加藤剛の「剣客商売」がカッコイイ!現在はテレビに出てる?
加藤剛の「剣客商売」秋山大治郎役は、渡部篤郎、斉藤工でも決して太刀打ちできない!
加藤剛は、1938年生まれの78歳。渋さが人気のベテラン俳優です。これまでさまざまな役柄を演じてきた加藤剛ですが、池波正太郎原作の「剣客商売」秋山小兵衛の息子、秋山大治郎を演じたことでも知られています。これまで、「剣客商売」の秋山大治郎役は、俳優座出身の加藤剛を初めとして、渡部篤郎、山口馬木也、斎藤工など、時々のイケメン俳優が演じてきました。
しかし、なんといっても秋山大治郎は、1973年、第1作目に出演した加藤剛につきるでしょう。その堂々たる体躯、豪快な殺陣、そして気品ある美男子ぶりと佇まいは、他の若手俳優を未だに寄せつけません。池波正太郎の小説では、秋山大治郎は20代後半の設定ですが、加藤剛は当時すでに35歳。それでも、この青年剣士の役がぴったりでした。
さすがに最近は、加藤剛をテレビで見かけることも少なくなりましたが、年1、2本のペースで、ドラマ出演しています。また2013年の映画「舟を編む」では、辞書編纂に携わるベテラン編集者を演じて、堂々たる名演を見せています。
加藤剛「剣客商売」以外の池波正太郎作品の当たり役といえばこの人!
加藤剛の出世作の1つでもある「剣客商売」。しかし、池波正太郎の代表作は、「仕掛人藤枝梅安」「鬼平犯科帳」等々、多数ありま。これらは全てテレビドラマ化され、加藤剛の秋山大治郎のように、それぞれに当たり役がいます。「仕掛人藤枝梅安」は、なんといっても故・緒方拳、「鬼平犯科帳」の火付盗賊改方長官・長谷川平蔵は中村吉衛門。
そして「剣客商売」の秋山親子、主人公の秋山小兵衛ですが、これがなかなか難しい。実は、「剣客商売」主人公の秋山小兵衛は、小柄でしなやかな体躯、洒脱なイメージで、原作者の池波正太郎は、往年の歌舞伎役者中村又五郎をモデルとしたそうです。
しかし、歴代のテレビシリーズで秋山小兵衛を演じた役者は、比較的堂々とした体躯の役者が多く、池波正太郎のイメージとは異なっていたとか。東映時代劇で敵役俳優であった山形勲、「必殺」の藤田まこと、一番最近では、北大路欽也が秋山小兵衛を務めていますが、実は、中村又五郎のスペシャル版も存在しています。
加藤剛の息子は加藤頼と夏原諒!妻・伊藤牧子はあのアニメ声優!
加藤剛は大学時代の演劇サークルで知り合った女性と結婚!息子は2人とも俳優でイケメン
加藤剛は、大学の演劇サークルで一緒だった、女優の伊藤牧子と結婚しました。彼女は声優で、「ひょっこりひょうたん島」のダンプ役でブレイクしました。「少年忍者風のフジ丸」「かみなり坊やピッカリ・ビー」など、テレビアニメの創世記ともいえる時代からアニメ声優としても活躍していました。加藤剛と妻・伊藤牧子との間に子供は2人。男の子がいます。
加藤剛は、若い頃から、その美男子ぶりが有名でした。かのダウンタウン松本人志が、「世界三大美男子は、アラン・ドロン、加藤剛、ジョン・ローン」であると言っているほどです。息子たちもまた俳優となりましたが、2人とも、加藤剛のDNAを見事に引き継いだのか、今風のイケメン顔。加藤剛と息子のうち弟である加藤頼とは、2014年、加藤剛主演の舞台「先生のオリザニン」で共演しています。
この作品は、科学者鈴木梅太郎の生涯を描いたもので、鈴木梅太郎氏の若い時代と晩年を、加藤剛と加藤頼の2人で演じ分けました。親子で1人の役を演じ分けるのは、これで3度目になるそうです。息子のうち兄の夏原遼は、音大出身で、アルトサックス奏者から俳優に転身。本名の大治郎は、父が出演していた「剣客商売」の秋山大治郎に由来しているとか。この二人の息子たちもまた、父の加藤剛に似て真面目すぎるのか、スキャンダラスなこの時代において、俳優としてあまり注目を集めていないようです。それがいいのか悪いのかは、微妙なところです。
加藤剛の性格はイメージ通り!スキャンダルは一切なし
加藤剛は、早稲田大学文学部演劇科4年生の時、俳優座養成所に入り、さっそくテレビドラマ「人間の條件」の主役に抜擢されます。加藤剛は、大学を休学して演技に没入し、原作者五味川純平をして、「テレビ映画の優れた主演者」と評されました。大学を卒業した後は、若手演劇人として大いに活躍します。
そしてテレビにも進出。時代劇の「大岡越前」は、加藤剛の当たり役となり、シーズンごとに制作され、30年近く続いた人気シリーズとなりました。加藤剛は、イメージ通りの謹厳実直な人柄で、酒やたばこ、ギャンブル、スキャンダルとは全く無縁の人物です。
加藤剛が息子・加藤頼に伝授した俳優の心得は「自己責任と謙虚さ」
加藤剛の次男である俳優の加藤頼が、夕刊紙のロングインタビューに答え、父や芝居について語っています。加藤剛が「大岡越前」の収録で忙しかったころは、日曜の夜か月曜の朝に京都の撮影所に出かけ、金曜夜か土曜のお昼に帰ってくるというスケジュールでした。
そのため、ドラマのオンエア日である月曜の夜、加藤剛は東京にいないのが常。それでもたまに撮影日がずれたりすると、加藤頼は、父・加藤剛の膝の上にのって、一緒に「大岡越前」を観たといいます。父・加藤剛は、テレビを見ながら、自分の演技の良し悪しなど、あれこれ話してくれたそうです。加藤頼は、20歳くらいの時、父である加藤剛に、仕事は何がしたいのか聞かれました。
加藤頼は、役者に興味があると伝えたところ、「おまえの責任で決めることだけど、役者はやめた方がいい」と、決して勧めはしなかったとか。加藤頼はしばらく考えてから、やはり役者の道を行くことを決意します。その時は、「自分自身の責任を持って頑張ってみろと」、背中を押してくれたとエピソードも明かしています。
加藤頼が加藤剛に学ぶこと、それは、未だに芝居のことが全てで、常に謙虚な気持ちを忘れない姿勢。加藤剛が、いくつになっても、青年のような輝きを保ち続けられるのは、その謙虚さゆえかもしれません。