「ミギとダリ」は美形双子のシュールギャグ漫画!ギャグセンスがスゴイ

「ミギとダリ」は美形双子のシュールギャグ漫画!養子になった目的とは?

「ミギとダリ」は美形双子のシュールギャグ漫画!

「ミギとダリ」は、KADOKAWAが刊行している漫画誌「ハルタ」にて、2017年7月より連載が開始された作品です。舞台はオリゴン村。1990年代の神戸北区とされていますが、アメリカをモデルに作られたニュータウンで、どこか異国の情緒が漂います。

富裕層が多く暮らすこの街に、1人の少年がやってきました。養護施設から園山家の養子となったのは、秘鳥(ひとり)。類まれなる美貌を持った聡明な少年です。すっかり少年に魅了されてしまった園山夫妻でしたが、秘鳥には秘密がありました。実は彼の正体は、双子の兄弟ミギとダリで、2人で秘鳥という1人の少年を演じています。

園山夫妻の前では朗らかで純朴な少年を演じていますが、ひとたび夫妻の前を離れると、ミステリアスな雰囲気が漂うミギとダリ。本作は、ワケアリ双子の兄弟の園山家での生活を、コミカルかつシュールに描きます。

「ミギとダリ」養子になった双子の目的は何なのか?

「ミギとダリ」は、双子の兄弟が1人の少年として振る舞う日常を描いたシュールギャグ漫画です。園山家で暮らす双子の日常がコミカルに描かれていますが、そもそもミギとダリは、なぜ1人の少年・秘鳥として養子に入らなければならなかったのでしょうか。

園山家が生活しているオリゴン村は、富裕層の住む区域。園山夫妻が経済的な理由で1人だけを引き取ったと取れる様子は見られず、どうやら双子であることも知らない様子です。つまり、自分たちが双子であることを意図的に隠しているミギとダリ。

物語開始当初は理由が明かされず、ミステリアスな雰囲気が増す一方でしたが、途中で判明した目的は、なんと7年前に母親を殺害した犯人を捜して復讐するというシリアスなものでした。

「ミギとダリ」作者・佐野菜見のギャグセンスがスゴイ!読者の感想をチェック

「ミギとダリ」のギャグセンスがスゴイ!作者・佐野菜見とは?

「ミギとダリ」は、ミステリアスな空気とシュールギャグが同居する、今までにない雰囲気を醸し出している作品です。作者は、佐野菜見(さのなみ)。1987年4月17日生まれで、兵庫県出身です。2010年に「ハルタ」の前身「Fellows!」で漫画家デビューし、読切り作品掲載を経て、2011年8月より「坂本ですが?」の連載を開始しました。

「坂本ですが?」の主人公は、眼鏡で七三分けの美少年、かつ成績優秀でスポーツ万能という、まさしく才色兼備な坂本くん。完璧だからこそどこかズレている坂本くんの学校生活を描き、スタイリッシュすぎるギャグ漫画として人気を獲得しました。

2013年には「コミックナタリー大賞」を受賞したほか、さまざまな漫画賞にノミネートされ、2016年4月にはテレビアニメも放送されています。いわゆるボケとツッコミのいるギャグ漫画ではなく、佐野菜見独特のセンスが光る点が特徴で、高い画力がシュールな場面をより引き立てる作品です。

「ミギとダリ」はあの作品っぽい?読者の感想と評価について

1人の人間を、誰にも気付かれずに2人で演じる様子が描かれる「ミギとダリ」では、想定していないアクシデントやピンチが発生するであろうことは、容易に想像できます。双子が入れ替わって食事をするシーンなどは、「なぜ気が付かないのだ」と読者が思わずツッコミを入れてしまうほどの奇抜さ。

そんな、シリアスな空気を吹き飛ばすほどのシュールさでも話題の「ミギとダリ」には、「悪童日記」に似ているという感想が良く見られます。「悪童日記」は、1986年に刊行されたアゴタ・クリストフの小説。戦時下で生きる双子の兄弟の様子を日記形式で描いた作品で、2013年には映画化もされました。

「悪童日記」はシリアスな物語なので、作品内での双子の立場は全く違いますが、美しい双子が登場する物語という共通点から連想する読者が多かったようです。

「ミギとダリ」のの謎は深まるばかり!展開が気になる

「坂本ですか?」で注目を集めた佐野菜見の新作「ミギとダリ」は、2017年7月発行の「ハルタvolume46」より連載が開始されました。2018年5月15日に発売されたコミックスの1巻の表紙は、ミギとダリ2人でおにぎりを作成しているという、一見すると意味が分からない表紙で、まさに作品全体の雰囲気を物語っています。

「坂本ですが?」は、不良っぽい生徒や、坂本を快く思っていない人物がいながらも、どこか人間の善性を感じさせる、良い意味で悪い人が登場しない作品でした。対する「ミギとダリ」は、双子が母親を殺害した犯人を捜す、という事件が絡んだ作品。そこまで重たい理由があるとは想像できないシュールな場面も多いですが、双子の言葉には人を信用しようとしない頑なさが感じられるなど、やはり前作とは雰囲気が異なっていると感じる読者は多いでしょう。

のほほんとしている園山夫婦や、彼らが暮らすオリゴン村にも、なにか秘密が隠されているような描写があるなど、「ミギとダリ」の謎は深まるばかり。お互いのみを信じているような雰囲気だったミギとダリですが、善良そうな園山夫妻には少しずつほだされていきそうな展開も予想され、物語がどこに転ぶかわからないところも見どころでしょう。

ギャグはもちろんのこと、物語の展開も気になる「ミギとダリ」。目的を達成するために、秘鳥という少年を演じ続ける双子の兄弟ミギとダリ。彼らの目的が達成されるのか、オリゴン村や園山夫妻には何か隠されている秘密があるのか……まだまだ謎の多い物語をお楽しみください。

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