞する姿を連日発信し、求心力を高めるゼレンスキー大統領。2022年2月25日に公開した自撮り動画では、大統領府近くで側近数名と共にヘルメットや防弾チョッキを着けず「我々は皆ここにいる」と語りかけ、改めてウクライナの地から指揮を執る決意を見せました。
ゼレンスキー大統領の就任演説が胸熱
ゼレンスキー大統領は就任演説で「ウクライナの人々を笑顔にするためできることは全てやった」「今度は人々が泣かないためにできる限りのことをしたい」と国民に誓いました。愛する祖国とそこで暮らす国民が、ロシアに立ち向かう何よりの原動力になっているのではないでしょうか。
ロシアからの傭兵や爆撃による生命の危険に晒されながらも国外に避難せず、国を守ることは元俳優だからといって演技でできるわけがなく、自国の危機を前に元々備わっていた求心力が覚醒したのでしょう。
日本の国会での演説により、ますます注目度が高まるゼレンスキー大統領。国民の心を掴んだ力強い言葉でウクライナへの支持を高め、国を守り切った英雄として世界の歴史に名を刻む日は近いかもしれません。