村田沙耶香「コンビニ人間」で芥川賞受賞!父親の職業が凄かった

村田沙耶香「コンビニ人間」で芥川賞受賞!父親の職業が凄かった

村田沙耶香「コンビニ人間」で芥川賞受賞!

村田沙耶香は、小説「コンビニ人間」で、第155回芥川賞を受賞した千葉県出身の作家です。「コンビニ人間」は、同じコンビニで、18年間もアルバイトを続けている独身女性が主人公。マニュアル化されたシステムの中で生きることに自分らしさを感じている主人公と、周囲の期待とのギャップを、ユーモアを交えながら表現している小説です。

村田沙耶香は、これまでにも、2003年に、デビュー作「授乳」で群像新人文学賞。2009年には、「ギンイロノウタ」で、三島由紀夫賞と野間文芸新人賞を受賞。さらに2014年には、「殺人出産」で、センスオブジェンダー賞少子化対策特別賞を受賞するなど、数々の作品が注目されてきました。

村田沙耶香の父親の職業が凄かった!

村田沙耶香は、芥川賞受賞をきっかけに、世間の注目を一気に集めることになりました。家族構成や私生活なども気になりますね。今回芥川賞を受賞した「コンビニ人間」の主人公は、村田沙耶香自身をモデルにしたものといわれており、小説の通りだとすれば、村田沙耶香は独身。1979年生まれの36歳の女性です。さらに、村田沙耶香の父親の職業が「裁判官」ということが分かってきました。

父親が、超エリートな裁判官だなんてすごいですね。村田沙耶香は、とても厳格な家庭に育ったのかもしれません。小説に登場するキャラクターの精神的描写などに定評があるのも、もしかしたら、裁判官である父親譲りの人間観察眼が肥えているからなのかもしれませんね。

村田沙耶香おすすめ作品「タダイマトビラ」「消滅世界」あらすじネタバレ

村田沙耶香おすすめ作品「タダイマトビラ」あらすじネタバレ

村田沙耶香の作品をここで少しご紹介しましょう。「タダイマトビラ」は、母親の愛情を感じないまま育った主人公が、自分の「家族像」を実現するため、恋人と同棲したりして、いわゆる家族ごっこのような生活に没頭していく物語。いつか理想の家族を手に入れられると信じ、さらに深く没頭し続け、ついに主人公の中で何かが壊れていくという展開です。現代の「家族観」についてメスを入れるような作品といえるでしょう。

村田沙耶香おすすめ作品「消滅世界」あらすじネタバレ

村田沙耶香の作品「消滅世界」は、別世界に存在するパラレルワールドの中の日本が舞台。そこは、人間が、すべて人工授精によって生まれてくる世界です。セックスの相手は、恋人やキャラが対象で、夫婦間では、近親相姦となるためタブーとされているという設定です。そんな世界で、実は両親から自然受精で生まれてきた主人公が、男性も人工授精によって妊娠できるという「楽園」に移住することで体験する驚愕の物語。少子化が懸念される現代ですが、人工授精がシステム化された世界を描くことで、その光と闇に切込むような作品となっています。

村田沙耶香は現役コンビニ店員!今後も「可能なら」続けたい

村田沙耶香は「コンビニ人間」の主人公と同様に、現在も現役で、コンビニでアルバイトをして生計を立てているといいます。「コンビニ人間」に登場する主人公の視点で描かれるシーンの数々は、実体験が元となり、現代社会のあるあるを織り交ぜながら、ユーモラスに表現している点など、実務経験が大きく小説に役立っていることは間違いありません。

村田沙耶香が、主人公の人生観通りの考え方ならば、システム化されたコンビニでの日常に、自分らしさを感じているといえますし、芥川賞を受賞した際のコメントでも、コンビニ愛について語ったり、今後も、可能ならば今まで通りコンビニで働きたいと発言するなど、コンビニ人間ぶりを披露しました。

今回は、芥川賞受賞作品である「コンビニ人間」のほか、「タダイマトビラ」や「消滅世界」の3作品について主に紹介してきました。これら3作品に限らず、村田沙耶香の作品は、描かれている主人公や登場人物の精神的な描写に引き込まれ、魅了されるファンが多いようです。日常のもやもやとした感情を文章で表し、読者に「そうそう、そうなんだよね」と、うなづかせてしまう巧みな表現力に定評があります。

特に、村田沙耶香は、現代に生きる内向的な人間の内面描写を描かせたらピカイチともいわれており、世間の多くの人々が抱える日常的な葛藤に触れている分、共感するところが多いのかもしれません。老若男女が抱える現代の社会問題にも触れていることから、今、最も注目されている作家の1人、村田沙耶香。書店にお出かけの際は、ぜひお手に取ってみてくださいね。

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