宮下奈都の夫の職業は?本名や学歴、福井から北海道に移住した理由とは?

宮下奈都の夫の職業は?本名や学歴、福井から北海道に移住した理由とは?

宮下奈都の夫の職業がジプシーっぽい?小説家という噂も

宮下奈都は、本屋大賞受賞作「羊と鋼の森」を書いた、今話題の小説家ですが、夫の職業が謎です。宮下奈都が、就職試験会場で1人だけ本を読んでいた夫に「何の本を読んでるの?」と声をかけたのをきっかけに、その後2人は目黒の「寄生虫博物館」で初デートします。

宮下奈都は結婚前、製菓会社の海外営業部で働いており、夫と出会ったのは就職試験の会場だったそうですから、同年代であれば、夫も元会社員だったと推測できます。結婚して3人の子供に恵まれた宮下奈都は、2013年より1年間、北海道新得町に移住しました。その時、夫も帯広市に仕事を見つけて転職していますが、翌年に福井へ戻ってから何の仕事をしているかは不明です。巷では、宮下奈都と同じ小説家ではないかという噂があるようですが、詳しいことは分かっていません。

宮下奈都の本名や学歴!そんな理由で北海道に移住したの!?

宮下奈都は、本名を公表していません。宮下奈都の同級生と思われる人物が、ブログで宮下奈都について「本名ではないので、本人と気づかなかった」と書いていたそうですから、”宮下奈都”はペンネームであることは間違いないでしょう。福井県出身の宮下奈都は、県内でも1、2位を争う進学校である福井県立高志高等学校を卒業し、上智大学文学部哲学科に進学。高い学歴からも、宮下奈都作品の機微の深さの理由がうかがえるような気がします。

宮下奈都は結婚後、夫とともに、3人の子供を連れて、北海道新得町に移住していますが、その理由は、「北海道の雄大さを感じられる場所で暮らしたい!」という夫の夢を実現するためでした。小説家ならではの柔軟性なのか、宮下奈都が妻でなければ、こんな夢は即却下のはず。

移住後は、TSUTAYAまで60km、最寄りのスーパーまで37km、小中学生15名の合同学校しかない辺境での暮らしを満喫していた宮下奈都一家でしたが、自宅から通える高校がなかったため、長男の高校進学に合わせて福井県に再び転居しています。

宮下奈都の本屋大賞受賞作品「羊と鋼の森」あらすじ感想ネタバレ!ピース又吉も脱帽!

宮下奈都の本屋大賞受賞作品「羊と鋼の森」あらすじ!タイトルの意味は?

宮下奈都の本屋大賞受賞作品「羊と鋼の森」は、ピアノの調律に魅せられた青年・外村が、調律師として、人として、成長する姿を描いた長編小説。タイトルの「羊」は羊毛でできたピアノのハンマー、「鋼」はピアノ弦、木材でできていることから「森」はピアノを意味します。

外村は、ピアノを弾いた経験もなく、大きな希望もない17歳の高校生でした。しかしある日、学校で偶然立ち会った調律師・板鳥の調律に衝撃を覚えます。板鳥への弟子入り談判がかなわず、専門学校を経て、地元楽器店に就職した外村。真面目さゆえに伸び悩みながらも、先輩調律師・柳、ピアニストを目指す2人の姉妹との出会いを通して、ピアノ音だけではなく、人生においての”調和”を見出していくのでした。

宮下奈都の本屋大賞受賞作品「羊と鋼の森」がピース「火花」を抜いた!?

宮下奈都の本屋大賞受賞作品「羊と鋼の森」で、外村が追い求める調音の表現などにみられる「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしくふかいものを讃えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」などの比喩は、文字だけであるにもかかわらず、柔らかな匂いや音、感触を感じさせてくれます。

宮下奈都作品に、大きな展開や衝撃的なエピソードはありませんが、静かでふくよかな文体に魅了される読者が続出して、在庫は品薄状態。全国の書店員が”今いちばん売りたい本”を決める「2016年本屋大賞」では、売り上げ200万部超えを記録したピース又吉の芥川賞受賞作「火花」を10位に沈めて、宮下奈都の「羊と鋼の森」が堂々の大賞に輝きました。今のところ、売り上げ部数ではピース又吉「火花」に遠く及びませんが、今後の伸びが期待されます。

宮下奈都の確かな歩みは本屋大賞受賞作品「羊と鋼の森」に似ている!

宮下奈都の「羊と鋼の森」は、2015年9月の発売以降、2016年直木賞候補作、紀伊国屋書店スタッフが決めるおススメ本「キノベス!2016」1位、そして2016年本屋大賞と勢いが止まりません。宮下奈都の文体には、心を和やかにさせる浮遊感があり、それが最大の魅力であることは確かでしょう。

宮下奈都本人は、自著を評して「天才ではない普通の主人公が、可能性を信じて歩んでいく姿に共感してもらえたのかもしれない」と語っています。宮下奈都が小説家としてデビューしたきっかけは、2004年、3人目の子供を妊娠中に執筆した「静かな雨」が文學界新人賞佳作に入選したことでした。

その後も、2010年「よろこびの唄」で坪田譲治文学賞候補に、2012年「誰かが足りない」で本屋大賞7位にランクインするなど、そのキャリアは順調かのように見えます。しかし、人々の本離れが進む昨今。ピース又吉ほどの知名度があれば、本を手にしてくれる人も大勢いて、作品の秀逸度を世に示すチャンスは広がりますが、宮下奈都のように知名度が低く、かつ衝撃度も低い小説は苦戦を強いられてしまうのが現状です。

このたび、本屋大賞をきっかけに宮下奈都の「羊と鋼の森」を手に取った読者たちは、”この才能が埋もれなくてよかった”と感じたことでしょう。決して恵まれた環境ではなく、派手さもないけれど、確かな一歩を歩んできた宮下奈都自身が、「羊と鋼の森」の主人公を生きているような気がします。

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