ジョージ朝倉「溺れるナイフ」あらすじと最終回ネタバレ!作中の名言がイイ
ジョージ朝倉「溺れるナイフ」10代の人間ドラマを描く漫画あらすじとネタバレ
ジョージ朝倉「溺れるナイフ」は、2004年より、「別冊フレンド」上に連載された、コミックス全17巻の人気少女漫画です。主人公の望月夏芽は、小学6年生。東京で、雑誌モデルもしていた美少女ですが、突然、父親の故郷である浮雲町に引っ越すことになります。浮雲町は、海と山に囲まれた田舎町。
そこで、地元の大地主の跡取り息子である長谷川航一朗に出会い、強く惹かれていきます。中学1年生の時、熱狂的なファンに拉致監禁された夏芽。大人という物理的な壁に遭遇し、自分たちが子供だと自覚した夏芽は、コウちゃんとは別れることに。紆余曲折ありながらも、2人は再び交際を始めますが、拉致監禁事件を起こした犯人が再び現れたことにより、事態は急変。とうとう2人は離れ離れになります。それから別々の道に進んだ夏芽とコウちゃんは38歳で再会。翌年、夏芽は子供を産み、55歳で結婚するという、穏やかな物語の終わりを迎えています。
ジョージ朝倉「溺れるナイフ」心に突き刺さる名言
ジョージ朝倉「溺れるナイフ」は、10代の少年少女が主人公。その展開や発言に、まさにナイフのごとく心をえぐられている読者が続出しています。長谷川航一朗ことコウちゃんは、夏芽に大きな影響を与える存在。夏芽と出会ったことを、「おまえはよう、俺の衝撃じゃけぇの」と言ったコウちゃんですが、夏芽のことを深く愛していることだけは確か。複雑な家庭事情を持ち、「のうよ、しょーもないしがらみなんぞ とびこえたトコにおりたいもんじゃの」と、心情を吐露する場面も見られます。
しかし、読者の多くが、夏芽と幸せになってくれと望んだのが、クラスメイトの大友勝利。荒れるコウちゃんに振り回される夏芽にアドバイスをしつつ、友人で満足なのかと問われれば、「満足もなにもよう、俺はただ笑顔が見たいだけじゃけぇ」と言ってしまう健気なところが、女性読者の人気をかきさらいました。
ジョージ朝倉おすすめ作品「ハッピーエンド」「ピースオブケイク」の見どころ!
ジョージ朝倉の自伝的作品「ハッピーエンド」主人公は元漫画家のさみしい女性!
ジョージ朝倉「ハッピーエンド」は、2002年発売。全編書下ろしの単行本です。物語は、全7話。10年くらい前、12年くらい前など、時系列は前後しながら進んでいきます。縫製工場で働く島ショーコは、19歳で漫画家としてデビューするも、鳴かず飛ばず。当時は、それでも、友人のアキラとつるんで、ばかばかしい日々を送っていました。しかし、アキラは妊娠、結婚して、ショーコの前から突然姿を消してしまいます。
前に進めないでいるショーコを中心に、過去を織り交ぜて進む物語。大きな見どころは、ショーコとアキラの女の友情。どろどろしがちな女子の友情ですが、「ハッピーエンド」で描かれる2人の関係は、さばさばしていながら、互いへの気遣いが感じられます。「大好きな友達を自慢したくて描いた」とジョージ朝倉はコメントしており、青春のほろ苦さも感じられる作品に仕上がっています。
ジョージ朝倉の映画化もされた人気作「ピースオブケイク」で20代女子の恋愛を描く
ジョージ朝倉の「ピースオブケイク」は、2003年から2008年に、祥伝社「FEEL YOUNG」で連載されました。コミックスは、全5巻。20代、30代の女性から支持を集めています。主人公の梅宮志乃は、24歳。高圧的な性格の正樹と交際していましたが、泥沼化して逃亡。叔父の経営するアパートに引っ越して、ビデオ店でアルバイトを開始します。志乃のアパートの隣人で、アルバイト先のビデオ店店長の菅原京志郎には、同棲していた彼女がいましたが、突然失踪。
菅原は、寂しさのあまり志乃の部屋に転がり込み、志乃が菅原に片想いをしていたこともあり、2人は付き合うことに。いい加減な恋愛から抜け出し、新たな生活を始めた先で、自分を見失うほどの恋を知ってしまう志乃に共感する声が続出。綺麗ではなく、どこかぐちゃぐちゃな、リアルな恋愛模様は、2015年に映画化もされ、多部未華子、綾野剛らが出演し、注目を集めました。
ジョージ朝倉トラウマ級の人気作「溺れるナイフ」が映画化!主演は小松奈々と菅田将暉
ジョージ朝倉「溺れるナイフ」の映画は、2016年11月5日に公開を予定されています。主人公の望月夏芽役は小松奈々。ティーンズ誌を中心に、モデルとして活躍していましたが、2014年に映画「渇き。」で注目を浴び、その後、映画「バクマン」や、「近キョリ恋愛」などに出演しています。
2013年には、NTT docomo、dビデオのCMに出演している小松奈々は、東京から田舎に転校し、馴染めないでいる女子高校生を演じました。その姿は、「リアルに夏芽だ」と、当時ファンの間で話題に。経歴が似ているところや、黒髪ロングヘアに168㎝の長身も、夏芽のようだと言われ続けてきた小松奈々ですから、今回の配役にも納得。対する長谷川航一朗役は、菅田将暉。21回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで、ファイナリスト12人に選出されたことがきっかけで、芸能界へ。
デビューは2009年より放送された「仮面ライダーW」。桐山漣とダブル主演を果たしました。その後、多くの映画やドラマに出演。映画「共喰い」や、テレビドラマ「民王」なので、各賞を受賞するなど、演技派の若手俳優として注目を集めています。金髪で少し神経質そうな、鋭くとがった空気をまとう姿は、コウちゃんそのもの。その他、大友勝利役には重岡大毅、松永カナ役には上白石萌音がキャスティングされています。大人の恋愛の領域を超えた、子供同士の純度の高い恋愛を表現できたと語る菅田将暉。触れる者を傷つける鋭さを持ちながら、なおも美しい。そんな少年少女たちの恋物語をお楽しみください。