「パタリロ!」は連載40年のギャグ漫画!アニメ、舞台も再現度がスゴかっただけに実写映画化も期待大!

「パタリロ!」は世界を股にかけたギャグ漫画!個性的すぎるキャラクターたち

「パタリロ!」は世界を股にかけたギャグ漫画!連載40年!

「パタリロ!」は、1978年に「花とゆめ」で連載が開始された、魔夜峰央(まやみねお)のギャグ漫画作品です。「別冊花とゆめ」や「MELODY」など、掲載誌を変更しながら連載が続けられ、現在は、ウェブコミック配信サイト「マンガPark」に掲載されています。

本作は、いわく付きの伝説を持つバミューダトライアングルの真ん中に位置する架空の島国マリネラ王国を舞台とした物語。国王のパタリロことパタリロ・ド・マリネール8世が、人間離れした頭脳や体力、お金への執着心からさまざまな事件を起こし、周囲の人間を巻き込んでいきます。基本的には1話完結ですが、エピソードが繋がっている話もあり、読みごたえは十分。

ドタバタギャグだけではなく、世界を舞台にし、プロットが練られた完成度の高い作品も多く、漫画ファンを長らく虜にしています。江戸時代を舞台にした「時代劇編」や、「西遊記」パロディの外伝も描かれてきた「パタリロ!」。作品全体からは「何でもあり」という空気が醸し出されています。

「パタリロ!」がぶっとびすぎ!個性的すぎるキャラクターたち

「パタリロ!」の魅力は、なんといってもぶっとんでいるキャラクターです。主人公のパタリロは、常春の国マリネラ王国の国王。通称「殿下」と呼ばれているパタリロは、頭脳明晰で超人的な身体能力の持ち主。容姿は、ふくよかな子供体型で、美形揃いのキャラクターの中で愛嬌のある顔立ちをしています。

国王としてのカリスマはありますが、他人をからかうのが好きで、極度の守銭奴でもあるという、ちょっと難アリな性格です。パタリロが起こす騒動の数々によく巻き込まれているのがジャック・バルバロッサ・バンコランです。バンコランは、イギリス情報局秘密情報部に所属する凄腕のエージェント。

パタリロの警備を引き受けた過去があり、それ以降腐れ縁が続いています。誰もが振り返るほどの美貌の持ち主ですが、同性愛者。元暗殺者で浮気性の美少年マライヒとは、男同士なのに子供がいるという衝撃的な設定も。また、さまざまな場面に登場するのが、特徴的なタマネギ頭をした武官タマネギ部隊の面々。こちらも素顔は超美形という彼らが、日々タマネギ頭を被りながらパタリロを護衛しています。

「パタリロ!」はアニメも舞台も再現度がスゴイ!作品内にも登場する作者・魔夜峰央とは

漫画「パタリロ!」はメディアミクスも好調!アニメと舞台の再現度がスゴイ!

メディアミクスが行われている「パタリロ!」は、1982年4月から1983年5月にかけて、テレビアニメが放送されていました。原作をほぼ忠実に再現したアニメは好評で、効果音を工夫するなど、さまざまな工夫がなされています。この時は、パタリロを白石冬美、バンコランを曽我部和恭、マライヒを藤田淑子が演じました。

また、1983年には劇場版が公開され、2016年には番外編の「パタリロ西遊記!」がアニメ化されています。近年注目度が高まっている2.5次元舞台にもなっており、2016年12月に第1弾の公演が行われ、2018年3月には第2弾「パタリロ!★スターダスト計画★」の公演が行われました。

魔夜峰央の絶対的信頼を受けてパタリロを演じたのは、キレのあるダンスも話題で、太い眉が印象的な加藤諒。バンコラン役を「仮面ライダー鎧武」出演の青木玄徳、マライヒ役をミュージカル「テニスの王子様3rdシーズン」で海堂薫を担当した佐奈宏紀が演じています。その結果、「人間には無理だ」と言われてきた舞台の再現度が高いことでも話題になりました。

「パタリロ!」作品内にも登場する作者の魔夜峰央とは?

少女漫画誌に少女漫画らしからぬドタバタギャグ漫画「パタリロ!」を連載してきた作者の魔夜峰央は、新潟県新潟市の出身です。女性のような名前に見えますが男性で、通称はミーちゃんとか。高校2年生の時から漫画を描き始め、大阪芸術大学に入学するも中退。

1973年に、集英社「デラックスマーガレット」に「見知らぬ訪問者」が掲載され、漫画家デビューしました。ホラーやミステリ、オカルト調の作品を執筆してきましたが、1978年発表の「ラシャーヌ!」の連載からギャグへと路線を変更し、同年に「パタリロ!」の連載も開始しています。1992年に突然倒れて意識不明になりましたが、その後回復し今なお執筆中です。

作中にも作者本人として登場することがありますが、重要な役割を担いながらも、散々な扱いを受けています。なお、「パタリロ!」では題材として同性愛を扱っているため、魔夜峰央本人も同性愛者だと思われているようですが、妻帯しているばかりか、娘は、2017年に山田マリエ名義で漫画家デビューを果たしています。

「パタリロ!」がついに連載40周年!コミックス100巻に実写映画も公開!?

1978年より連載が開始され、掲載誌や媒体を変更しながら連載が続けられてきた「パタリロ!」が、2018年11月20日に連載40周年を迎えます。現在は、記念すべきアニバーサリーイヤーということもあり、さまざまな企画が進められている真っ最中です。

連載開始日に合わせた2018年11月20日には、2018年4月に発売された99巻に続き、3桁の大台に乗るコミックス100巻が発売されます。コミックスを100巻以上刊行しているのは、秋本治の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」や、さいとう・たかをの「ゴルゴ13」、うえやまとちの「クッキングパパ」など12作品のみです。

番外編や外伝を含めると、すでに100巻以上になっていた「パタリロ!」も、めでたく本編が100巻以上刊行されている長寿漫画の仲間入りを果たすことになります。また、40周年記念の一環として、実写映画の公開も決定され、大きな話題になりました。

実写映画には、舞台版のキャストとスタッフが集結。舞台では、漫画から抜け出てきたようなビジュアル再現度も話題となりましたが、見せ場は他にもあり、抜群のギャグセンスで笑わせる場面もあれば、耽美さで魅了するシーンもあるなど、観客を飽きさせませんでした。

そんな舞台で見せた「パタリロ!」の世界が、どのように映像作品になるのか期待が高まります。今秋に公開が予定されているので、コミックス100巻が発売される11月頃は、連載が40年続いている驚異のギャグ漫画「パタリロ!」のぶっ飛んだ世界に存分に浸れそうです。

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