丸山ゴンザレスは自称「犯罪ジャーナリスト」どん底の無職時代があった?スラム街での衝撃体験とは

2020年3月26日 更新

自称“犯罪ジャーナリスト”「クレイジージャーニー」で話題に

フリーのジャーナリストとして活動する丸山ゴンザレスは1977年10月30日生まれ。本名を丸山佑介といい、出身は宮城県です。裏社会や危険地帯といったジャンルを中心に著作を発表しており、「図解裏社会のカラクリ」「海外のブラックグルメ」など、取材に勇気を必要とする内容が多いことから話題となっています。

アンダーグラウンドな内容を主に取り上げるため「犯罪ジャーナリスト」を自称する丸山ゴンザレスが普通では取り上げないジャンルに興味を持つようになったのは、小学生の頃。当時は映画「インディ・ジョーンズ」を観て考古学者を目指し、博物館や古本屋を回って考古学関連の本を買い漁っていたそうです。

「インディ・ジョーンズ」自体は誰でも知っている大ヒット映画ですが、そこまで深い影響を受けた丸山ゴンザレスは、幼少期から独特の視点を持っていたのでしょう。そんな彼はTwitterで、自身を「考古学者崩れのジャーナリスト」と紹介しています。

26歳で出版社へ入社し、編集者として働き始めた丸山ゴンザレスは知り合いの編集者に頼まれてアンダーグラウンドな世界を取材するようになり、現在の「犯罪ジャーナリスト」としての活躍を始めたといいます。

そんな丸山ゴンザレスが世間でも知られるようになったきっかけは、バラエティー番組「クレイジージャーニー」。同番組に度々登場し、フィリピンの銃密造工場への潜入取材やカンボジアの地雷原に踏み込む姿が大きな反響を呼び、番組放送後には3本の連載が決定。Twitterのフォロワーが急増するなどこれまでの生活が激変したそうです。

丸山ゴンザレスがスペインで直面したスラム街の真実!取材中に命の危機!

世界各国の危険地帯で体当たりの取材を行う丸山ゴンザレス。取材中に起こったエピソードは、山のようにあるといいます。そのひとつが、スペインの首都・マドリード郊外にあるスラム「カニャーダ・レアル」で最も危険な地域といわれる「セクター6」を取材した時の出来事です。

セクター6で丸山ゴンザレスの目に飛び込んできたのは、周辺にガラスが飛び散った自動車。中を覗きこむと、女性が横たわっていたそうです。長年の経験からその女性に不穏な雰囲気を感じ取った丸山ゴンザレスは、すぐにその場を離れたのだとか。

周囲に漂う異常な雰囲気を感じながらもさらに内部へと進むと、明らかに怒った様子の男性が近寄ってくるのに気付きます。よく目を凝らすと男性は手に注射器を持ち、しきりに何やら叫んでいたそう。現地の言葉が分からなかった丸山ゴンザレスでしたが、「顔面を真っ二つにするぞ!と脅している」と通訳から聞き、身の危険を感じてその場から全力で逃げたそうです。

捕まったら命を落としていたかもしれない恐怖体験ですが、丸山ゴンザレスは恐怖に怯えるどころか、「ついに来たぜ!」と叫びたくなる衝動に駈られたそうです。また、中途半端な取材になってしまったと後悔もしたといいます。

普通なら、二度と危険地帯には行くまいと思っても不思議はありませんが、そうしたことが起こり得る地帯にいるのだから、危ない目にあっても「『はい起きた起きた』みたいな感じで対処する」と語る丸山ゴンザレス。「犯罪ジャーナリスト」を自称するからには、それくらい鋼のハートがないと務まらないのでしょう。

どん底だった無職時代!丸山ゴンザレスが経験した辛い底辺の暮らしとは?

丸山ゴンザレスは26歳で出版社に就職するまでの間、非常に苦しい時期があったそうです。大学を卒業後に就職した広告会社が、ひどいブラック会社だったのです。

経費は精算してもらえず、仕事をとってくれば逆に反感を買い、挙げ句の果てには怪しい仕事をするように勧められ、断ると上司のミスを押し付けられる状況に堪忍袋の緒が切れて退職。次の職のあてがない状態で衝動的に辞めてしまったため、収入が安定しないその日暮らしが続いたそうです。

生活のため、当時は人に言えないアンダーグラウンドな仕事もしたという丸山ゴンザレスは新聞社のインタビューで、「この頃が人生で一番底辺でしたね。辛かったです。金持ちを憎んでいました」と語っています。

「犯罪ジャーナリスト」丸山ゴンザレスが尊敬する人物は高野秀行!丸山ゴンザレスよりも破天荒?

数々の衝撃的な取材をこなし、アウトローなジャーナリストとして注目を集める丸山ゴンザレス。そんな彼が尊敬している人物は、高野秀行なのだとか。

高野秀行は「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白く書く」というのをモットーに、数々の著書を執筆するノンフィクション作家。そのモットーに従って出国スタンプ無しで中国やインドに出入国し、インドで国外追放処分を受けて以降の入国を禁止されたという破天荒なエピソードを持つ人物です。平穏な暮らしの枠には収まれない丸山ゴンザレスが尊敬するのも頷けますね。

危険地帯を飛び回り、常人では成し得ない取材を続けながら驚くべき著作を次々に発表する丸山ゴンザレス。丸ゴンの愛称で親しまれる彼は、これからも私たちが知る由もない世界の真相を明らかにしてくれることでしょう。

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