樹林伸の「神の雫」は姉とのタッグ作品!ヒット作連発の漫画原作者の年収は?
樹林伸の「神の雫」は姉とのタッグ作品!ワインの普及に大貢献
樹林伸(きばやししん)は、「神の雫」や「金田一少年の事件簿」といった大ヒット漫画を生んだ漫画原作者です。樹林伸の漫画原作者としての代表作と言えるのが、ノンフィクションライターで実姉の樹林ゆう子と組んで、亜樹直(あぎだたし)のペンネームで原作を担当した「神の雫」です。
主人公が「神の雫」とよばれる幻のワインを探し求めるというこの作品。面白さはもちろん、ワイン初心者でも分かりやすく、かつ深くワインを知ることができると評判になり大ヒットしました。この作品をきっかけにワインにはまったという人も多く、日本でのワインの普及にも大いに貢献した樹林伸。この功績に対しては、ボジョレワイン騎士団から騎士号の称号を贈られています。
樹林伸はヒット作を生み出した漫画原作者!年収はいくらくらい!?
もともとは、講談社に勤めており、少年誌「少年マガジン」にて「シュート!」や「GTO」といった人気作品を担当していた敏腕漫画編集者でした。その後、漫画原作者として独立した樹林伸は、漫画「サイコメトラーEIJI」や「クニミツの政」といった作品の原作を担当。講談社時代の年収も1000万円とかなりの高給取りだったようですが、独立後の年収はその5倍の5000万円ほどだと言われています。
樹林伸の名義では小説や作詞も!娘の励ましで仕事を請けた!?
樹林伸の名義では小説や作詞も!「金田一少年の事件簿」など手掛けた作品は?
多くの漫画原作を手掛けている樹林伸は、実は作品ごとにペンネームを使いわけています。たとえば、「金田一少年の事件簿」や「探偵学園Q」でのペンネームは天樹征丸(あまぎせいまる)。「サイコメトラーEIJI」と「クニミツの政」は安童夕馬(あんどうゆうま)で、姉との共作となった「神の雫」では亜樹直としています。
これは、読者に先入観をもってもらいたくないという思いから、新たな作品に挑む際には別のペンネームを設定したことから始まっているそうです。ちなみに、樹林伸名義では、小説やテレビドラマの脚本も担当している他、作詞の仕事もしています。
樹林伸は娘の励ましで仕事を請けた!?妻や息子の情報は?
漫画原作者として大きな成功をおさめている樹林伸のプライベートは謎に包まれていますが、子供はいるようです。実は、ゲーム「ファイアーエムブレムif」の原作担当というオファーを受けた時、この仕事を請けるかどうか迷っていた樹林伸を、「やったほうがいい」と後押ししたのが娘だったとか。娘がいることから考えて、息子がいてもおかしくはありません。当然、結婚した妻がいることも十分考えられますが、家族の情報は公にされていないため、真実は闇の中です。
樹林伸が課長島耕作シリーズの原作も担当!金田一がサラリーマンに?
漫画原作者としてすでに20年以上も活躍を続けている樹林伸。原作を担当した作品は次々にヒット作となり、ドラマ化や映画化で世界を広げて、さらに多くのファンを獲得しています。
最近では、漫画家・弘兼憲史の代表作である「課長島耕作」シリーズのスピンオフ的な作品「島耕作の事件簿」の原作を担当。「金田一少年の事件簿」を代表作に持つ樹林伸が得意とするミステリ作品で、35周年を迎える島耕作シリーズの記念イヤーに華を添えました。
また、シリーズ累計でなんと8500万部を売り上げたという「金田一少年の事件簿」の新シリーズも、掲載誌を少年誌から青年誌「イブニング」に移して、2018年から連載をスタートさせています。新シリーズのタイトルは、なんと「金田一37歳の事件簿」。「金田一少年の事件簿」は、名探偵・金田一耕助の孫で、天才的な推理力を持つ高校生・金田一一(きんだいちはじめ)が次々と事件の謎を解き明かすという物語でした。
しかし、新シリーズでは、その金田一一が37歳の冴えないサラリーマンになっています。樹林伸は、「普段はどこにでもいる冴えないサラリーマンだが、事件解決の時だけ力を発揮する、そんな金田一を描きたかった」と理由を明かしました。
「謎はすべて解けた」や「じっちゃんの名にかけて」の名セリフとともに事件を解決する天才高校生探偵だった金田一一。37歳となった今は、「もう謎は解きたくないんだあ~!」と探偵役にもかなり後ろ向きな人物として描かれています。そんな、金田一一がこれからどのような活躍をするのかは、樹林伸の腕の見せどころでしょう。
掲載誌が、少年誌から青年誌に移ったことで、表現の幅も広がり、「これまでにない金田一の世界が見られる」と読者からの期待も高い様子。すでに「謎はすべて解けた」に代わる決め台詞も考えてあると言いますから、そちらも楽しみなところです。ヒット作を絶えず生み続けている樹林伸のこと、「金田一37歳の事件簿」でも、漫画作品としての新たな地平を切り拓いてくれることでしょう。