「うらみちお兄さん」爽やかな体操のお兄さんが実はブラック?大人の本音満載のシュールギャグ漫画

「うらみちお兄さん」爽やかだけどブラック!あらすじと大人の本音がグッとくる名言ネタバレ

「うらみちお兄さん」はアラサー体操のお兄さんのブラックコメディ!あらすじ

久世岳「うらみちお兄さん」は、幼児向けの教育番組に出演している体操のお兄さんを主人公としたコメディ漫画です。当初は久世岳のTwitterなどで公開されていましたが、人気となり、webコミック配信サイト「comic POOL」にて本格的な連載を開始しました。

主人公は、教育番組「ママンとトゥギャザー」で体操のお兄さんを担当している表田裏道(おもたうらみち)31歳。うらみちお兄さんとして子供たちに慕われている、とても爽やかな体操のお兄さんですが、情緒は少し不安定です。独身でアラサーのうらみちお兄さんは、年齢を重ねるにつれて蓄積されてきた疲労感や心の闇をうっかり吐露し、子供たちを困惑させる日々……。

漫画「うらみちお兄さん」は、不安や悲しみに揺れるうらみちお兄さんの、爽やかさとは正反対のブラックさや、アラサーの悲しい現実などをネタに、ちょっとだけ悲しい大人の現実をコミカルに描いています。

「うらみちお兄さん」大人の本音が心に響いてツライ!グッとくる名言ネタバレ

久世岳「うらみちお兄さん」は、ネガティブなネタを扱ったコメディ漫画です。人は、年齢を重ねるにつれ、自分が歳を取ったことを自覚し、少し悲しい気持ちになることもあるもの。うらみちお兄さんのネガティブ発言は、まさしく同年齢の読者の心をえぐる鋭さを持っています。しかし、痛いところを突かれたと思いつつも、つい笑ってしまうようなコミカルな部分が多く、重くなりすぎない雰囲気が心地よく感じられるところがポイント。

共感度の高い名言も多く、同年代の社会人からは名言集のようだとの評価も得ている「うらみちお兄さん」。特に響くという意見が数多く見られたのは「諦めても 終わらせてはもらえない試合だってあるんだよ……人生とかね」というセリフで、ままならない人生に苦悩しながら日々を生きている読者の心に深く刺さります。また「朝が……来てしまった……」という絶望と驚愕の表情は、笑いを誘いますが、共感度も高い名言。ついつい「分かる」「私も」と呟きたくなる力があります。

「うらみちお兄さん」で大人気!作者久世岳プロフィール!PVにはあの人気声優が出演!

「うらみちお兄さん」で大人気!作者の久世岳とは?

「うらみちお兄さん」で注目を集める久世岳(くぜがく)は、2014年頃から漫画の投稿を開始し、第25回「スクウェア・エニックスマンガ大賞」に入選して漫画家デビューを果たしました。2015年11月からは、スクウェア・エニックスのwebコミック配信サイト「ガンガンONLINE」にて、「トリマニア」の連載を開始しています。舞台は、世界で唯一、背中に翼の生えた鳥人間が住むという謎の多い国トリマニア共和国。

失恋をきっかけにトリマニア共和国に留学を決めた少女を中心に、鳥人間と少女の、ゆるりとした日常と恋を描きます。2017年7月17日を最後に更新が停止していましたが、2017年11月20日から再開されることが決定。同時に、コミックス4巻が2017年12月22日に発売予定であることが発表されました。

独特のテンポを持つ久世岳の作風は、「うらみちお兄さん」にも「トリマニア」にも感じられますが、制作時には「間」を大事にしているとのこと。キャラクターは自然に浮かんでくることが多いそうですが、うらみちお兄さんも、新作漫画について考えている時に急に飛び込んできたそうです。

「うらみちお兄さん」PVでついにしゃべった!キャストは人気声優の神谷浩史

久世岳「うらみちお兄さん」のコミックス第1巻は、一迅社より、2017年9月27日に発売されました。発売を記念したPVが公開されましたが、うらみちお兄さんに声が付いているということで大きな話題となっています。うらみちお兄さんのテンションの高低差を見事に演じ分け、にじみ出る疲労感を声だけで表現した声優は、神谷浩史。1994年にデビューし、2006年8月に交通事故により活動を停止していましたが、2006年末より復帰。数多くの人気アニメの主人公を演じてきました。

2008年より放送されている人気シリーズ「夏目友人帳」夏目貴志役や、2009年「化物語」シリーズの阿良々木暦役、2013年「進撃の巨人」リヴァイ役、2015年「おそ松さん」松野チョロ松役などを担当しています。PV用の台本は、作者・久世岳の書き下ろしです。原作でも人気のセリフを取り入れながら、まだ作品を知らない人にも雰囲気が伝わるような、うらみちお兄さんらしいブラックなセリフが散りばめられています。

「うらみちお兄さん」が「次にくるマンガ大賞」を受賞!シュールで笑えるコメディ漫画の魅力とは

久世岳「うらみちお兄さん」が「第3回次にくるマンガ大賞」のwebコミックス部門で第1位を獲得しました!「次にくるマンガ大賞」とは、ドワンゴが運営している動画共有サイト「niconico」と、KADOKAWAが発行する総合文芸誌「ダ・ヴィンチ」が共催しているユーザー参加型の漫画賞。

ユーザーから「次にくる」漫画のエントリーを受け付け、その中から人気の高かった20作品を選出。ノミネートされた20作品は、投票によって順位が決定されます。コミックス部門とwebコミックス部門に分かれていますが、webコミック部門は、webをメイン媒体としていることが最大の条件です。コミックス化している場合は、既刊5巻以内ならばエントリー可能となっています。

過去にはアニメ化も決定した「ヲタクに恋は難しい」や、ボーイッシュな女子高生を主人公としたラブコメディで大人気となった「トモちゃんは女の子!」などがwebコミックス部門で第1位を獲得。ノミネートされる作品の面白さに定評のある賞です。「うらみちお兄さん」は、久世岳のTwitterから始まった作品ですが、そもそも連載のために考えられた作品ではありません。新連載に向け、ダークファンタジー作品の構想を練っていた久世岳の脳内に、突然現れたのがうらみちお兄さんでした。

アラサー男子のうらみちお兄さんがポロリとこぼす本音は、日々読者が声に出せずにいる気持ちを代弁し、心の奥底にある不安感を明確にしてくれます。とはいえ、ネガティブな本音ばかりが出てくると重くなりすぎるのでは、と感じる方も多いでしょう。しかし読者は、テンションの高いさわやかお兄さんから一転、生々しくネガティブかつ深い闇を抱えていそうな重いセリフが飛び出すと、あっけにとられ、その落差につい笑ってしまいます。

久世岳は、うらみちお兄さんを変人だと思って描いてはおらず、誰でも持っている心の裏表を体現する人物として描いているとか。仕事をして、社会で生きている人すべてに共通するものだからこそ、共感できる部分が多いのではないでしょうか。イラスト投稿サイトpixivが主宰した「WEBマンガ総選挙」インディーズ部門でも第1位を獲得した「うらみちお兄さん」。お兄さんのもつ心の闇に共感しつつ、そのちょっとゆかいな日々を見守りたくなる作品です。

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