金井宣茂は海上自衛隊医師からJAXAの宇宙飛行士へ!婚約者とは地球と宇宙との遠距離恋愛後、結婚へ

2020年3月26日 更新

金井宣茂はJAXAの宇宙飛行士!海上自衛隊の医師から宇宙を目指したきっかけとは

金井宣茂は「臆病で用心深い」JAXAの宇宙飛行士!

金井宣茂(かないのりしげ)は、2009年にJAXAの宇宙飛行士選抜試験で宇宙飛行士訓練生に選定されました。2月に開催された試験では補欠でしたが、9月に正式に追加採用されたことで無事JAXAの宇宙飛行士となり、同期には、大西卓哉と油井亀美也(ゆいきみや)がいます。

2011年7月に基礎訓練を修了し、ISS(国際宇宙ステーション)搭乗宇宙飛行士に認定された金井宣茂は、2017年12月より約半年間、ISSに滞在する予定です。自身については「臆病で用心深い」と自己分析している金井宣茂。たとえば海底や洞窟の訓練中に、アグレッシブな他の飛行士たちがどんどん先に行こうとする中、金井宣茂は「ちょっと待て」という存在だと言います。

曰く「自分は万全に準備してから行く。段取りなどをチェックし、場合によってはチームでは引き留め役」。しかし、臆病である反面、訓練でうまくいかずに落第点をとってしまった時には悔し涙を流すという熱い一面もあります。そんな時にどのような方法で気分をリセットするのかと言うと、ズバリ「寝る」こと。

ぐっすりと眠ると、朝には「もう1回やってやろう」と力がみなぎってくるそうです。ただ慎重なだけではなく、精神的なタフさも持ち合わせているところも、金井宣茂が宇宙飛行士として認められている理由なのでしょう。

金井宣茂の前職は海上自衛隊の医師!潜水医学から宇宙を目指したきっかけとは

金井宣茂は、JAXAの宇宙飛行士になる前は、海上自衛隊の医師をしていました。専門は、潜水医学。ダイバーや潜水艦乗組員の体調管理を主な仕事としていたそうです。この前職から、現在の仲間からは「NEMO(ネモ)」や「ニモ」というニックネームで呼ばれているとか。

「NEMO(ネモ)」は、ジュール・ヴェルヌの冒険小説「海底二万里」に出てくるネモ船長から、「ニモ」は、言わずと知れたディズニー映画「ファインディング・ニモ」の主人公の名前です。学生の頃は、薬剤師の両親の影響や、その頃に読んだ北杜夫の著書「どくとるマンボウ航海記」を読んだことがきっかけで、世界中を旅する船医に憧れを抱いていた金井宣茂。ちょうどその頃に、自衛隊が海外で国際貢献をする姿を見て「自衛隊の医師になり世界を回るのも面白いな」と考えるようになりました。

そして、防衛医科大学校医学科に進み、卒業と共に自衛隊の医師として防衛医科大学校病院や自衛隊大湊病院などに勤務します。ある日、アメリカ海軍に潜水医学の勉強に行ったときに1つの転機が訪れました。そこ飾られていたのは、潜水医学を学んだ後にNASAの宇宙飛行士になった海軍の女性医師の写真。

金井宣茂は、軍医が宇宙飛行士になれることの驚きと、自分も宇宙飛行士になれるのではないかという期待を感じたと言います。ちなみに、前職が医師という経歴をもつ日本の宇宙飛行士は、向井千秋、古川聡に次いで3人目です。また、油井亀美也に次ぐ2人目の自衛隊出身者でもあります。

金井宣茂が婚約を発表!地球と宇宙との遠距離恋愛?

金井宣茂が婚約を発表!妻になる人とは地球と宇宙との遠距離恋愛?

金井宣茂は、2017年8月27日に、自身のツイッターで婚約したことを発表しました。お相手は、同じJAXAで働く職員とのことですが、それ以外の情報は明かされていません。最先端技術を扱う勤務先ということもあり、お相手が日本人ではない可能性もありそうです。

結婚は、2017年12月から予定されている金井宣茂のISS滞在終了後になる模様。その時にまた、妻になる方についての情報が公開されるかもしれないので楽しみですね!金井宣茂の婚約発表のツイッターには、「宇宙からプロポーズ!?」「地球と宇宙との遠距離恋愛なんてロマンチック」など、多数の祝福のコメントが寄せられました。

金井宣茂は日本で初めてのメガネをかけた宇宙飛行士!

メガネをかけて、いかにも真面目そうな風貌をしている金井宣茂。これまでの日本人宇宙飛行士の中には日ごろからメガネ姿の人はいません。そのため、メガネをかけたまま宇宙に行けるのか?という関心を持つ人も多いようで、金井宣茂は「訓練で困ったことはあまりない。船外活動訓練時にヘルメットでメガネが曇ったりするくらい」と回答しています。どうやらメガネをかけたままでもヘルメットはかぶれるようです。

ツイッター上でもメガネについて質問されたことがありますが、「ベテランの宇宙飛行士の中には細かい文字の手順書を読むのにメガネを使っている人もいる」と、意外と知られていない宇宙飛行士の素顔を披露。宇宙飛行士と言うと、若い世代が選ばれるというイメージを持つ人も多いでしょうが、実は40~50代が主で、近視だけでなく、早い人だと老眼ということもあると言います。

そのため、「(自分は)初めてのメガネ君ではない」とツイートした金井宣茂は、「重力がないのであまりメガネがずり落ちたりなどはないのではないかと思っている」と予測しています。JAXAの募集要項によると、宇宙飛行士になるためには、眼鏡やコンタクトを着用して1.0以上の視力があれば問題ありません。もちろん宇宙でコンタクトレンズを着用することも可能なので、仮にメガネの使用が難しくなっても、コンタクトレンズを使うという手段が取れることになります。

金井宣茂のISSへの出発がカウントダウン!「日本の実力」も背負って飛ぶ

金井宣茂がISS長期滞在に向けて宇宙へ出発する日がいよいよ近づいてきました。11月初めからロシアでの最終訓練に参加し、最終試験に合格。現在は、2017年12月17日に予定されている打ち上げに向けて、最終調整に入っています。記者会見に臨んだ金井宣茂は、「訓練士や一緒に宇宙に向かう飛行士に敬意を表したかった」との理由から、着物姿で登場しました。

8月のインタビューでは、飛行チームとはロシア語と英語を駆使しながらコミュニケーションを取っていることを明かし、最終的にはアイコンタクトで通じるくらいのコミュニケーションを図っていきたいと抱負を述べていた金井宣茂。計画の最終段階に到達した現在、飛行メンバーとの意思疎通もばっちりの様子です。

ISSでは、「健康長寿のヒントは宇宙にある」をテーマに、医師の視点から実験を行う予定となっています。加齢と似た体の変化が、急速に訪れるという宇宙空間。この性質を利用して、宇宙飛行士や、一緒に連れていくマウスの体を調べることで、新しい医薬品の開発に役立つデータを収集しようという計画です。

金井宣茂によって老化のメカニズムの一端が解明されれば、人類にとっての大発見となるでしょう。10月30日に林芳正文部科学相を表敬訪問した金井宣茂は、「日本の実力を見せることも任務の1つと考えています」と意気込みを述べました。日本の代表だとの気概も十分な金井宣茂は、ISS滞在中は、野口聡一のように、ツイッターやブログで情報を発信する予定となっています。金井宣茂が宇宙からどのようなニュースを届けてくれるのかが今から楽しみです!

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