倍賞千恵子と川島なお美の知られざる秘話!永遠の妹「さくら」が可愛すぎる

倍賞千恵子と川島なお美の知られざる秘話!永遠の妹「さくら」が可愛すぎる

倍賞千恵子が可愛がった川島なおみの死

倍賞千恵子は、1941年生まれで現在74歳。「男はつらいよ」シリーズで演じた永遠の妹、可愛かった「さくら」もすっかり歳をとりました。倍賞千恵子は松竹歌劇団出身で、1961年松竹映画にスカウトされ、1963年、山田洋次監督の「下町の太陽」に主演し人気を得ました。そして1969年の「男はつらいよ」に出演以降、倍賞千恵子は庶民派女優として不動の地位を築きます。

そんな倍賞千恵子が、先日がんで亡くなった女優の川島なおみと親密な友人関係であったことは、少し意外でした。倍賞千恵子もかつて乳がんを患っており、川島なおみが2013年にがんを発症してからは、食生活をアドバイスするなど、良き相談相手となっていたようです。やや高慢でセレブなイメージが定着し、女優としては決して演技が一流といえなかった川島なおみ。倍賞千恵子を憧れの人と尊敬し、女優としても教えを真摯に乞うたのでしょう。そんな川島なおみを、倍賞千恵子は妹のように可愛がっていたようです。

倍賞千恵子は、昭和を代表する男優二人と共演した大女優

倍賞千恵子は、二人の偉大な男優と共演した女優として、映画史に永く記憶を留める女優です。二人の偉大な俳優とは、高倉健と渥美清。高倉健とは、「幸せの黄色いハンカチ」「遥かなる山の呼び声」「駅STATION」で共演した倍賞千恵子。いずれの作品も、不器用で寡黙な男と、その無骨な愛を優しく受けとめる女との物語でした。そして渥美清とは、国民的映画と賞された「男はつらいよ」シリーズで共演。

だめな兄貴フーテンの寅を、誰よりも理解し、慕う理想の妹「さくら」。その可愛さで、倍賞千恵子は絶大な人気を誇りました。高倉健と渥美清二人が演じた役が日本人男性の一典型とするなら、倍賞千恵子の演じた、永遠の妹「さくら」をはじめとする女たちは、日本人の男性が求める女性の理想像といっても過言ではありません。

倍賞千恵子の夫は?妹・倍賞美津子、弟の現在は?

倍賞千恵子は、「さくら」と違って超肉食系女子

倍賞千恵子というと、寅さんの妹「さくら」のイメージが強いですが、そこはやはり女優。何度も不倫関係に悩んだ波乱の人生でした。最初の恋人は、映画「下町の太陽」で共演した俳優の早川保で、早川保が愛人に子供を産ませていたことが分かり破局。その後は、10歳年上のテレビプロデューサーと10年近く続いた泥沼の不倫を精算して、4つ年下の俳優と結婚します。しかし、その結婚も、収入や俳優としての格差が原因で、4年ばかりで破局。しばらくは独身を通していた倍賞千恵子でしたが、今度は8歳年下の作曲家小六禮次郎と、7年越しの不倫の末に1993年52歳で再婚し、やっと穏やかな結婚生活を送っているようです。

倍賞千恵子、美津子姉妹は松竹歌劇団出身で、芸能プロレス一家

倍賞千恵子の妹・倍賞美津子もまた、松竹歌劇団から松竹映画に入りました。姉である倍賞千恵子とは違って、そのダイナミックボディを活かした大胆な演技が注目され、1979年、今村昌平監督の「復讐するは我にあり」で、ブルーリボン助演女優賞を獲得。以後も、黒沢明監督の「影武者」や「夢」に出演し、演技派女優と活躍しています。また私生活では、プロレスラーであったアントニオ猪木と結婚して注目を集めました。

しかし、アントニオ猪木の浮気や、倍賞美津子自身が萩原健一と不倫関係となり離婚しています。アントニオ猪木との間には、ミュージカル「アニー」の主役を射止めた娘・寛子がいます。彼女の夫は前新日本プロレス社長のサイモン猪木。また倍賞姉妹の実弟の一人、倍賞鉄夫は、長年新日本プロレスでリングアナを務め、現在は猪木事務所社長を務めています。もう一人の弟である倍賞明は、日産自動車硬式野球部で監督を務めた人物です。

倍賞千恵子と「さくら」の葛藤、「駅STATION」で魅せた艶技

倍賞千恵子は、高倉健と渥美清がともそうであったように、フーテンの寅の妹「さくら」のイメージが強くなり過ぎ、その呪縛に悩んだ時期があったようです。そんな時、渥美清は、「『男はつらいよ』を撮らなくなっても、まだ食っていける方法があるんだよ」と、倍賞千恵子に話しかけ、「お前が歌を歌って、俺が司会をやって、蛾次郎が切符を切る。それで3人でキャバレー回るんだよ。それなら食っていけるよ」と、明るく励ましたそうです。

この言葉は、渥美清自身が自らに投げかけた言葉でもあるでしょう。自分は決してフーテンの寅から逃げることはできない。しかし、フーテンの寅だけであっても、自分は俳優名利に尽き、役者として大きな財産を得ているという誇りが強く感じられます。倍賞千恵子が、さくらとは全く別の、初老の儚い女を見事に演じ切ったのが「駅STATION」です。冬の北海道、師走30日の夜。陸の孤島といわれる留萌の増毛駅最終に乗り遅れた男は、駅前に1つだけ灯った赤ちょうちんに入ります。客は一人もおらず、女主人がひとり。テレビから聞こえてくるのは、八代亜紀の「舟歌」だけ。二人の少なく短い台詞のやりとりに濃密な時間が過ぎていきます……。

ストーリーは、一夜の出会いが、孤独な二人に、より過酷で悲劇的な運命を導きます。それは別として、高倉健が、テレビを見ている倍賞千恵子を無言で後ろから抱きしめ、倍賞千恵子は後ろを見ずに高倉健に体を委ね、高倉健の手にそっと手を添えるシーンは、大人の男女ならではの濃厚な色気に満ちあふれていました。またこの作品は、高倉健が演じた数少ないラブシーンとしても貴重な作品です。ぜひご覧になってみてください。

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