赤木春恵はギネス世界最高齢映画初主演女優!病気の様子は?

赤木春恵が認知症役の映画でギネス世界最高齢映画初主演女優に!

赤木春恵が世界最高齢映画初主演女優としてギネス認定!

高齢化社会と言われて久しい今、往年の名俳優や熟年役者の活躍が目立っています。80代の俳優もめずらしくなくなってきましたが、2013年に公開された「ペコロスの母に会いに行く」で主演を果たした赤木春恵は、映画撮影の初日を期して、世界最高齢映画初主演女優としてギネス世界記録に認定されました。

88歳と175日目だったそうです。映画は、認知症の母親の看護に悪戦苦闘する、バツイチで初老の息子の日常をハートウォーミングに描いた作品。当時85歳となっていた森崎東(もりさきあずま)が、監督を務めています。原作は、長崎県在住の漫画家・岡野雄一が、実体験をもとに描いたエッセイ漫画の「ペコロスの母に会いに行く」と「ペコロスの母の玉手箱」。映画化されてさらに広く知れ渡るようになると、「読むと、ほのぼのとして心が温まる」と話題が高まり、ベストセラーになりました。

赤木春恵はテレビ史に残るドラマ「3年B組金八先生」「渡る世間は鬼ばかり」の出演女優

赤木春恵は、1924年生まれ。戦前の1940年に、松竹のニューフェイスとしてデビューしまし、以来、戦中、戦後、現在に至るまで、女優として活躍してきました。今でも、TBSドラマ「3年B組金八先生」の女性校長役や「渡る世間は鬼ばかり」での泉ピン子の姑役が記憶に残っている人は多いのではないでしょうか。

赤木春恵が、これまで現役を続けてこられたのは、「渡る世間は鬼ばかり」で橋田ファミリーの一員となり、同年代であるプロデューサーの石井ふく子や、脚本家の橋田壽賀子の支えがあったからでしょう。

赤木春恵は現在引退?病気は大丈夫?孫・野杁俊希の演技だけが楽しみ!?

赤木春恵は80代で乳がんを乗り越え、毎日映画コンクール女優主演賞を獲得

赤木春恵は、これまでに幾度も大きなハードルを越えてきました。2007年、83歳の時には乳がんが見つかり、「渡る世間は鬼ばかり」を極秘降板して年末に左乳房を全摘出しています。完治後は、再び「渡鬼」に復帰しました。また2011年6月、モノマネタレントのコロッケと共演する東京・明治座7・8月公演を最後に、舞台を引退することを決意。

舞台の楽日には、花束と共に、「お互いにつらい戦争体験を乗り越えて今までよくがんばってきた」という森光子のメッセージが届けられたそうです。そして2013年、赤木春恵は、映画「ペコロスの母に会いに行く」に出演。世界最高齢映画初主演女優としてギネスに記録されるとともに、第68回毎日映画コンクール女優主演賞に輝きます。

赤木春恵の自宅リハビリの楽しみは俳優になった孫・野杁俊希の活躍

年齢を重ねてもなお活躍を続けていた赤木春恵ですが、2015年9月、自宅で転倒して左足大腿部を骨折してしまいました。その後はリハビリに専念し、今も自宅療養を続けているそうです。とはいえ、周りが、「ナレーションや朗読劇などは問題ない」というほど元気で、本人も、今なお女優復帰の気力を失っていないと言います。

そんな彼女の支えとなっているのが、孫で俳優となった野杁俊希(のいりとしき)の成長でしょう。祖母である赤木春恵からは、「俳優は40歳になったときに分かる。焦らないで、目の前の仕事に夢中になりなさい」とアドバイスしてもらったという野杁俊希。2014年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」赤松広秀役にて出演後は、ドラマや映画への出演が続き、若手俳優として、今後の活躍が期待されています。

赤木春恵のペンフレンドはあの福山雅治?!

赤木春恵が、70年に及ぶ女優生活のあれこれを綴ったエッセイを、2017年3月に出版しました。タイトルは「あせらず、たゆまず、ゆっくりと。93歳の女優が見つけた人生の幸せ」(扶桑社刊)。現在、パーキンソン病を患い、要介護4の不自由な体の赤木春恵ですが、少しずつ書き続けていたようです。

彼女の本の帯を書いたのは、なんと福山雅治。2人が交流を始めたのは3年前に、お互いに別の映画で出席した高崎映画祭がきっかけでした。控え室で車いすに乗って待っていた赤木春恵に、福山雅治が自らのCDに、「ハッピーバースデー」と書いてプレゼント。

赤木春恵が彼に礼状を書いて以来、文通が続いていると言います。イケメン福山雅治、さすがです。このエッセイは、戦前から女優をずっと続けてきた赤木春恵ならではのエピソードに溢れています。慰問団で満州を訪れていた時、終戦を迎えた赤木春恵。先に収容されていた兄の釈放を条件に、慰問団にいた喜劇役者の藤山寛美らとともに、泉鏡花作「婦系図」を演じさせられたという驚くべき戦争秘話も。

また、ずっと「心友」としてつき合ってきた森光子が、赤木春恵が戦後間もなく結婚して新居を立てたとき、ご祝儀に当時の金で100万円の小切手を切って渡したという、大女優ならではの豪快な話も披露されています。赤木春恵のエッセイ集は、昭和という時代を生き抜いた女優のリアルな芸能史として、今後、貴重な資料となることでしょう。

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