藤平尚真(横浜高校)球速151キロはMAXじゃない!?高校野球神奈川県大会の成績は?
藤平尚真(横浜高校)の球速MAXは151キロを更新して152キロに!ドラフト1位指名確実の豪腕!
藤平尚真(ふじひらしょうま 横浜高校)は、高校野球界屈指の強豪校・横浜高校のエースで、「平成の怪物」と異名を取った松坂大輔投手の後輩にあたります。MAXで151kmの球速を記録した超高校級豪腕投手として、シーズンオフのドラフト会議でも1位指名が確実視されている藤平尚真。その右腕から投げ込む速球はMAXではなく、まだ上のレベルを記録する可能性を秘めているようです。
中学時代はU-15日本代表に選出されたことからもその非凡さが分かる藤平尚真は、高校1年生の春にベンチ入りを果たし、2年生になると、練習試合でパーフェクトゲームを演じるなど、キャリアの積み上げも着実。その上背から投げ込まれる伸びのあるストレートに加え、スライダーやフォーク、カーブなどの変化球もよくコントロールされており、三振を取れる本格派のピッチャーといえます。その球速は、2年生の秋にMAX151kmをマークしたと評判になっていましたが、夏の神奈川県大会でも152㎞をマークするなどMAXスピードを更新中です。
横浜高校の先輩である松坂大輔も、夏の甲子園でMAX151㎞をマークしていますが、それを上回る可能性を秘めたスペックを感じさせる藤平尚真。彼が生まれたのは、松坂大輔が春夏連覇を果たした1998年だというから、何か運命すら感じてしまいます。
藤平尚真(横浜高校)夏の神奈川県大会成績は30奪三振をマーク!課題はスタミナ面にあり?
藤平尚真(横浜高校)が、2016年夏の神奈川県大会で残した成績を振り返ってみましょう。6試合に登板し、22回3分の2を投げて6失点、防御率は2.38の藤平尚真、完投はありませんが、奪三振は30個をマークしています。成績の中でも出色は、神奈川県大会の1試合目。6者連続奪三振をマークしたことです。このときの最高球速は144kmとされていますが、打者にとって、ストレートの体感速度は、スピードガンでの数値を上回っていたはず。きっと、手元で球が伸びてきているように感じられたことでしょう。
そして、準決勝で、藤平尚真は、自己MAXの球速152kmをマーク。これでも分かる通り、抜群の成績といえますが、強いて課題を挙げるならば、スタミナ面にありといったところでしょうか。大会決勝戦では、先発して6回まで無失点投球を見せていましたが、7回に連打を浴びて失点し、イニング途中で交替しているのが気になるところ。決勝となると、蓄積された疲労がピークに達する時期なので、ある程度予想された事態かもしれません。
しかし、甲子園大会は、神奈川県大会よりも過酷な内容となるのは間違いなく、スタミナがカギとなることは事実。しかも、今年の夏は例年以上の暑さが加わり、スタミナの消耗度が著しくなることは確実です。それを見越しての起用なのか、神奈川県大会では、左の石川達也投手との併用で、藤平尚真には、先発・リリーフ両方での登板機会がありました。
藤平尚真(横浜高校)は走り高跳びでもスゴかった!出身中学はどこ?
藤平尚真(横浜高校)は走り高跳びでも全国レベルのスゴさ!鍛えられた体幹はプロ野球でも期待か?
藤平尚真(横浜高校)が、スゴい身体能力を持っていることは明らかですが、野球以外でも優れた才能を発揮しています。なんと陸上競技で活躍した時期があったそうです。中学時代は走り高跳びをこなし、野球との「二刀流」に励んでいた藤平尚真。走り高跳びの実績は、全日本中学陸上選手権大会で2位入賞、ジュニアオリンピックでは金メダル獲得を果たしたという全国レベル。
その時の記録は、1m91cm!まさにスゴいの一言です。走り高跳びで全国レベルの記録を出せるのは、藤平尚真が、瞬発力や柔軟性にも富んでいるという証拠。身体のバネが非常に強いことは、ピッチャーとして有利な身体能力です。その身体能力が買われて、中学卒業時には、陸上方面からも多くの推薦があったといわれています。藤平尚真は、各高校の野球部と陸上部から熱心なスカウトを受けますが、躊躇することなく野球のできる横浜高校を選択したそうです。
すでに、プロ野球でのプレイを見据えてか、冬場にはトレーニングジムで体幹トレーニングに励んでいるという藤平尚真。陸上で走り高跳びを経験していることに加えて、トレーニングで体幹がしっかり鍛えられている点でも、プロ野球入りしてもかなり期待できそうです。遠投では123m、50m走でもタイム6秒1を記録している藤平尚真は、身体能力も非常に魅力的です。
藤平尚真(横浜高校)の出身中学は富津市立大貫中!これまでにも著名人を輩出!
藤平尚真(横浜高校)の出身中学はどこかと話題になっています。これまでに著名人を多く輩出していた実績があるとの噂の藤平尚真の出身中学とは、千葉県の富津市立大貫中学校です。OBには、ロックバンド「氣志團」のメンバー、早乙女光がいます。他にも、「モーニング娘。」の一員だった保田圭、将棋の鈴木環那女流二段や、声優のゆかな(旧芸名は本名でもある野上ゆかな)といった多彩な顔ぶれが名を連ねる公立中学校です。
各方面に、個性豊かな人材を輩出しているわけですね。大貫中学校では、野球と並行して、走り高跳びでもそのスゴい才能を発揮していた藤平尚真は、その時期、千葉市リトルシニアでもプレイ。2012年千葉市リトルシニアが優勝を飾った時には、ベストナインにも選出された実績があります。
U-15アジアチャレンジマッチ2013日本代表へ選出された時にも、2試合に登板して、5回無失点の成績を記録。中学時代からすでに野球と走り高跳びの両方で活躍しているのですから、その高い身体能力は、早くから持って生まれたものだったのでしょう。
藤平尚真(横浜高校)を西本聖「磨けば磨くほど光る」と絶賛!夏の甲子園で履正社高校・寺島成輝と対戦か?
藤平尚真(横浜高校)は、ドラフト上位指名が有力視される、夏の甲子園大会の目玉。野球評論家の西本聖によれば、「投球フォームとバランスは大事だ」とのこと。高校球界屈指の豪腕・藤平尚真は、プロ生活で165勝を挙げた不屈の男の目にはどう映ったのでしょうか?まず、その資質を「高校生にしては十分素晴らしい素材。磨けば磨くほど光る」と高く評価している西本聖。
185cmの恵まれた上背と、フォームにも、及第点を与えました。そして、修正能力の高さにも評価を与えています。神奈川県大会準々決勝で、立ち上がりにワインドアップ投法で制球が定まらなかったことを反省し、決勝では、セットから投げて制球を修正したことを指摘。「コーナーにいい球が来ていた」と評価し、その修正力を「プロでもなかなかできることではない」と絶賛しているのです。
随所で見られる藤平尚真の修正能力を評価する声が多いのは事実ですが、西本聖もそこは見落としませんでした。しいて欠点を挙げるとすれば、「もうちょっと下半身の粘りと強さが欲しい」と、下半身の安定度がやや弱いことを指摘したことでしょうか。しかし、それはおそらく本人も自覚しているはずです。藤平尚真の今後については、「プロ入りして、いい指導者と巡り合えるかどうかが成長のカギ」と言い残しています。
確かに、優れた選手が、優れた指導者から教えを受けて、さらに成長したという事例は多数あります。こればかりは運任せ、本来は自力ではどうにもならないものですが、本当に優れた選手であれば、運すらものにしてしまう力を持っています。おそらく藤平尚真もその1人ではないでしょうか。9日の東北高校との対戦では、1回から5者連続奪三振とエンジン全開。味方打線の効果的な援護もあって、7-1で初戦をガッチリとものにしました。
終わってみれば、奪三振は13個を記録。「普段から得意ではない立ち上がりだが、この大舞台で投げることを夢見て調子が高ぶった」と、試合後のコメントにも気持ちの入りようが表れています。続く対戦は、同じくドラフトの有力候補で、ライバルである寺島成輝との対決が実現した強豪・履正社高校とのカード。藤平尚真は先発せず、途中登板しましたが、タイムリーツーベースヒットを浴びて2点を献上。暑い夏を終えています。次に名前が取りざたされるのはドラフト会議であることは間違いなく、その行方が今から楽しみです。