えすとえむ漫画「いいね!光源氏くん」平安貴族は美形ニート!「うどんの女」を超えるか!?
えすとえむ漫画「いいね!光源氏くん」突然現れた平安貴族は美形!その正体は?
えすとえむ漫画「いいね!光源氏くん」は、お疲れ気味の現代労働女子(十人並み)藤原沙織の部屋に、突然、平安貴族が来てしまうところから始まります。格好も言動もおかしい平安貴族は、見たことがないような美形。その正体は、紫式部が記した平安時代の長編小説「源氏物語」の主人公、光源氏でした。
元の世界に戻れない光源氏は、沙織のもとで、現代での生活を少しずつ学び、ヒモ、かつニートな生活を満喫。平安貴族なだけに、感情を動かされる出来事に出会うと、とっさに歌を詠んでしまう光源氏に、沙織は、Twitterをやってみれば、と勧めます。
すると、自撮り写真も功を奏してか、「いいね」が30件も!えすとえむ漫画「いいね!光源氏くん」で歌われる和歌は、過去の歌集からの引用ではなく、歌人の甲村秀雄、幸之助が作成。各シーンに見事にマッチした歌は、雅な気分にさせてくれると同時に、なぜか笑いまで誘われます。
えすとえむ漫画「いいね!光源氏くん」ニート光源氏が労働系女子ラブコメ「うどんの女」を超える!?
えすとえむ漫画「いいね!光源氏くん」は、「FEEL YOUNG」で、2015年12月号より連載が開始された当初から注目を集め、2016年9月8日にコミックスが発売されると、発売5日後には重版が決定。Twitterでは、「いいね!光源氏くん」を読んだ複数の読者が、光源氏が甘党になるきっかけともなった抹茶フラペチーノの写真とともに、感想を綴るなど反応も上々です。
作者のえすとえむには、「いいね!光源氏くん」以前に、「うどんの女」という作品もありますが、本人曰く、「いいね!光源氏くん」と「うどんの女」は、肩の力を抜いて読める同タイプの作品。その2011年祥伝社より発売された「うどんの女」は、美大の食堂で働く35歳のチカと、美大生のキノとの歳の差恋愛を描くラブコメディです。「このマンガがすごい!2012オンナ編」で第3位にランクインするなど、大きな話題に。果たして光源氏は、輝かしい肩書を持ったラブコメ「うどんの女」を超えることができるのか、注目です。
えすとえむ漫画「ゴロンドリーナ」あらすじネタバレ!闘牛士ものも読ませる!
えすとえむ漫画「ゴロンドリーナ」あらすじとネタバレ!女性が闘牛士に?
えすとえむ漫画「ゴロンドリーナ」は、スペインが舞台です。同性の恋人から裏切られ、傷ついたチカは自殺を図ろうとしますが、失敗。飛び込もうとしていた車の運転手アントニオに保護されます。アントニオがチカを保護した理由は、「男だったら闘牛士にでもするつもりだった」と、意外な返答。
かくしてチカは、「目立つ死に方をしてやる」と、女性闘牛士を目指すことになります。スペインの闘牛は、主に男性が活躍する世界。女性闘牛士は数が少ないことから、男性社会で苦労を重ねるチカですが、牛や自身と向き合いながら、闘牛士として成長していきます。
4巻で、友人ヴィセンテが闘牛での事故に遭い、恐怖で闘牛と向き合うことができなくなったチカは、闘牛反対派のシンガー、ジョラと出会います。ジョラに連れられて行った闘牛反対派の集会で、チカは改めて闘牛士としての自身の考えを確立し、恐怖を克服、再び闘牛と向き合います。
えすとえむ漫画「ゴロンドリーナ」闘牛士ものでも読ませます!見どころは?
えすとえむ漫画「ゴロンドリーナ」最大の見どころは、闘牛シーン。闘牛は、牛と闘牛士が戦う競技で、スペインでは国技とされています。「マタドール」と呼ばれる闘牛士が、赤い布をもって牛に立ち向かう姿は、日本でも映像などで紹介されているお馴染みの姿です。「ゴロンドリーナ」の主役であるチカは、闘牛士として新米なので、チカと一緒に舞台裏をのぞいている気分も味わえます。
作中では、迫力がありながらも様式美を追及する文化面や、人気が低迷しているという闘牛を取り巻く現代の事情なども取り上げられているので、闘牛についてより深く知ることもできるでしょう。失恋の傷を持つチカや、過去の闘牛事故にトラウマを抱えているアントニオ、闘牛士一家の三代目ながら事故に遭うヴィセンテなど、「ゴロンドリーナ」の登場人物たちは、それぞれに事情の違う傷を抱えています。彼らが傷と向き合い、成長する姿も、「ゴロンドリーナ」の見どころの1つです。
えすとえむ漫画「いいね!光源氏くん」発売5日で重版決定!作者の語る見どころは?
えすとえむ漫画最新作となる「いいね!光源氏くん」は、発売5日で重版が決定するなど、大きな話題を呼んでいます。えすとえむの美麗な絵で描かれるイケメン、光源氏は、頭を出さないという文化のため、常に烏帽子かニット帽姿。Tシャツ、ジャージに烏帽子という姿は、美形なだけに、とにかくシュールです。
なし崩し的に世話役となってしまう藤原沙織とのマイペースなやり取りも、笑いを誘います。貴族として生活していた光源氏も、現代に来れば、定職を持たないただのニート。プレイボーイとして名をはせていただけに、ありとあらゆる女性に関心を持ち、自分好みの女性がいれば努力を惜しまない姿は、いっそ見事です。
「堅苦しさゼロ。三時のおやつ感覚でペロッとどうぞ」と、作者えすとえむ公認のゆるゆるさで展開する「いいね!光源氏くん」、マジメな平安ものでは一切ございません、と作者も念を押しています。本作の目玉の1つは、何といっても、光源氏が感動したときにとっさに詠んでしまう和歌が、現代歌人によって読まれていることです。
3話では甲村秀雄が、4話〜11話では幸之助が担当し、何首も出された候補から一首を選び抜いているという数々の傑作和歌。これらが、「いいね!光源氏くん」の世界をよりいっそう盛り上げています。カバー裏には、かるた風のカードに書かれた、光源氏と沙織が詠んだと思しき和歌も。
甘党になるきっかけとなった某コーヒー店の抹茶フラペチーノとのコラボイラストが登場するくだりでは、読めば、抹茶か甘いものが摂取したくなるはずです。疲れた心に、ゆるーく雅な平安の風を受けて、どうぞ癒されてください。