エリック・カールの「はらぺこあおむし」は全世界の定番絵本!その魅力とは?

エリック・カールの「はらぺこあおむし」は全世界の定番絵本!その魅力とは?

エリック・カールの代表作「はらぺこあおむし」は永遠の絵本の定番

エリック・カールの絵本「はらぺこあおむし」は、誰もが一度は目にしたことがある作品ではないでしょうか。アメリカの絵本作家であるエリック・カールの代表作にして、世界的な絵本の定番ともいえる作品です。

卵から孵化したあおむしが、りんごやアイス、ケーキといった食べ物を次々に食べながら、だんだんと成長していく姿が鮮やかな色彩で描かれている本作。色彩の美しさと、絵柄の愛らしさもあって、今なお関連グッズが発売されているほどに人気が高く、まさに永遠の定番ともいえる絵本となっています。

エリック・カールの「はらぺこあおむし」を子供が好きなわけ!その魅力とは?

「はらぺこあおむし」が発表されたのは、今から50年近く前の1969年です。発売されると、世界各国で絶賛されました。その魅力の一つは、子供ならば誰でも大好きな食べ物が登場することでしょう。それらを食べ続けるあおむしの様子が「ぱくぱく、もぐもぐ」と、リズミカルかつユーモラスに描写されます。

そして、この絵本の最大の特徴として挙げられるのが、あおむしが本当に食べたかのように、それぞれのページに実際に穴があけてあるという今までにない工夫です。幼い子供が、絵本に触れて楽しめるという要素も加えられた「はらぺこあおむし」は、普遍的な魅力にあふれているからこそ、全世界の定番絵本となれたといえます。

エリック・カールのプロフィール!おすすめ絵本ランキング!

エリック・カールはかなりの高齢!そのプロフィール!

エリック・カールは、1925年生まれなので、なんと92歳になります。プロフィールを紹介しますと、6月25日にニューヨークに生まれたエリック・カールは、10歳で、家族とともに西ドイツに移り住み、シュツットガルトの美術アカデミーで学んだ後は、再びアメリカへ戻りました。

著名なグラフィックデザイナーであり、絵本作家でもあるレオ・レオニにその才能を見出されると、ニューヨークタイムズのグラフィックデザイナーという就職口を紹介され働くことになります。さらには、レオ・レオニのすすめにより、絵本作家としての活動も開始。1968年には、「1、2、3 どうぶつえんへ」を発表し、ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞を受賞しました。

エリック・カールのおすすめ絵本ランキング!

エリック・カールのおすすめ絵本といえば、なんといっても1位は「はらぺこあおむし」でしょう。小さい子供でも楽しめる内容で、大人の鑑賞にも十分耐えうるデザイン性の高さは贈り物にもぴったりです。2位は、出世作でもある「1、2、3 どうぶつえんへ」。動物たちが汽車で動物園に向かいますが、子供の大好きなゾウやキリンやカバが登場し、楽しみながら数字を学べます。

3位は、「パパ、お月さまとって!」。パパが娘のために長い梯子でお月様をとりにいきますが、お月様は大きすぎて持ち帰れず……。大きすぎるお月様がモニカと遊べるようになるアイディアには驚かされますし、長い梯子を表現するため折りたたんであるページを広げるのもまた楽しい作品です。

エリック・カールは大の親日家!その深いわけとは?

絵本作家として、実に50年以上活躍をし続けるエリック・カールの作品は、日本国内だけで1200万部も販売されており、日本で最も人気の高い海外の絵本作家といえます。そんなエリック・カールは大の親日家で、これまで何度も来日をはたしています。実は、世界的な作家であるエリック・カールと日本とのつながりは深く、代表作である「はらぺこあおむし」の出版は、日本の出版社の協力があって実現しました。

「はらぺこあおむし」のデザインは特徴的で、あおむしが食べたような「穴」が、各ページにあいています。しかし、当時のアメリカでは、子供向けの絵本にそういった加工をすると採算がとれないとして、実現不可能でした。そこで、日本の出版社が協力を申し出たことで、日本で印刷・製本されることになり、ついに世に出ることとなりました。

また、エリック・カール自身、幼い頃から、日本の美術に対して興味を持っていて、特に浮世絵が好きだと語っています。来日するたびに、浮世絵だけでなく、建築や伝統工芸、食文化等に触れ、深い影響を受けたそうです。さらには、2002年に、アメリカのマサチューセッツ州に「エリック・カール絵本美術館」を開いたのも、日本で「絵本美術館」を訪れたことが大きなきっかけになったとか。

アメリカには、絵本の美術を中心にした大規模な美術館は存在しませんでしたが、日本で絵本美術館を訪れた感動がエリック・カールを突き動かし、アメリカにおける絵本美術の拠点を作らせることになりました。
そして2017年4月。その「エリック・カール絵本美術館」の全面協力のもとで、日本でも、大規模な「エリック・カール展」が行われます。

世田谷美術館を皮切りに、岩手県立美術館や、いわき市立美術館を巡回するこの展覧会は、「はらぺこあおむし」や「くまさん くまさん なに みてるの?」「パパ、お月さまとって!」といったエリック・カールの絵本の原画はもちろん、「スイミー」で知られ、エリック・カールを見出したレオ・レオニや、影響を受けたパウル・クレー等の作品も展示されます。この「エリック・カール展」は、長年、日本との良好な関係を築いてきたエリック・カールと日本との幸福なコラボレーションと言えますね。

関連記事

ページ上部へ戻る