真梨幸子の新作「私が失敗した理由は」あらすじネタバレ!”イヤミス作家”って?

真梨幸子の新作「私が失敗した理由は」あらすじネタバレ!”イヤミス作家”っ?

真梨幸子の新作「私が失敗した理由は」あらすじとネタバレ!

真梨幸子(まりゆきこ)は、イヤミス作家として知られています。新作「私が失敗した理由は」のあらすじの主人公は、社内恋愛の末に結婚し、都心に住みながら充実した人生を送っていた落合美緒です。流産を経験すると、そこからは、体調不良→退社→減収→郊外へ転居……と、生活は一転してしまいました。

そんな郊外での新生活で、勤め先となったレジ打ちのパートの同僚からもたらされた「ときめき」がきっかけで、落合美緒が動き出すことで、ストーリーが展開していきます。作品名の「私が失敗した理由は」とは、落合美緒が、「殺人犯やホームレスなど、失敗した人生を送る人へインタビューし、本にまとめる」という企画を思いついた際の、仮定した本のタイトル。出版本のベストセラーで、人生の一発逆転を狙い、港区にマイホームを構えることを夢見た落合美緒の願いはかなうのでしょうか?

真梨幸子は“イヤミス作家”の代表格!期待を裏切らない後味の悪さはさすが!

真梨幸子は、イヤミス作家、イヤミス界のエース、イヤミスの女王などとよくいわれます。「イヤミス」とは、結末まで読んでも嫌な気分が晴れないような、後味の悪い「読んで『イヤ』な気分になる『ミス』テリー作品」のこと。“イヤミス作家”とは、このイヤミス作品を得意とする作家のことで、真梨幸子のほかには、「告白」などのヒットで知られる湊かなえもイヤミス作家として有名です。

この真梨幸子と湊かなえに沼田まほかるを加え、イヤミス女性作家のTOP3とする声もよく聞かれます。真梨幸子の作風の特徴としては、性行為などのエロ、猟奇殺人などのグロ、女社会の中のドロドロとした人間関係などが挙げられます。読みながら襲ってくる嫌な気分・気持ち悪さ・不愉快感を楽しみたい人には特におすすめです。

真梨幸子おすすめ小説「女ともだち」「人生相談」あらすじネタバレ!

真梨幸子おすすめ小説ランキング!初心者に特におすすめの5作品

真梨幸子は、これまでに20作品ほど上梓していますが、真梨幸子の小説でまず読むべきは「殺人鬼フジコの衝動」です。ベストセラーを記録し、真梨幸子の名を世間に広く知らしめるきっかけとなった作品で、尾野真千子主演で映像化もされています。2位の「インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実」は、「殺人鬼フジコの衝動」から約4年後に出版された続編で、合わせ読みがおすすめです。

真梨幸子おすすめ小説ランキング3位は「人生相談」。一見バラバラな新聞の人生相談が実はつながっていたとしたら……連作短編集となっていますが、一息に読めば、驚愕のラストが堪能できるでしょう。4位は真梨幸子のデビュー作「孤虫症」で、第32回メフィスト賞を受賞した力作です。5位は「女ともだち」。物語は、同じマンションで、同じ日に、独身女性が2人殺されるところから始まります。

真梨幸子「女ともだち」「人生相談」あらすじネタバレ!

真梨幸子「女ともだち」では、高層マンション内で、同日に、独身キャリアウーマン2人の惨殺死体が発見されます。殺人事件をめぐって、女のドロドロとした暗部が描かれてゆきますが、いつしか6人の女性が物語の中心に。それは、事件を取材するライター、マンションの最上階に住む女、その女の友人、同マンションの2階に住む女、元タレント、検事です。「女ともだち」に登場する6人全員が、負けず嫌いで、それぞれに、虐待やネグレクトや汚部屋などの事情を抱え、読んでいて嫌な気分になれる要素が満載。

女性のドロドロした側面を描くことを得意とする真梨幸子ならではの作品となっています。続いて真梨幸子「人生相談」のあらすじネタバレを紹介しましょう。新聞のよろず相談コーナーに寄せられた様々な相談内容。それは、居候への悩み、隣人の騒音、セクハラ、占いは当たるのかなどなど、老若男女から寄せられた、一見バラバラな人生相談です。

しかし、これらの人生相談には、実はとある事件が隠れており、最後の最後でつながっていくという仕掛けが施されています。居候に乗っ取られた平屋を中心に展開していく物語の驚きの結末とは?「真梨節炸裂!」との評価も聞かれる人気作品です。

真梨幸子が最新作「私が失敗した理由は」に込めた仕掛けとは?

真梨幸子は、新作「私が失敗した理由は」を、仕掛けのある作品にしたかったと明かしています。デビュー10周年を意識したという真梨幸子の「私が失敗した理由は」には、真梨幸子の過去作品に関連するワードがたくさん出てきます。真梨幸子のデビュー作「孤虫症」は、そのまま作中の登場人物の愛読書としても登場します。

登場人物の中には、なんと“真梨幸子本人”も出てくるという、ファンにはたまらない設定も!「読者を驚かせるためには、まずは自分が驚くものを」というモットーを掲げているという真梨幸子は、「私が失敗した理由は」を書きながら、誰が殺されるのか、誰が真犯人なのか、自分でも分からないまま執筆をしていたと語っています。

真梨幸子の思惑通り、読者からも、「犯人はまさかの……!」という感想が噴出。読者の予想する展開を次々と裏切りながら、ばったばったと大量の登場人物が殺されていき、ものすごいスピードで目まぐるしく進んでいくストーリーは、まさしく“イヤミス”の骨頂。真梨幸子の「私が失敗した理由は」の最大のネタバレは、真梨幸子の小説を批判してはいけない、ということかもしれません?!

ミステリーの中でも、イヤミスは、「後味が悪く嫌な気分が残るミステリー」というかなり変わったジャンルではありますが、真梨幸子ワールド経験者にも、イヤミス初心者にも、読書の秋のお供に、真梨幸子の小説をお手に取ってみてはいかがでしょうか?

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