パブロ・ピカソが20世紀最大の芸術家、真の天才と呼ばれる理由とは?

パブロ・ピカソが20世紀最大の芸術家、真の天才と呼ばれる理由とは?

パブロ・ピカソは多彩な作品を生み出してきた20世紀最大の芸術家!

パブロ・ピカソは、1881年10月25日にスペインで生まれました。絵画、彫刻、版画、陶芸、他にも数々の分野で活躍してきた芸術家です。代表作は、1907年に制作された「アヴィニョンの娘」、1937年に制作された「ゲルニカ」など、その数なんと10万点以上にものぼると言われています。

パブロ・ピカソは、生涯を芸術に捧げ、さまざまな趣向と技巧を用いた絵画を制作してきました。暗い青や緑で、欝々とした印象の絵画を制作した青の時代(1901-1904年)、オレンジやピンクといった色で温かみのある絵を描いたバラ色の時代(1904-1906年)、そして、アフリカ彫刻の影響を受けて開発された手法で描くキュビズム時代(1909-1912年)など、その時代ごとに異なる表現の絵を描いています。

一つ一つの作品を見ると、とても一人の画家が描いたとは思えないほど多彩です。パブロ・ピカソは20世紀において、さまざまな作風の絵画を多数この世に生み出してきた最大の芸術家と言えるでしょう。

パブロ・ピカソは芸術界における真の天才!その理由とは?

パブロ・ピカソは、20世紀最大の画家と呼ばれ、天才とも称されています。パブロ・ピカソが天才と呼ばれる理由とは、一体何なのでしょうか?子供の頃から絵を描くことがとても上手だったパブロ・ピカソ。7歳から絵描きの訓練を受けており、その時に描いたデッサンを、同じく画家であった父親に見せ、父親の絵を描く気力を奪ってしまったほどの腕前だったそうです。

また、弱冠13歳で、美術大学の上級クラスの入学試験に合格し、周囲の人々を驚かせたというエピソードも。もともと絵を描くことが好きで、上手なパブロ・ピカソですが、彼が天才と称される真の理由とは、見たものを美しく描くという、それまでにあった美術の固定観念をどんどん崩していったことだと言われています。

色も形も、目で見た通りのままではなく、もっと自分が感じたままに描けば良いのではないかという思いが強くなり、キュビズムや、シュールレアリスムなどの手法が生まれたのだそうです。パブロ・ピカソは、古いものを崩し、新しい表現を生み出した天才だったのではないでしょうか。

パブロ・ピカソ大傑作「アヴィニョンの娘たち」(キュビズムの原点)感想解説評価!

パブロ・ピカソの大傑作!「アヴィニョンの娘たち」の解説と評価!

パブロ・ピカソは、多彩な表現で数々の作品をこの世に生み出してきました。パブロ・ピカソが描いた有名な作品の一つ「アヴィニョンの娘たち」は、それまで描いてきた作品と比較すると、作風が全く異なり、とても印象的な作品です。「アヴィニョンの娘たち」は、バルセロナのアビニョ通りと呼ばれる道にあったという売春宿で働く女性たちが描かれています。

「アヴィニョンの娘たち」で印象的なのは、女性たちの表情と形。パブロ・ピカソはこの作品を制作した当時、アフリカ部族のマスクや彫刻などの影響を受けていたと言われています。確かに絵の右側に描かれている女性の表情は、まさにアフリカ彫刻の影響が強いことがうかがえます。

当時、「アヴィニョンの娘たち」は、彼の一部の友人にのみ公開されたそうですが、彼の作風がそれまでのものとは全く異なり、斬新な表現だったためか、反応はいま一つだったそうです。しかし、「アヴィニョンの娘たち」をきっかけに、パブロ・ピカソはその後、自由な作風の絵を数多く生み出していくことになりました。

パブロ・ピカソが生み出したキュビズムとは!「アヴィニョンの娘たち」はその原点?

パブロ・ピカソが自由に絵を描く転機になったとも言える「アヴィニョンの娘たち」。本作は、パブロ・ピカソの代名詞とも言える「キュビズム」という手法の原点となった作品と言われています。キュビズムとは、絵に描く対象物を一旦バラバラに分解し、その欠片を集めて再構築するという絵画手法で、大きく分けて2種類あります。

一つ目は、さまざまな視点から見た対象物の欠片を集めて再構築するという「分析的キュビズム」。そして、二つ目は、新聞の切り抜きやロープ、文字など、日常で目にするものを集めて繋ぎ、貼りつけていくコラージュ技法を使って対象物を描いた「総合的キュビズム」です。「アヴィニョンの娘たち」は、よく見ると、女性たちの目と鼻が全く異なる視点で描かれていることが分かります。

おそらく、「アヴィニョンの娘たち」を描いた時から、多視点で描くことを構想していたのではないでしょうか。当時としては革新的な手法でしたが、「アヴィニョンの娘たち」が一般の人々に受け入れられることはなかったそうです。しかし、ドイツの画商や芸術を愛する人々には素晴らしい作風だと受け入れられ、パブロ・ピカソは徐々に高い評価を受けるようになっていきました。

パブロ・ピカソの絵が約82億円で落札!今も多くの人に愛される芸術界の天才!

パブロ・ピカソは芸術界の巨匠と称さています。そのパブロ・ピカソの作品が、2015年11月5日に米の絵画オークションにて、約82億円という高値で落札されたとのことで世界中から再び注目が集まりました。その話題の作品とは「La Gommeuse」。キャバレーの踊り子を描いたというこの作品には、驚くべき秘密があったのです。

なんと、この絵の裏にはもう1枚の絵が隠されていました。本作品は、1984年に、アメリカの大富豪ビル・コック氏が購入したもの。2000年に修復作業を行った際、裏からもう1枚の絵が出てきたという大変珍しい作品です。表の絵は自殺した友人を悼んで描かれたもので、裏に隠されていた絵は、彼が親しんでいた美術商の似顔絵。確かに珍しい作品ですが、82億円で落札されたというのは大変驚きです。それだけ、パブロ・ピカソの絵画の需要が今もなお高いことがうかがえます。

パブロ・ピカソは、多くの人々から天才と言われ続けています。子供の頃から大人顔負けの画力を持ち、さまざまに異なる表現の絵画を描いてきました。時には、美術の固定観念を崩し、キュビズムといった新たな作風を生み出すこともあり、合計で10万点を超える作品を制作したパブロ・ピカソ。もともと絵を描くことがとても好きで、時の流れと共に、絵の対象物をそのままに描くのではなく、自分が見て感じたままに描くことを良しとし、常に新たな境地に挑戦し続けてきました。

彼は生前「明日描く絵が一番素晴らしい」という名言を残しています。パブロ・ピカソが描いた絵画には、彼の芸術に対する情熱が込められており、それが今も多くの人から愛されている理由なのでしょう。

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