中条きよし「必殺仕事人」のクールガイ!身長体重、プロフィールは?
中条きよしは「スター誕生!」の大人版「全日本歌謡選手権」のグランドチャンピオンだった!
今のジャニーズ事務所や吉本興業のように、1960年代の日本の芸能界に君臨していたのが渡辺プロダクションでした。そのタレント寡占状態に反旗を翻したのが、1971年にスタートした日本テレビ伝説のアイドル発掘番組「スター誕生!」であり、それより1年早く始まったのが、本格歌手のオーディション番組「全日本歌謡選手権」でした。
この番組は、五木ひろしや八代亜紀、天童よしみ、山本譲二など、1970年代の歌謡界を彩る、多くの演歌歌手を輩出しています。そしてもう1人、忘れてならないのが中条きよしです。中条きよしは、1946年生まれで、71歳。今では中条きよしが歌手だったことを知る人も少なくなりました。
中条きよしと言えば、1981年のテレビ朝日「新・必殺仕置き人」で、無口な色男の仕置き人・三味線屋の勇次役を演じ、俳優として大ブレイク。その後も、2時間ドラマの色悪の犯人や、やくざ映画の狡猾な幹部役などを演じていることから、俳優としてのイメージが強いようです。
しかし中条きよしにとっては、「全日本歌謡選手権」で10週勝ち抜いてグランドチャンピオンとなり、1974年に「うそ」が大ヒットしたことこそが、全てであり原点でした。
中条きよしはその水商売的色気で中高年女性のアイドルに
もともとは役者を目指していた中条きよし。歌のうまさを見込まれて、前座歌手をしていたところ、レコード会社の目に留まって、歌手デビューすることに。しかし全く売れなかったため、サラリーマン生活を送った後、スナックのマスターをしていました。
「全日本歌謡選手権」に出たときは、もう27歳でしたが、178cmと長身で、体重は70kg前後の押し出しが利いた体格。甘いマスクに、水商売の男性特有の危険な香りをさせていた中条きよしは、当時、中高年層の女性たちに圧倒的人気を誇りました。
中条きよしの結婚歴と隠し子騒動!ハイジャック事件であわや!?
中条きよしは4度結婚した名うてのプレイボーイ
中条きよしの歌手としてのヒット曲は、デビュー曲であり、かつ最大のヒット曲となった「うそ」です。その後、第2弾、第3弾として、「うすなさけ」「理由(わけ)」と続きますが、以後はこれといったヒット曲もありませんでした。そんな中、次第に役者へと移行し、俳優として活躍するようになります。中条きよしは、アイドルとしてデビューしたわけではないので、華やかな女性遍歴もまた話題の内でした。
「うそ」でブレイクするまでに、すでに結婚していた中条きよしは、男の子が1人いましたが離婚します。すぐに再婚しますが、29歳の時に2度目の離婚。人気絶頂だった1977年、31歳の時には、隠し子騒動が勃発しました。ようやくその騒動が落ち着いた翌年には、歌手の高山ひろ子と3度目の結婚をしています。中条きよしもこれで落ち着くかと思われましたが、10年後の1988年になると3度目の離婚。
そしてまたその翌年となる1989年に、祇園の高級クラブでママを務めていた女性と4度目の結婚をしました。中条きよしのプレイボーイぶりは、決してイメージではありません。本人自身のキャラクターということなのでしょう。今は、お互い酸いも甘いも噛み分けた大人同士として、結婚生活が破たんすることもなく続いているようです。
中条きよしが本気で怖かったのは女性や暴力団でなくハイジャック犯だった?!
中条きよしが芸能生活で本当に怖い思いをしたのは、「うそ」が大ヒットしていた1974年7月5日。関空・羽田間の最終便に乗っている最中に、ハイジャック事件に遭遇した時だそうです。運悪く最前列に座っていた中条きよしは、コクピットと客室を行き来する犯人の威嚇を間近に見て、心底恐怖を感じたとか。
とはいえ、ハイジャックに遭遇したエピソードすら印象が薄いのは、暴力団との付き合いなど、やはり、そのどっぷりと芸能界に浸かった中条きよしの生き方があるからでしょう。女性たちや暴力団関係者に対して、もっとガードを固くしていたならば、本人の評判ももう少し良くなっていたかもしれません。
中条きよしが30数年ぶりに出す喫煙家たちへの応援歌「煙が目にしみる」
もはや麻薬に近い扱いの煙草ですが、昭和の時代、煙草は、文学や映画、音楽、中でも歌謡曲の歌詞においては欠かせないアイテムでありシチュエーションの1つでした。中条きよしや五木ひろしを世に送り出した作詞家の山口洋子は、銀座のクラブ「姫」の最年少ママ。
五木ひろしの「よこはま・たそがれ」の冒頭は、「よこはま、たそがれ、煙草の煙」と始まり、中条きよしの「うそ」は、「折れた煙草の吸いがらで あなたの嘘がわかるのよ」と綴られています。こうした中、久しく話題のなかった中条きよしが、2017年春、新曲「煙が目にしみる」をリリースすることが発表されました。インタビューに答えての第一声は、「この禁煙の世の中で」と苦笑交じりの中条きよし。自らも1日60本吸っていたというヘビースモーカーでしたが、8年前に止めたそうです。
しかし、煙草が醸し出す男女の機微や間の効用を説くだけでなく、禁煙にすることで多くの飲食店が潰れてしまったら元も子もないと、元水商売のオーナーとして、もはや魔女狩り的な禁煙ブームをチクリ。中条きよしは、「うそ」以来30数年ぶりの煙草つながりの楽曲で、「煙草を吸っている人の応援歌」としてヒットを目指しています。それにしても、中条きよしのように、艶っぽくて危険な香りがする昭和の男前も、喫煙家同様、本当に少なくなったものです。